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犬と猫と人間と

2013-06-25 22:45:17 | 映画鑑賞
ぬあ―――――っ!
晴れ間が出てたのに、今から出掛けるって時に突然雷雨になるか!?Σ( ̄□ ̄;)

そんな悪天候の中、渋谷に映画を観て来ました。



『犬と猫と人間と2~動物たちの大震災~』

ホントは誰かを誘いたかったんだけど、ちょっとディープなドキュメンタリーみたいなので、敬遠されちゃうかな…と一人で。

内容は確かにディープでした。
でも、これは現実。
同じ日本のそう遠くない場所で今起きている現実。

動物達の死体が多く出て来ます。
あまりの変わり様にショックで…
他人の私が堪え難いんだから、飼い主さんや畜産農家の方々はどれほどの思いを…(≧д≦)
始めは目を背けそうになったけど、段々とその果てた身体を目に焼き付けようとする自分がいます。
ボロボロの犬や猫の死体を見て「こんなになるまで、どんなに苦しんだだろう…どんな気持ちだったんだろう…」と1匹1匹の命の重さを考えます。

大量の蛆に蝕まれた牛の死体に寄り添う衰弱した牛。
仲間がどんどん倒れて変わり果てていく様を見つめながら、この牛はジワジワと迫り来る餓死をどう受け止めようとしているんだろう。

ふと、この前の舞台の『傘じい』の台詞が浮かびました。


苦しいだろうにね 死にたいだろう
こんな事なら死んでしまいたいだろう
でも死ねないんだよ
自分で死ぬなんて出来ないんだよ
選ぶ事は出来ないんだよ
死ねないなら生きるしかないんだよ
わかるかい この気持ち


苦しいけど自分では命を絶てない。
生きたいのに生かしてもらえない。

牛の流した涙が忘れられません。

再会した痩せ細った犬に飼い主が、死体となった犬や猫にボランティアさんが「ごめんね」と言う。
でも謝るのは、償うのは、この人達じゃないのに!O(≧□≦)O

困難な状況の中で、犬や猫、牛を救おうと人生を投げ売って奔走する人達がいます。
国は簡単に見殺しにするだけ。
まるで心を感じない。
「原発事故がなくても、いずれはされて食肉にされるんだから、助ける意味がない」「自己満足だ」「無駄な事を」
ボランティア達に向けられる批難。
確かにそう。
何も起きなければ、どのみち人間の手で殺される運命。
助けたその先がどうなるかもわからない。
それでも、なぜ生かしたいと思うのか。
私も自問自答する問題。
でも、一人のボランティアさんの言葉が胸を打った。

「その命に出会ってしまったから」

私の知人もよく言うよ。
「きりがない」「先が見えない」って。
でも、目の前に救いを必要とする命があったら…
いずれは無駄な事になるとしても…
この先、どうなるのか全くわからなくても…
今、この時に出会った命を見殺しに出来るか否か…
答えは見つからないけど、私はその命を救いたいと思える人間でありたい。

生と死を人間に翻弄される被災動物達の悲しい瞳と、飼い主さんや畜産農家、ボランティアさん達が苦悩する姿に、涙が止まらなくて…
鼻が詰まって…
呼吸が出来なくて…
会場中がそんな感じでした。

今日は、上映後に劇場トークショーがあったんです。
ホントは、毎月被災地の事を考える日と決めた11日に観ようと思ってたんだけど、今日のゲストを知って、どうしてもこの回に行きたくて、雨が激しくても変更しなかったのだ。

プロデューサー・飯田基晴さん
女優・杉本彩さん
監督・宍戸大裕さん



杉本彩さんは、動物愛護にとても熱心で、たまにブログを覗いては「素晴らしいな、尊敬しちゃうな」って思う活動をされているのです。
皆さんにも彼女のブログ、ぜひ見てみてほしいな。



彩さんの話には共感する事ばかり。
被災地から引き取った猫にまつわるドラマチックな話もあって「諦めちゃいけないんだな」って前向きな気持ちにも。

犬や猫、牛達の姿を通して、今の日本が抱える様々な問題点が見えてくる。
「こういう作品は、動物を愛する人ほど、可哀相で見たくないと言うけれど、すべての日本人が見るべき」という言葉。
『愛の反対語は無関心』と言われるように、愛するなら関心を持たなくちゃ。
人事ではない。
いつ自分や家族やペットに降り懸かるかわからない。
動物を愛して家族と思えるからこそ、理解してあげられる事もあるはず。
悲惨な死体の映像を子供に見せるのを躊躇う親もいるようだけど、子供達は真剣に今の日本の真実を受け止めているようです。



劇場トークが終わって、ロビーに貼られていた新聞記事や絵画を見ていたら、取材を受けました。
NHKだかのラジオかな?
よくわかんなかったけど、映画を観た率直な感想など。
何か私、やたら流暢にベラベラ喋ったな~(;^_^A
最後の方は込み上げて来て、言葉にならなくなっちゃって…質問にちゃんと答えられていたのかな。
ま、たぶんカットされただろうから、いっか!(≧∇≦)>

この映画は広告費などが出ないため、今でこそメディアに取り上げられるようになったみたいですが、口コミだけが頼りだそうです。
観るのにエネルギーはいりますが、目を逸らさずに、津波が、原発が、私達人間が起こしてしまった悲劇を今一度受け止め考えてほしい。
そして、周りの人にも広めていただきたいです。

渋谷の映画館『ユーロスペース』では、7/5まで上映中。
え~と、ラブホテル街のド真ん中にある映画館です (;^_^A
全国でも順次上映されているみたいですので、ぜひ!ぜひ!(≧人≦)

映画館を出たら…

青空やんか―――――っ!Σ( ̄□ ̄;)

泣き腫らした目で渋谷を歩くのは恥ずかしかったけど、つい今までスクリーン越しに観ていた宮城・福島の姿と、賑やかな渋谷の街のあまりのギャップに、とても複雑な気持ちになりました。

これからも被災地を忘れてはならない。





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コメント (4)
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