ロードバイクのタイヤのETRTO規格とは、ヨーロッパタイヤリム技術機構(European Tyre and Rim Technical Organisation)が定めたタイヤとリムのサイズの規格です。この規格では、タイヤの幅と直径をミリメートルで表します。例えば、700x23Cというタイヤは、ETRTO規格では23-622となります。これは、タイヤの幅が23mm、直径が622mmという意味です。ETRTO規格は、タイヤとリムの互換性を確認する際に便利です。同じETRTO規格のタイヤとリムであれば、基本的には組み合わせることができます。しかし、タイヤの幅によっては、リムの幅や形状に合わせて選ぶ必要があります。また、ETRTO規格はあくまでサイズの目安であり、実際にはメーカーやモデルによって若干の誤差があります。そのため、タイヤとリムの取り付けには注意が必要になるのです。
ETRTO規格のメリットは、タイヤとリムの互換性を明確にすることです。同じインチ表記でも、実際のサイズが異なる場合がありますが、ETRTO規格ではそのような混乱を避けることができます。また、タイヤの幅と直径の比率を把握することで、乗り心地や性能に影響する要素を考慮することができるのです。
しかし、ETRTO規格にも注意点があります。一つは、タイヤの幅と直径だけでは、タイヤの形状やサイドウォールの厚さなどを表現できないことです。これらの要素もタイヤの特性に影響しますので、ETRTO規格だけに頼らずに、実際にタイヤを見て確認することが重要です。もう一つは、ETRTO規格で表されたタイヤの幅は、実際に装着した時の幅と異なる場合があることです。これは、リムの幅や空気圧などによって変化するからです。そのため、リムの内径によってETRTO規格で表された数値よりも若干大きめや小さめのタイヤを選ぶことが推奨されることもあります。
近年はディスクブレーキの普及により、これまでより幅広のタイヤが好まれるようになっています。私がロードバイクに乗り始めた10年前はロードバイクのタイヤは23Cが主流でした。プロ選手によっては22Cや21Cといった細目のタイヤを使用しているケースもあったのです。この頃のETRTO規格はリムの内径が15mmでしたが、ディスクブレーキの普及でプロでも25Cや26Cといった太目のタイヤが選ばれるようになり、それに伴いホイールのリムの内径も広く設計されるようになったのです。
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