宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

宝満二十五坊

2008-06-21 | Weblog
奥之坊さんの話題が出ましたので
山中にあった坊について参考資料を
出しておきましょう。

宝満山山中を散策すると
所々に○○坊と書いてあるのは
そこに江戸時代まで屋敷を構えていた
修験道系の集団があったことによります。
彼らは筑前黒田藩から禄を受け、
広い山中の土地をそれぞれで管理していました。

1671寛文11年の『竈門山水帳写』による近世初期の
宝満山にあった修験系の坊は以下のとおりです。

修蔵坊、富倉坊、歓明坊(大聖坊)、南之坊、楞迦院(平石坊)、福泉坊、経蔵坊、東院坊、浄善坊、道場坊、鳥居坊、新坊(財行坊)、尾崎坊、福寿坊、松林坊、井之本坊、財徳坊、市坊、伊多坊(栄門坊)、亀石坊、岩本坊、金凝坊、福蔵坊、大谷坊、浄行坊、寂光坊、普内坊、奥之坊、仲谷坊

写真;宝満山山頂より東院谷を望む(20070430)
左のキャンプセンターが座主(楞迦院)跡。
そこから右下に各坊の屋敷地が広がる。