最近、錦織氏がウィルソンと生涯契約を結んだというニュースが出たが、そのなかでちょっと興味深い記述が。
レベルがまるで違うという当然のツッコミはさておき、数年前試打会にダンロップの『スイング ラボ』が併設されていて、そこの担当者に聞かれたとき僕も同じ様な答えをしたのだ。それを聞いた担当者は「シロウトめ」とばかりに苦い顔をしていたし(彼らがプレゼンでアピールしていた「理論」とはかけ離れていたこともあるだろう)、そもそも購入候補として選択できるラケットがダンロップスポーツが扱っているブランドに限られているのでこのサービスを使うことはなかった。
で、ラケットを評価する要素はたくさんあるのに、なぜ「パワーとスイングスピード」だったかというと、ウィルソンのラケットを長年使っていて「並のレベル」と思うのがこの2点だったのだ。
「パワー」はしっかり準備して(ヘッドを十分加速して)打てなかった時のアシストの品質のことで、「スイングスピード」が上がり易ければ、打つボールのスピードやスピン量が上がって球威が増すだけでなく、そのままショットの精度を上げやすく、打つのに必要な力も少なくて済む。
従来のウィルソン製品に対する「個人的な印象」としては、競合する有名ブランドの製品と比較して、スイートスポットのありかがわかりやすい反面、しっかり打たないと返球の品質が厳しくなることが若干多い。また、ヘッドスピードを上げるのが楽な方ではない。
他のメーカーもやり始めたが、フェデラーが一部丸みを帯びたフレームを使いだしたのは、前者の「パワー」を強化するためだろう。
また、「ヘッドスピード」に関しては、プリンスのO3採用モデルはじめ、空力的に工夫されている他社製品とは明確な差があった。
一方で、ヒットするときの感触、衝撃の和らげ方や情報の伝わり方はウィルソンの大きな美点だ。これがスイングスピードが速くても遅くても対応できる範囲が結構広い。だから打ちながらプレイの微妙な修正がしやすい。また、プレイヤーの感覚が今一つしっくりこない時でも、ラケットが「なんとなく誤魔化して」くれる部分も多い。
これが最近試打した某有名ブランドのツアーモデルをはじめ、想定されたユーザーにふさわしい?スイングスピードとインパクト時の負荷を与えないとダメ、スペック上の数値は同じでも、何故か重く硬く使いづらく感じることが多い製品が特に国内ブランドに多い気がする(あくまで私見です)。
バイクで言うと、絶対的な強度よりしなりを重視したフレームと、最高出力は若干犠牲にしても、スロットルレスポンスがよく、扱いやすいトルクカーブ、パワーカーブを描く特性のエンジンでレースに勝つという戦略がウィルソンの印象かな。何故か海外ブランドの方がその傾向がある気がする。
"「ラケットに一番求めているのはパワーとスイングスピード。毎年、体が変わるにつれてラケットも替わる」と錦織は意思が通じ合う大切さを強調した。"
錦織、ウイルソンと“生涯契約” 現役ではフェデラーに続き2人目 ― スポニチ Sponichi Annex テニス
レベルがまるで違うという当然のツッコミはさておき、数年前試打会にダンロップの『スイング ラボ』が併設されていて、そこの担当者に聞かれたとき僕も同じ様な答えをしたのだ。それを聞いた担当者は「シロウトめ」とばかりに苦い顔をしていたし(彼らがプレゼンでアピールしていた「理論」とはかけ離れていたこともあるだろう)、そもそも購入候補として選択できるラケットがダンロップスポーツが扱っているブランドに限られているのでこのサービスを使うことはなかった。
で、ラケットを評価する要素はたくさんあるのに、なぜ「パワーとスイングスピード」だったかというと、ウィルソンのラケットを長年使っていて「並のレベル」と思うのがこの2点だったのだ。
「パワー」はしっかり準備して(ヘッドを十分加速して)打てなかった時のアシストの品質のことで、「スイングスピード」が上がり易ければ、打つボールのスピードやスピン量が上がって球威が増すだけでなく、そのままショットの精度を上げやすく、打つのに必要な力も少なくて済む。
従来のウィルソン製品に対する「個人的な印象」としては、競合する有名ブランドの製品と比較して、スイートスポットのありかがわかりやすい反面、しっかり打たないと返球の品質が厳しくなることが若干多い。また、ヘッドスピードを上げるのが楽な方ではない。
他のメーカーもやり始めたが、フェデラーが一部丸みを帯びたフレームを使いだしたのは、前者の「パワー」を強化するためだろう。
また、「ヘッドスピード」に関しては、プリンスのO3採用モデルはじめ、空力的に工夫されている他社製品とは明確な差があった。
一方で、ヒットするときの感触、衝撃の和らげ方や情報の伝わり方はウィルソンの大きな美点だ。これがスイングスピードが速くても遅くても対応できる範囲が結構広い。だから打ちながらプレイの微妙な修正がしやすい。また、プレイヤーの感覚が今一つしっくりこない時でも、ラケットが「なんとなく誤魔化して」くれる部分も多い。
これが最近試打した某有名ブランドのツアーモデルをはじめ、想定されたユーザーにふさわしい?スイングスピードとインパクト時の負荷を与えないとダメ、スペック上の数値は同じでも、何故か重く硬く使いづらく感じることが多い製品が特に国内ブランドに多い気がする(あくまで私見です)。
バイクで言うと、絶対的な強度よりしなりを重視したフレームと、最高出力は若干犠牲にしても、スロットルレスポンスがよく、扱いやすいトルクカーブ、パワーカーブを描く特性のエンジンでレースに勝つという戦略がウィルソンの印象かな。何故か海外ブランドの方がその傾向がある気がする。
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