忘れない内にメモっておこうと思う。昨日の朝に見た夢のこと。
このところずっと意気消沈していて、何もする気が起きないまま、ただ漫然と時だけが過ぎてしまっている。
まだ読みこなせていない本の山が机の脇に積まれているが、それらを手に取る気力も湧いてこない。
半月ぐらい前に、占星術で自分の進行の月が度数を変えた。
そのサビアンシンボルの意味は「意識の深みに潜る」みたいなもので、その時はピンと来ていなかったけど、今ならわかる。
確かに今僕はそれをしているから。
それで、自分にとってはよくあることなんだけど、この現実と呼ばれる世界にうまく適合できない状態がしばらく続き、
憂鬱さと無気力状態の中、この夢を見た。
~
『その人』が誰だったのか分からないし、どうして『その人』がこの世界に来たかったのか、その真の理由も知らない。
『その人』の性別も、『その人』が僕にとってどんな相手なのかも、よく分からなかった。
・・・
僕はその人が帰ってくることを待っていたようだけど、一向にその人が戻って来る様子はなかった。
だから、僕は通行許可証かパスポートか、写真付きの何かそんなようなものを急いで作成し、
その人が向かった世界に自分も行って、一緒に帰ってこようと考えた。
写真付きのカード(許可証)を通用口にいた係員に示すと、
「タイムスリップ装置」と呼ばれた小さな箱のようなものに入るように促された。
実際のところ、その時の僕は、自分のカラダをハッキリと見える形で身にまとっているわけではなかったのだけど、
感覚的に自分のエネルギーをギューッとその装置の中に押し込んでいく感じで入っていった。
とても窮屈で、ひどい圧迫感。
でも、この装置にカラダを押し込めることで、僕の探している人が向かった世界に適合できるようになるんだと直感した。
もうほとんど装置にはまり込んで、いざ向かう世界に飛び出そうとしていた頃、
後ろのほうで係員の人が何かを言っているのが聞こえた。
だけど、僕はその窮屈な装置の中に自分を押し込めるのに必死になっていて、何を言っているのか聞き取れなかった。
それで「あっ!」と思った瞬間、僕は狭い装置を通り抜けて、『その人』が向かったと思われる世界に投げ出されていた。
その時、僕は気がついた。
「あー! どうやって戻ったらいいんだ!――」
・・・
どのくらいの「時間」が経過したのか分からない。
でもまあ、感覚としては、まだ「ここ」へ来てから、ちょっとしか経っていないように思える。
僕はまだ覚えていた。ある人を探しにここへ来たということ。
そして、そう、元いたところへの「戻り方」を知らずに来てしまったことも。
そんな時、「自分もある人を探している。ここに来て、半年になる。」と話す人に出会った。
何かメモ帳のようなものに書き付けているのが見えた。記憶の欠片のようなものだろうか。
挨拶を交わして僕はその人よりも後に来たことを直感したので、やっぱり、まだここに着いたばかりという認識で間違ってなさそう。
少し話を聞いてみると、この人も自分が「誰」を探しているのか分からずにいるようだった。
人を探しているのに、その人が誰なのかも分からないなんて! でも、それは僕も同じだった。
しかも、見つけ出すにはどうすればいいのかさえ分からず、この人も途方に暮れていた。
でも僕と違っていたのは、「帰還する」という考えを持っていなかったこと。
単に「ここ」に来た目的が僕とは異なっているからなのか、
あるいは、すでに別のところから来たことを忘れてしまっただけなのか。
・・・
いったい僕は誰を見つけようと思って、あんな酷く窮屈な思いまでして「ここ」に来たんだろう?
どうやって探し出したらいいんだろう? その人を見つけたとして、すぐに探していた人だと分かるだろうか?
それに、仮に出会えたとしても相手が僕のことを忘れてしまっていたら、どうすればいい?
僕自身その時まで、探している人がいるってことを覚えていられるだろうか?
それから、当初の目的であり一番大事なこと――
一緒に「帰還する」ことまで果たせるだろうか?
~
この辺で一旦、目が覚めました。
実際には、この手の夢は今までにも何度か見たことがあるのですが、自分で思った以上にショックを受けたようです。
その後、再び眠り、さっきの続きかどうか分からないものの、また夢を見ました。
簡単に内容を振り返ってみると、(前半は忘れてしまいましたが、後半の印象に残っているシーンとしては)
何かの宮殿のような幾つも階層がある建物に僕はいました。どうも下の階に行くほど環境の悪さが増しているようでした。
そして、最下層の辺りはモンスター的な描写で出てくる恐ろしい存在がひしめきあっていて、
僕は一番下まで降りようと試みたものの明らかに恐怖に慄いており(ヘタレですね・・・)、
瓦礫が散乱したフロアや破損した階段などを右往左往していました。
夢自体はそこで終わり、なんとも後味の悪い状態で目覚めました。
ちょうど、この「現実」と呼ぶ世界での自分の情けない姿を、まざまざと見せ付けられた気分でした。
これらの夢を見て一つ納得したのは(というより、人生の言い訳を一つ見つけたように思ったのは)、
僕は、誰かを案じて探しに来たということ以外、とりわけ他の目的がなかったということ。
残念ながら、『誰か』を追いかけてきた僕には「地球を救いたい!」といった高尚な理由はなかった。
というより、向かう先が地球だということすら分かっていなかったのかもしれない。
思うに、覚えている限りの小さい頃から、僕はずっとこの「現実」に対する虚無感とか無気力感を覚えていて、
ほとんどのことに熱意がなく、同世代の他の人達とも早い段階で足並みが揃わなくなってしまっていました。
そしてこれまで、どうしてこんなに不器用なのか、こんなに虚しく感じ、苦しいのか、
なぜ人々や一般社会のあり方に馴染めないのかなどと悩んで来ました。
自分が何をしたいのかという欲求がない。願望がない。好きだとか楽しいだとか思えることが、ほとんどない。
だから、なりゆき任せとか、生きる上ですべきことをしているだけ、という状態になりやすい。
そういえば、かつて輪廻転生に関する記憶らしきヴィジョンや夢を見て、幾つか自分の魂の流れを知ったことがあるのですが、
それらに共通することとして、心の空しさがいつも付き纏っている生涯が多い気がします。
また、仏教のような修行に勤しんだこともあるようですが、たぶん、心の虚無を埋めたかったのか、
あるいは「帰還」の方法を探っていたからじゃないかと思います。
ただ、今回の夢で、僕は誰かを探しているらしいことが示されたのは、目的意識が希薄だった僕にとって一つの希望かもしれない。
なので、起きてからも自分なりに夢について一日中、考えていました。
最初の夢も後の夢も、どちらも象徴的に色々なことを今の自分に伝えているように感じたからです。
特に初めの夢。
僕は「誰を」探しに追ってきたのだろう。元々いた場所はどこだったのだろう?
世に言う「ソウルメイト」とか「ツインフレーム」とか、そういうものなのだろうか?
あるいは、「グループソウル」とか「オーバーソウル」と呼ばれるもののメンバーだろうか?
それとも、いわゆる「自分探し」の旅で、先に別の世界に向かったのも、やはり「自分」だったのだろうか?
でも、今は安易にスピリチュアルの知識に頼らず、ただ、そうした疑問だけを自分に投げかけておくことにします。
しかるべき時に、しかるべき答えが示されると思うから。
大変な捜索ですね
ちなみに僕はあなたと考えが似ていますが、今の日本にはそんな人沢山いるでしょうから、あなたが探している人と見分けがつかないのではないでしょうか
何か手掛かりがあったら分かりやすいでしょうけどね 探している人の特徴みたいな
僕も何をしにこの世界に来たんだろうな?やれやれ…
どどんどんどん
今まで帰ってこないほど、無理な目標だったんでしょうかね
この日本のみならず世界のあちこちで、僕と似たような空虚さを感じながら生きている人が結構いるだろうこと、容易に想像がつきます。
この記事を書いたのも、そうした人とのリンクを微かでもつなげられたら・・・という思いが、心のどこかにあったからかもしれません。
手掛かり、、、うーん、夢の内容から得るのは厳しいです。話の初めで、既に『その人』はこの世界に旅立っていたからです。
でも、その人のことが気がかりだったということは、やはり単なる“追いかけ”というよりは、自分にとって大切な相手なんじゃないかと思っています。(ひょっとしたら勝手な想いかもしれませんけど)
あと、その人自身には、何かここへ来る目的があったようです。僕自身が装置に入る前にそういう感じを受け取っていました。やりたいこと、経験したいこと、そんなようなものを。
ただ、埃さんが書かれたように、かなり無理な目標だったのかもしれません。または、僕がそうであったように、戻り方を忘れているのかも。
なんにしても、色々とシンボリックで考えさせられる夢でした。頭で考えてもどうにもならないので、自然に意味が明らかになるのを待つしかないのかなって思ってます。
不躾なコメントを残しました。自分に合った目標を定めればよいのに…無理な目標は自分を貶めるだけですね。愚かな…せっかくCIさんが探しに来ているのに…せめて命綱でも残しておいたら良かったのにと思います。その人に対して。