37.風火家人
家人は、ある集団に属する人を指します。ファミリーやコミュニティー。アットホームな関係の仲間。傷ついて心が折れそうになっている時に、暖かく迎え入れて癒してくれたり、厳しく激励してくれたりする人達の輪。太陽系など、○○系として括られるカテゴリー。仕事とプライベートを選り分けて、メリハリのある生活スタイルを作る、など。晋では積極的に過ぎ、明夷では消極に過ぎたので、バランスを計った結果、打って出るべき時と大人しく身を休める時とを明確に分別するようになった、という状態。公人と私人の切り替え。
裏卦は解で、春の雪解け水を象徴する卦です。家人が一家としての団欒、集団としての一体感を作り出すのとは逆に、慣習的な関係を解きほぐし、個人としての生き方、張り合いを求める卦です。解は特定の対象とだけ親睦を深める比と類似関係にあるので、本当に心を許せる相手とだけ結びつきを持つ傾向もあります。タイプ(考え方や価値観、立場など)の異なる相手と接する中で、自分自身を調整したり、関係の仕方を見出すことが多いと思います。また、その判断と行動は迅速かつ明確であることがほとんどです。この卦は坎険に対処すべく奮い立つという意味もありますが、逆の立場にいる場合は、お役ご免になったり、燃え尽き症候群のように緊張が一気に解けてしまい、自分をそこに存在させ続けるのが不可能になってきます。
一方、家人は他者からは把握しづらい内面性・プライベート・潜在心理・目に見えない影響力(影の支え)が働いているため、行動の動機となるものが自分主体とは限りません。仲間達と議論を交わしたり、人々の期待や要望などが複合体として作用してきます。この無意識の働きかけを踏まえて、自分の行動に対する意義付け、定義が作り出されていくプロセスを辿ります。家人は同じ、もしくは似た性質なり共通項を持っている人達の関係なので、それに当てはまらない人達には理解できない一面も持っています。大なり小なり特定のサークル(輪)の中でしか通じない話があるように、限定性や閉鎖性があります。人を選ぶことに加え、その関係性の中から出ようとする際にも問題が生じがちです。
シンメトリー関係は需。需要があるまで待つの意味の卦。何らかの活動を行うに当たっての企画・目標・指針・方向付けの保養期間。当面のシナリオとかプラン作りができてから具体的な行動に入っていきます(何の当てもツテもなく動き回ったりしない)。家人が周囲の人達と連動するように、需も自分を取り巻く状況に対応しようとしている卦です。ファミリーとしての集団的目標(集合意識)に突き動かされる家人とは異なり、需は個人的に関わる相手や環境(仕事)の求めに応じて必要な時にのみ活動します。自分に合ったスタイルの模索、またはその駆動。これによって安定した生活を築こうという意志が見られます。
晋&屯が1番目なので、この家人&需は3番目です。3は1の自己主張と2の反作用を教訓に、それらの関係のバランスをとる必要性から第3の視点を組み込みます。これによって三位一体の形ができて、カメラの三脚のように個としての広がりや安定感を得ます。ただ、3は陽数として動的なので小さく折りたたんだりして持ち運べなくてはならないし、重すぎてもいけません。程よい状態を周囲との関係の中で模索し、その時々で自由に表現したいのです。実質的な安定は4([目癸]&訟)で構築しようとしますが、それは3としての自由性を奪って土着的なものにしてしまうので心苦しさを感じます。何かに固執することは、それを求める別の人との競合が生じるので、共有するか譲り合うことができなければ反発や敵意が顔をもたげます。現実に向き合う気持ちが高まる反面、今まで考えなくてもよかった問題に直面して悩むことが多くなります。
できれば、ここに家人の補完パートナーである咸の才能(場のフィーリングを感じ取る才能)があると心強いです。状況に応じた勘所をつかめると、闇雲に意見などを主張して「空気が読めないヤツ」などと揶揄されることはなくなりますし、適切なタイミングで繋がり合うことができるからです。お互いに似た印象を感じ取ることで仲間意識も芽生えやすくなります。相手の気持ちを尊重することで思いやりが生まれれば、小さなことに目くじらを立てていがみ合わずに済むだろうと思います。
<爻意は後日、追加更新します。>
家人は、ある集団に属する人を指します。ファミリーやコミュニティー。アットホームな関係の仲間。傷ついて心が折れそうになっている時に、暖かく迎え入れて癒してくれたり、厳しく激励してくれたりする人達の輪。太陽系など、○○系として括られるカテゴリー。仕事とプライベートを選り分けて、メリハリのある生活スタイルを作る、など。晋では積極的に過ぎ、明夷では消極に過ぎたので、バランスを計った結果、打って出るべき時と大人しく身を休める時とを明確に分別するようになった、という状態。公人と私人の切り替え。
裏卦は解で、春の雪解け水を象徴する卦です。家人が一家としての団欒、集団としての一体感を作り出すのとは逆に、慣習的な関係を解きほぐし、個人としての生き方、張り合いを求める卦です。解は特定の対象とだけ親睦を深める比と類似関係にあるので、本当に心を許せる相手とだけ結びつきを持つ傾向もあります。タイプ(考え方や価値観、立場など)の異なる相手と接する中で、自分自身を調整したり、関係の仕方を見出すことが多いと思います。また、その判断と行動は迅速かつ明確であることがほとんどです。この卦は坎険に対処すべく奮い立つという意味もありますが、逆の立場にいる場合は、お役ご免になったり、燃え尽き症候群のように緊張が一気に解けてしまい、自分をそこに存在させ続けるのが不可能になってきます。
一方、家人は他者からは把握しづらい内面性・プライベート・潜在心理・目に見えない影響力(影の支え)が働いているため、行動の動機となるものが自分主体とは限りません。仲間達と議論を交わしたり、人々の期待や要望などが複合体として作用してきます。この無意識の働きかけを踏まえて、自分の行動に対する意義付け、定義が作り出されていくプロセスを辿ります。家人は同じ、もしくは似た性質なり共通項を持っている人達の関係なので、それに当てはまらない人達には理解できない一面も持っています。大なり小なり特定のサークル(輪)の中でしか通じない話があるように、限定性や閉鎖性があります。人を選ぶことに加え、その関係性の中から出ようとする際にも問題が生じがちです。
シンメトリー関係は需。需要があるまで待つの意味の卦。何らかの活動を行うに当たっての企画・目標・指針・方向付けの保養期間。当面のシナリオとかプラン作りができてから具体的な行動に入っていきます(何の当てもツテもなく動き回ったりしない)。家人が周囲の人達と連動するように、需も自分を取り巻く状況に対応しようとしている卦です。ファミリーとしての集団的目標(集合意識)に突き動かされる家人とは異なり、需は個人的に関わる相手や環境(仕事)の求めに応じて必要な時にのみ活動します。自分に合ったスタイルの模索、またはその駆動。これによって安定した生活を築こうという意志が見られます。
晋&屯が1番目なので、この家人&需は3番目です。3は1の自己主張と2の反作用を教訓に、それらの関係のバランスをとる必要性から第3の視点を組み込みます。これによって三位一体の形ができて、カメラの三脚のように個としての広がりや安定感を得ます。ただ、3は陽数として動的なので小さく折りたたんだりして持ち運べなくてはならないし、重すぎてもいけません。程よい状態を周囲との関係の中で模索し、その時々で自由に表現したいのです。実質的な安定は4([目癸]&訟)で構築しようとしますが、それは3としての自由性を奪って土着的なものにしてしまうので心苦しさを感じます。何かに固執することは、それを求める別の人との競合が生じるので、共有するか譲り合うことができなければ反発や敵意が顔をもたげます。現実に向き合う気持ちが高まる反面、今まで考えなくてもよかった問題に直面して悩むことが多くなります。
できれば、ここに家人の補完パートナーである咸の才能(場のフィーリングを感じ取る才能)があると心強いです。状況に応じた勘所をつかめると、闇雲に意見などを主張して「空気が読めないヤツ」などと揶揄されることはなくなりますし、適切なタイミングで繋がり合うことができるからです。お互いに似た印象を感じ取ることで仲間意識も芽生えやすくなります。相手の気持ちを尊重することで思いやりが生まれれば、小さなことに目くじらを立てていがみ合わずに済むだろうと思います。
<爻意は後日、追加更新します。>
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