パニック男爵

シャンプーして真っ白になった男爵。
外猫のご飯の準備をしている私を見守っています。
どこか気品に溢れて見えるのは単に名前の影響でしょうか。


１時間後、餌やりから戻ってみると、母が「男爵があんたの部屋に入ってから見当たらないのよ。声は聞こえるんだけど」

なーーーーーーにーーーーーーー！？Σ(ll0ДQll)

私の部屋での引きこもり生活を脱してからは、私の部屋は男爵のトイレとご飯が置いてあり、それ以外の邪魔な物はクローゼットにほぼ押し込んで、というか思い切りはみ出しているので、パズルのように積み上げて男爵が容易に中に入れないようにしていたのですが…

この中にどうやって入ったんだろ！？
僅かな隙間から覗いても姿なし。
「だんーーー！男爵ーーーー！」
すると、男爵の高くて可愛い声がどこからか。
ん？
やけにこもった所から聞こえるんですけど！？
男爵どこにいる！？

ふと気になったのが、重ねた衣装ケースの裏側の僅かな隙間。
え、まさかここから下に入ったなんてことないよね？(ll０艸０ll)
あの巨体が入れる隙間じゃないけど！？
まさかまさかと思いながら、衣装ケースを上から外していくと、３段目をどかした辺りで男爵の姿が見えてきました。
完全に裏側の隙間に、前足がクロスになった状態で下半身が挟まっていました。


「なにやってんのよ〜」
男爵、慌ててもがきながら何とか脱出。
その後、ピューーーッといつもの押入れ上段のチェストの上へ。

「ダン、大丈夫？」
様子を見に行くと、なんだか男爵の様子が変。
メッチャ呼吸が早い。
ありえないほど呼吸が早い。
「え、え、男爵、どうした！？苦しいの！？」
明らかに異常事態。
どうしよう！(llʘДʘll)
行きつけの病院は運悪くお休みの日。
一番近い病院（ちょうど前日にトリミングしてもらったとこ）に電話。
ただ、こんな状態の男爵をキャリーに入れて運べるのかな…
それを伝えると、送迎も可能だと。
とりあえずもう少しして落ち着くかどうかを待って、ダメだったらお願いしますと一旦様子見。

「もしかしてパニック起こしたのかなぁ？」
スマホで検索してみると、やはりパニック起こすと呼吸が荒くなるらしい。
いやでも、こんなに呼吸って早くなるもの！？((((;;OДO;lll))))
様子を気にしながら、しばらくそのままにしていたら、少しずつ落ち着いてきた模様。
一時はこっちもパニックになりかけましたが、男爵、元通りになりました。

男爵、出られないと思って焦ったの？
狭いところに挟まって痛かったの？


せっかくトリミングで綺麗にしてもらった身体を、たった１日で埃まみれにした男爵。
こんなに苦しい思いをしたのだから、もう私の部屋のバリケード地帯に足を踏み入れることはしないだろうと思ったのに！
また翌日から、積み上げた何かが落ちていて明らかに男爵の仕業とわかる形跡が！
なんで懲りないんだーーーーーっ！٩(*≧◻︎≦*)۶

苦肉の策で、バリケードの中央辺りに男爵のキャリーバッグを置いてみたら…

ピタッと侵入の形跡がなくなりました（笑）

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