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ポガチャルとヴィンゲゴーが共に総合優勝

2025-02-24 09:39:07 | プロ・ツール
 UAEツアーの最終日、ジェベル・ハフィートで輝きを見せたのはやはりポガチャルでした。残り7.8㎞でアタックしたポガチャルは徐々に後続との差を広げていきました。MAXパワーは920Wでしたが、概ね490Wというポガチャルにとっては余裕の走りで後続に30秒以上の差を付けて今季2勝目を挙げ、3度目となるUAEツアーの総合優勝を飾っています。

 ステージ2位はリドル・トレックのジューリオ・チッコーネ、3位にバーレーン・ヴィクトリアスのペリョ・ビルバオで総合順位もその順になっています。ポガチャルは今回レースで初めて使うコルナゴの最新エアロロードY1Rsを最後まで使い続けました。ヨーロッパで戦うUAEの選手たちはV4Rsを使っていましたので、バイクの生産が間に合っていないのかもしれません。

 ただ、UAEツアーを観る限りY1RsがV4Rsに対してアドバンテージを持っているのかは分かりませんでした。というのも総合トップ10にはポガチャルの名前しか無く、チーム総合もモビスターに持っていかれているのです。モビスターはCANYONのAEROAD CFRを使用していましたので、このレースに限ればバイクはAEROAD CFRに軍配が上がったといえるのかもしれないのです。過去に2度ポガチャルが総合優勝をしている時のチーム総合は全てUAEだったのですから。

 一方、スペインで開催されていたブエルタ・ア・アンダルシアではV4Rsを使用したパベル・シヴァコフが総合優勝を飾り、ティム・ウェレンスが5位、マルク・ソレルが7位とトップ10に3名の名前があるのです。また、ヴィンゲゴーに個人TTで快勝されリーダージャージを失ったヴォルタ・アオ・アルガルベでも2位にアルメイダ、10位にヤン・クリステンの名前があるのですが、こちらもバイクはV4Rsでした。このステージまではリーダージャージを独占していたのです。

 ヴォルタ・アオ・アルガルベでは若手のTT能力の未熟さが露呈しましたが、クリステンもモルガドも21歳という若さなので、TT能力はこれから改善されていくはずです。ポガチャルもデビューした当時は決してTTが速い選手ではなかったのです。ただ、グランツールで総合優勝を狙うGCライダーを目指すならTT能力の強化は不可欠なのです。

 昨日、「総合リーダージャージの行方」という記事の予想通りの結果になりましたが、ヤン・クリステンが新人賞を逃したのは残念でした。ただ、4日間リーダージャージを着て走った経験はこれから必ず活きて来るはずです。TTでヴィンゲゴーやワウト・ファンアールトの強さを見せつけられた悔しさはきっと成長の糧になると信じています。

 中東とヨーロッパで同日にツール・ド・フランスのライバル二人が共に総合優勝を果たすというのは、今シーズンのツールもこの二人を中心になることの予兆かもしれません。ポガチャルとヴィンゲゴーは共に今季初戦でピークには程遠い状態でこの勝利ですから、やはりこの二人の力は頭ひとつ抜けている気がしています。レムコ・エヴェネプールがこの二人にどこまで迫れるのか、怪我からの復調を待ちたいと思っています。

 これで中東でのレースは全て終了し、舞台はヨーロッパへ移り、来月からはいよいよクラシックレースが始まります。誰が勝つのかは勿論ですが、どのバイクが活躍するのかからも目が離せません。
 
 

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