SHIMANOは2012年からULTEGRAにもDi2モデルを発売し始め、Di2に力を入れているようですが、その一方でSRAMは新型REDで1,739g(BB30仕様)という超軽量化を達成しているのです。DURA ACEの重量はDi2でなくても2,044gですから、コンポーネントだけで305gもの重量差がついてしまいました。6.8kgという重量制限があるプロ・ツアーではほとんど問題にならない重量かもしれませんが、重量制限がない私たちユーザーにとっては非常に魅力的に見えてしまうのではないでしょうか。SRAMはセカンドグレイドのFORCEでもDURA ACEより軽いのです。価格もFORCEの方が5万円ほど安いので、次期カーボンロードにはFORCEをと考えているところです。
個人的にはSHIMANOのコンポが嫌いな訳ではありませんが、SRAMとの軽量化争いを避けるかのようなDi2戦略がどうにも気に入らないのです。ずっとSHIMANOのコンポやパーツを使用してきたラボバンクがパリ・ルーヴェ限定とはいえDi2の使用を見送ったことは重要だと考えています。条件が条件ですから無理もないと考ええることもできますが、Di2は悪路に弱いとチームが考えたことは間違いないところです。SKYはDOGMA KにDi2を標準装備し6台が完走しているので、実際にはDi2が悪路に弱いとは言い切れないのですが・・・
一方、北のクラシックを総なめにした感のあるトム・ボーネンはSRAM REDを使用しているのです。確かに昨年はBMCのエヴァンスがSHIMANOのコンポでツール・ド・フランスを征しましたが、ランス・アームストロングの7連覇以後、ツール・ド・フランスのポディウムの頂点はSRAMの独占状態が続いていたこともまた確かなのです。SRAMの軽さというよりもダブルタップのシフトレバーが有力な選手達の好みにあっていたというべきなのかもしれません。メカニカル式のSTIではプロツアーで完敗したSHIMANOは変速性能をより高めようと電動式のDi2を開発し投入して来た訳ですが、これが意外と普及していません。
まぁ、プロは兎も角として一般のユーザーにとってはスイッチを切り替える感触でギアの変速ができるというのは大変有難いことに違いありません。重量と価格が気にならなければ一般のユーザーには今後も普及して行く可能性は十分にあります。ただ、今回初めてメカニカルタイプのULTEGRAを使用してみて感じたことは、この変速性能ならDi2は不要ということでした。個人的にはDURA ACEのDi2ならSRAM REDを、ULTEGRAのDi2なら迷わずSRAM FORCEを選ぶでしょう。
パリ・ルーヴェはグランフォンド用バイクの品評会のようで、毎年とても楽しみにしています。昨年はGIANTのDEFY ADVANCED SLに、今年はBMCのGranfondoGF-01に注目していたのですが、参加8台中7台が完走し、アレッサンドロ・バッランが3位表彰台という最高の結果を見せてくれました。加えてGIANTのDEFY ADVANCED SLも8台中6台完走という結果にも満足しています。BMCのGranfondoGF-01はまだ市販モデルはありませんが、おそらく2013年モデルとして華々しく登場してくることでしょう。また、GIANTのDEFY ADVANCED SLのフレームセットが336,600円というのも魅力です。フレーム単体ではSUPERSIX EVOより165gほど重いもののコンフォート系ロードとしてのコストパフォーマンスは最高だと見ています。DEFY ADVANCED SL Rabobankの完成車重量が6.5kgですから、コンポをSRAMのREDにホイールをMAVICのR-SYSにすれば6kgを切るバイクに仕上げることも可能です。軽量のコンフォート系ロードを考えるならこうした選択肢もありかなぁなどと考えているところです。
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