建交労長崎県本部

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光洋商事・サカキ運輸は解雇を撤回し、安全輸送の原点に戻れ

2013年12月02日 10時29分15秒 | 活動報告
組合員の排除は輸送の安全に逆行する

 死亡事故を含む重大事故が繰り返される中で、運輸事業の安全・安心の確立は国民的な願いであると言えるのではないでしょうか。貨物自動車運送事業法もその目的に、「輸送の安全を確保するとともに、貨物自動車運送事業の健全な発展を図り、もって、公共の福祉の増進に資する」と記してあります。建交労光洋商事分会も、その立場で組合結成の際の要求事項には「車両の整備費用の充実、定期健康診断の実施等、安全運行を確保するために必要な施策を早急に行うこと」と掲げていました。それは、組合結成の時点で既に、整備不良を原因としたタイヤのバースト等が発生しており、整備管理者に整備を充実するよう話をしても「金がない」と認められずにいた状況があったからでした。
 しかし、光洋商事(橋口光夫代表取締役)はそうした組合員を「本社営業所を閉鎖する」という虚偽の理由で解雇し、組合員のみを排除した新会社・サカキ運輸(榊原寛代表取締役)とともに、現在も営業を継続しているのです。

違法運行状態に運輸行政も問題視

 組合の調査では、光洋商事は現在も本社営業所を閉鎖せず、サカキ運輸と混在した形で営業を継続していることが分かりました。時には光洋商事の車両をサカキ運輸の運転手やサカキ運輸の榊原寛社長自らが運転していることもあります。これでは、「運転者の適切な勤務時間及び乗務時間の設定その他事業用自動車の運転者の過労運転を防止するために必要な措置」を講じるという、運送事業者としての責務は果たせません。運輸行政を管轄する運輸局の担当者も、現在の光洋商事とサカキ運輸の状況を重大事と見ています。
 光洋商事とサカキ運輸の車両や運転手が混在して事業を運行している状況は、「その事業を自ら適格に遂行するに足る能力を有するものであること」という運送業の許可の基準を満たしているかどうかも疑義を呈さざるをえません。貨物自動車運送事業法では厳しく禁じられている、名義貸し・名義借りであり、もし事故が発生した場合は、責任の所在はどうするつもりなのでしょうか。

解雇撤回し、輸送の安全に原点回帰を

 前記の通り、石油輸送など危険物輸送はひとたび事故が発生すると大事故につながります。それだけに、安全・安心の輸送、法令順守が強く求められています。私たちは、光洋商事とサカキ運輸に対し、まず解雇を撤回し、そして輸送の安全という運送事業者として当然の原点に立ち戻るよう求めています。輸送の安全は国民的な願いです