たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

術後診察・抜糸の日

2013年10月09日 | 日記

今朝は総合病院の口唇腫瘍切除術を受けて退院後、6日目の初の再診日・抜糸の日でした。
入院中全てフォローしてくれた女性研修医が迎えてくれました。
抜糸は遅い方が良いと、木曜日は主治医が学会出席なので1日早めてくれました。9時予約で少し前に並びました。
程なく治療室に呼び込みがあり、歯科・口腔外科の歯科治療椅子に坐り嗽をします。
ここは歯科医院のようにステンレスコップでなく紙コップです。間もなく主治医の歯科・口腔外科部長が来られて、
「退院後どうでしたか?」
「今までの手術に比べて唇は治りが悪いですね。2、3日腫れて少し痛みました。今日は抜糸ですね」 
「そうです。ここを持っていてくれる」 と研修医に唇をべろりと上に剥け、手を添えるよう指示されました。
「悪くないね。血管も出ているし腫れもない、きれいに治っていますよ」
「少し痛いよ」  と鋏でパチンパチンと抜糸が始まり、痛くて足を上げてヒイヒイ震えました。
「動いてはいけません」  と、あっという間に終りでしたが痛かった。
その後、丸い脱脂綿に消毒液を湿らせて消毒、医師は診察机に戻られた。
「縫合は4箇所ですか」  と研修医に聞くと
「5箇所です」
黒い菱形を2個組み合わせたようなホッチキスで止めてあって、術後から舌触りはゲジゲジし違和感がありました。抜糸後舌で触ると滑らかになり舌触りが快適になっていました。痛みも軽減しました。痺れもありません。よかったあと安堵。

椅子を降り、スナックや飲食店のカウンター席のように少し高い椅子に掛けた、主治医の診察机の一段低い椅子に掛け診察を受けます。
組織検査の結果をディスプレーに表示し、英文の病名を示され、
「良性の腫瘍、脂肪の塊みたいなものでした」  と診断。
「よかった。化膿止めの薬を少し処方していただけますか」
「前の薬とは違う薬を出します。3日分です。痛み止めは残っていますか」
「どれも残っていません。痛み止めもお願いします。別のことにも使えますので・・」  医師は苦笑し
「これも薬を替えロキソニンを3日分出しておきます」
「治療は今日で終りです」
「大変お世話になりありがとうございました」  とお礼して辞去しました。研修医にも
「市民病院のホームページでハンサムな旦那さんの写真を見ました。どうぞお幸せに、お世話になりました」
研修医は微笑んでいて、そばのナースは少し驚いた表情でした。
入院費総費用4日分、1割負担22,000円弱、再診250円、薬代330円でした。

お世話になった岐阜県総合医療センターの大腸がん直腸切除の縫合は自動吻合器を使うと言われました。
直腸がんの手術(定型手術)
直腸は骨盤腔内の深い場所に存在しており、直腸癌の手術では切除後の吻合操作が困難になるため、以前は肛門を温存することが困難で肛門までくり抜いて人工肛門を付ける腹会陰式直腸切断術(マイルズ手術)が多く行なわれていました。しかし、20年ほど前からDouble stapling technique(DST)と呼ばれる方法で、器械を用いて肛門を温存し安全に直腸癌を切除する方法(低位前方切除術)が用いられるようになってから、肛門までくり抜いて人工肛門を付けるマイルズ手術は減少してきています。” 

この手術の前、元会社の同僚が死亡し葬儀の時間を、同じ同僚に電話して留守だったので奥様に聞きました。直腸がんを手術予定と話すと、偶然にも
「私も40代で直腸切除しています。今は良い機械があるので大丈夫ですよ」  と言われビックリ。
当時奥様は70歳少し前でした。後で主人に聞くと、各務原市・東海病院で老年の医師による手縫だったと言いました。
術前に主治医にこの自動吻合器のことを聞きました、
「昔はこの機械の性能が良くなかった。今は改善されて一発です。糸は使わず抜糸の必要のないホッチキス止めです」
「医者ががんにかかったとき」 竹中文良 著 (文春文庫)では、先生は自動吻合器を「ファイヤー・・」と、声を出し吻合されると書いてあります。
肺の縫合は「ホッチキスや糊で縫合する」と言われ、しかもロボット手術でした。