ニケとミケ

捨て猫にゃん子2匹と、先輩捨てられ犬チョコの日々の記録

山男達

2010-09-01 21:39:59 | ペット
                      
                      ニケはひっくり返って寝ていることが多いですね。

 今日から9月になりましたが、まだまだ暑いですね(と言っても、私は冷房の効いた部屋に居るのでそれ程でもないのですが・・・)帯広では34.4度だそうで、9月としては観測史上初めてだと、テレビ局のレポーターが言っていました。まだ当分はこんな感じのようで・・・、なんか地球がおかしくなっているように感じちゃいます。

 この前海の話を書いたので、今日は山に関して書こうと思います。
 私は幸いにして、山では生き死に関るような怖い思いをしたことはありません。熊に会ったり蛇に会ったり、迷子になりそうになったりはありましたが、熊と会った時は距離が離れていましたし、蛇は青大将で、私が踏んづけた方で・・・、迷子は道から5メーター位のとこでした。そうそう、スズメバチに刺されたことはありますね。ま~そんな感じで、海の時のように死んでいたかもしれない、と言う事はないのです。
 ですが私が山で出会った人の中にはまさに死と隣り合わせの経験をした人たちが居ます。
 三笠市のSさんは元営林署に勤めていた人です。三笠の山の隅々まで知っています。そのSさんが退職後友人達と山菜採りに山に入った時に事件が起きました。友人が熊とであったのです。Sさんは友人から離れた沢に居たそうです。熊とであった友人は慌てて爆竹を鳴らしました。熊は大慌てで逃げました。爆竹の音に驚いたSさんが沢から顔を出すと、そこにはすごい形相の熊が居ました。次の瞬間熊の右手がSさんの顔に振り下ろされました。Sさんが目を覚ましたのは病院のベットの上でした。襲った熊は結局捕獲されなかったそうです。
 私がSさんとであった時、Sさんはサングラスをかけていました。この話をしながらサングラスをはずすと、顔の左半分は陥没と言っていいほど形が変形していました。左目は義眼だそうです。熊の爪には毒素が詰まっているようで(ばい菌だらけという事でしょうか)傷跡に膿が溜まって腫上がることが何年たってもあるそうで、そのたびに病院で手術だそうです。
 出会った時期も場所も熊に出会う可能性のあるところでした。「怖くないですか?」と言う問いかけに、「そりゃ~怖いよ。だけどそれ以上に、やっぱり山が好きなんだんわ」分る気がしました。山菜やキノコが採れるという楽しみは勿論ありますが、それ以上に山の空気を吸う事に幸せを感じるのです。山と言うか自然との一体感みたいのを(海の時とは又違いますが)感じられるのです。
 これは3日間山で行方不明になっていた私のキノコの師匠でもあるUさんも言っていました。山に精通していたUさんですがどういう訳か勘違いして、山を奥へ奥へと行ってしまっていたそうです。幸い捜索していたヘリコプターに3日目に発見されて事無きを得ましたが、Uさんは死ぬ事も覚悟したそうです。そんな思いをして家族からも嫌味を言われながらも、「やはり山行きは止められない」と言います。山の静粛の中に身をおいたときのなんともいえない自然との一体感でしょうか・・・表現が難しいですね。
 先にも書きましたが私と妻も山で迷子になったことがあります。まだチョコが居ない時ですから13.4年前になるかと思います。一方が山の斜面で、残り三方は畑という、ほとんど迷子になる事が考えられない場所でです。
大きな木のとこから盆地状に真ん中が下がった笹薮に入って、キノコ採りをしていました。思いのほか次次とキノコが現れてきます(最近はこういう状況を私達夫婦は熊の罠と呼んでいます)キノコばかり見て先へ進んでいる内に、方向が分らなくなりました。周りを見渡して大きな木を探しましたが、ハテ?、大きな木がいっぱいあります。こっちの方だろうと藪をこぎながら進みますが、いっこうに道が現れません。普段なかなか無いキノコがこういうときに限って現れます。それを採りながら、まだ余裕でした。ですが15分位でしょうか。いや、30分かもしれません。3時半を過ぎて少しあせりだしました。山は暗くなるのが早いですからね。もうキノコがあっても構っていられません。そして・・・木に登って周りを見ることにしました。
 そして僅かに2メートルほど登っただけで、木々の間から町並みが見えます。体の力が抜けました。見るとすぐそこに道があります。5メートルあるかないかですね。山の怖さを知った一日でした。
                         
                           チョコの後ろに背後霊(?)みかん