古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十三章・網代黒山松一件御通詞控その二松林

2012年11月27日 07時27分21秒 | 古文書の初歩

乍恐口上第一ページ上の画像の三行~四行

 

解読 松林数百本根返り吹折等御座候付右者

    往古より高川原村・古座浦支配仕来申候。右網

読み 松林数百本根返り吹き折れ等御座候に付き右は

    往古より高川原村・古座浦支配仕来たり申し候。右網

 

解説  この文書の作成者は達筆で、正統派と言えます。比較的文字は読みやすい。 「御座」の継ぎに小さく「候」が有り、「ニ付き」の「ニ」は常に省略されています。 「右」の次は「者」で変体仮名の「は」です。 次行最初の「往古」『おうこ』とは、おおむかし。 大昔より。 「高川原村」・・・現在の古座川町の最南部地区で旧古座町に接しています。高川原村と池ノ口村が合併して、旧高池町(現古座川町)が生まれました。 「古座浦」・・・古座川河口の町で、江戸時代古座組の大庄屋や代官所の出先役所が有りました。田畑等の農地は皆無の土地です。古座川左岸河口にあり、古座浦・中湊村・高川原村と狭い川沿いの土地に縦に並んでいます。 「川原」の「原」、「古座浦」の「座浦」が読むのは難しい。 「仕来申候」・・・回数でもう慣れましたか。「候」は形で覚える。「仕来」は「仕り来たり」或いは「し来たり」でもよい。 「右網代」と次行へ続きます。


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