ブエルタ・ア・エスパーニャはヴィスマからレッドブル・ハンスグローへ移籍したプリモシュ・ログリッジが征し、ジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスはタディ・ポガチャルが征しているので、今年はスロベニア勢が3大ツールを総なめにするという結果になっています。
一方、パリオリンピックではツール・ド・フランス3位のレムコ・エヴェヌプールが個人TTとロードレースで2冠となり、今年の世界選手権がいよいよ楽しみになって来ました。昨年は個人TTでエヴェネプールが、ロードレースではマチュー・ファンデルプールが優勝しアルカンシェルジャージを手にしていますが、今年は絶好調のポガチャルから目が馳せない状況です。
Wツールを達成したポガチャルには前人未到の3大ツールのスイープという選択肢もありましたが、気候変動の影響で年々暑さが厳しくなる状況下で、ブエルタから世界選手権を狙うというのは流石に無謀と考えたのでしょう。ツール後直ぐにブエルタには参戦せず世界選手権を目指すと公言しているのです。
個人的には世界選手権は来年以降でも良いので、Wツールを征した今年しか無いスイープのチャンスを逃すべきではないのではないかと思っていたのですが、想像以上にブエルタの前半は暑く、流石のUAEもアルメイダやアダム・イエーツが序盤で大きく遅れてしまいます。この状況でポガチャルがブエルタを勝てたかどうかは、今では断言できません。世界選手権に的を絞ったのは賢明な判断だったのかもしれません。
ただ、世界選手権はオリンピック同様、国別対抗戦なので、ジロやツールのようにUAEの強力なアシストを受けることができないので、ポガチャルといえど勝つのはそう簡単ではないのです。やはり国別になればベルギーのエヴェネプールやオランダのファンデルプールがチーム力としては優利なのです。
ポガチャルとログリッジという強力な選手がいるスロベニアですが、果たしてブエルタ・ア・エスパーニャを戦ったログリッジが出場するのかは微妙です。ブエルタを4度征しているログリッジは世界選手権にはほとんど出ていないのが実情なのです。オリンピックもそうですが、ポガチャルとログリッジがいないスロベニア勢は無力でした。昨年も懸命な走りで3位になるのがやっとだったポガチャルがWツールにトリプル・クラウン(ジロ・ツールのWツール+アルカンシェル)の称号を加える事が出来るのかを考えてみたいと思います。
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