図書館の本を久しぶりにネット予約したら、翌日返本されたので取りに来てと、メールが入った。我が市(岐阜・各務原市)図書館は貸し出し中の本はネット予約できる。貸出しカード番号とパスワードを登録してあったが、システムが更新されパスワードが旧システムに登録したカードは、一斉に生年月日に置き換えられていた。旧か新かなど市民には分からない。何度も試しエラーになり、新パスワードも受け付けず苦労した。借りに行った窓口でひとしきり3流行政だと叱り愚痴ってきた。
『親鸞「四つの謎」を解く』 梅原猛著 新潮社 2014.10月刊 2,376円
図書館に無ければ購入もと思っていた本です。浄土真宗大谷派の熱心な信者なので是非梅原先生の親鸞学の集大成を読まねばと思っていました。
文庫本の「歎異抄入門」岩波文庫は持っています。梅原先生は旧制中学の頃から人生に悩み迷ったとき歎異抄を手に取ったとあります。
「四つの謎」は読売、毎日とも大きなスペースを割き書評を載せていて読みました。ネットでは東京新聞・五木寛之氏などの書評がありました。
梅原先生の本は「隠された十字架・法隆寺論」など何冊か読みました。全集に収録の生い立ちの記も読んだことがあります。よく知られているように梅原猛さんの生まれは仙台市、父が東北大学学生の時下宿屋の娘との間に生まれた。隣の愛知県知多半島・南知多町の梅原家は旧家でその結婚を認めず私生児として育った。薄幸の母はその後我が子と引き離され失意のうちに東京で結核で亡くなったと書かれている。
また、もう十数年前NHKの対談番組で、相手は確か広瀬修子アナではなかったかと記憶しているが、母を語って涙ながら追慕しておられた。そのとき90歳過ぎまで生きるのは惨めだと、親鸞と同じ90歳くらいまでに逝きたいと語っておられた。その90歳で凄いお仕事をなさった本なので読まねばならぬ。
廃本棚からは
「ドキュメント狭山事件」佐木隆三著 文藝春秋社 昭和52年2月刊
を貰って来た。佐山事件は関係者が6人も自殺・変死した奇怪な事件で、被差別出身だったため、無実ながら30数年も獄に繋がれ仮出所した石川一雄さんのドキュメント本。
先般貰って来た本「濃飛文芸百話」で、図書館の裏にある長塚節の歌碑の由来が分かった。
明治38年9月子規の弟子で歌人の長塚節は、木曽路から美濃路を子規に習い歩いた。明治の文人たちにとり、木曽路旅行はひとつのブームだったとある。
歌碑にある「浅芽生」(あさじふ)の意味も分かった。茅(ちがや)がまだらに生えていることをいうらしい。