狷介不羈の寄留者TNの日々、沈思黙考

多くの失敗と後悔から得た考え方・捉え方・共感を持つ私が、独り静かに黙想、祈り、悔い改め、常識に囚われず根拠を問う。

イエス・キリスト「平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来た」偽善破壊と世間の勘違い

2016-05-08 12:32:57 | 世間・空気
 日本人の国民性として、性善説の傾向が有る。人間は皆いい人であるというものである。つまり、人を疑う事無く、安易に信じて受け入れる傾向がある。それは、現日本国憲法の前文に在る、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」、つまり諸外国が皆いい国だと信頼して、平和ボケしている事にも現されている。
 しかし、日本人が平和や愛、道徳律の事ばかりが書かれていると勘違いして恰も可愛い本だと思い込んでいる「聖書」は、逆に「性悪説」を述べており、人間は皆悪だと言っているのである。クリスチャン三浦綾子氏の小説「氷点」の中でテーマとなった、「原罪」の事である。そして、その現日本国憲法を押し付けたアメリカ・GHQは、その聖書の知識を持っていたのである。
 その聖書に対する思い込み、勘違いにしても、内容・内面を見ずに表面だけしか見ない性格、名前・看板・肩書・評判だけで判断する傾向が現されている。クリスマスのお祭りや、教会での結婚式のイメージを、その聖書に当てはめて観ているのである。しかし、それらの行事は聖書には書かれておらず、出鱈目なのである。未来に起こる世界的大戦争や天変地異による大災害、そしてこの世が終わる事が、神から預かった言葉である「預言」として書かれているのである。またイエス・キリストは、「平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来た」と述べているのである。果たしてどこが可愛いのであろうか?。
 十字架をネックレスやイヤリングとしてファッションに利用している者が多い。その事も、十字架が恰も可愛らしい物と勘違いしているから身に着けているのであろう。しかしその十字架は、イエス・キリストがこの世の悪と戦った結果、その悪である者達とそれに煽動された世間一般民衆によっての、無実でありながらの磔刑に使われたものである。その事をイエスは天の父・創造主の計画・運命として受け入れて、その後の人間、特にイエスを信じて受け入れた者達も含めた、人間の罪の代わりとなって、身を持って犠牲となられた事の象徴なのである。
 故に、聖書も十字架も、決して可愛いものでは無いのである。

 新約聖書・マタイの福音書10章34節
   わたしが来たのは地に平和をもたらすためだと思ってはなりません。わたしは、平和をもたらすために来たのではなく、剣をもたらすために来たのです。

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  ・2012/12/26付:「『馴れ合い』『なあなあ』『かわいさ』を打破し、『真実』をもたらしたイエス・キリスト」
  ・2013/05/03付:「聖書は直接自分で読む・・・聖書のみに忠実に。映画や小説、人の解釈に惑わされないこと。」
  ・2014/01/12付:「イエス・キリストはなぜ殺されたのか・・・『革命者』イエス」
  ・2014/01/19付:「『宗教組織』による『創作』(1)・・・クリスマス、誰が勝手に12月25日と定めたのか」
  ・2014/01/19付:「『宗教組織』による『創作』(2)・・・人間マリアの『偶像』と、『懺悔室』の傲慢」 
  ・2014/04/29付:「人間が勝手に認める『聖人化』・・・神の下の平等に反する階級制度」
  ・2014/06/08付:「お金・事業より優る『思想』、それをも上回る独立した名も無き小さな一個人の勇ましく高尚な真面目なる『生涯』・・・『後世への最大遺物・デンマルク国の話』を読んで」
  ・2015/01/02付:「プロテスタント教会は抗議せず世間や権力に迎合している・・・『平和』や『愛』の言葉による麻痺」
  ・2016/04/17付:「『無教会主義』の内村鑑三氏は『自立』『独立』を勧めた・・・『単独者』として絶対者・創造主を仰ぐ」
  ・2016/05/08付:「聖霊存する不動の土台が築かれた心により失敗・ユニークが才能・特性に変貌する・・・『聖書力』を読む」

聖霊存する不動の土台が築かれた心により失敗・ユニークが才能・特性に変貌する・・・「聖書力」を読む

2016-05-08 12:03:51 | 孤独・独立・自尊心
 永遠の神の言葉である聖書が、心の基礎・土台となる。そしてそれが、自尊心、自立精神、独立精神へと繋がる。
 「聖書力」(著者:中野雄一郎氏、出版社:いのちのことば社サイトブックス、出版日:2011/04/20)を読んだ。
 この世の中、特に日本の世間一般的多数派の人達の持っている国民性としての、個性・ユニークさ・失敗を認めず、叩き、排除する性格・傾向・空気・雰囲気が存在している中で、私の場合、その個性・ユニークさ・多くの失敗の経験を持っているが故に、世間一般的レベルの感性・捉え方・判断・思想・考え方・心構えであれば非常に世渡りしづらく、行き難い状態に陥ってしまいかねない。しかし私の場合、今に至っては、その感性・捉え方・判断・思想・考え方・心構え自体が世間一般的多数派と異なってユニークである為に、精神的に動揺せず、影響されず、精神的・心的に自立し独立する事が出来ている様に思うのである。もっとも、完璧ではないのだが。
 また私には、その内面のユニークさが有るが故に、自分のアイデンティティを重んじ、自尊心、自信、誇りに繋がっている。そして、私は自分自身の事が好きである。時々に反省はするが、だからといって自分自身を否定しない。
 創造主に聞く祈りと、規範としての聖書を読む事による神の言葉を聞く事により、心に確固たる不動の土台が築かれる。そしてそこに、判断基準を定める。周囲の人達、世間、空気を気にせずに、自分の土台に求める。土台が確信となる。
 その土台によって、世間・他人との間に「境界線」を引く事が出来る様になる。自分と他人との違い認識し、自己主張し、自分の思いで動く。決して周囲に流されず、自分を保持する。
 そしてその基盤は、「鈍感力」を持つ事に繋がる。ユニークさや失敗から来る周囲の悪評を無視し、動揺せず、振り回されず、泰然自若となり、「集中力」を伴って自分の信念に忠実となる。
 その鈍感力により、自分のユニークさを育てる。人の真似をするのでは無く、自分固有の才能、自分の特性、自己表現力、個性を伸ばす。その事によって結果・実績を残していく。
 そして「突破力」にも繋がる。
 自分の内に神と共に居るという土台が築かれている事で、自尊心、高いセルフイメージを持つそして、人を恐れず、自信、勇気へと繋がる。「スピリチュアル・パワー」。
 失敗、無常、虚無、「ない」状態、世間的な物事の束縛からの解放された状態になって、イエス・キリストが見えてくる。
 聖書は道徳、倫理、律、平和、愛等のみを言っているのではなく、イエス・キリストの悪霊との闘いを述べている。違法行為による犯罪、不道徳、良心の呵責等を罪とするだけでは無く、人の心が神に背を向ける事を最も重い罪とする。その事は「霊的な死」を意味する。
 愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制の感性の修練。
 失敗、ユニークの他、弱さ、忘却、楽観、協同、勇気、親孝行、犠牲、感性、スピリチュアルの各法則が、本書に在る。
 坂本龍馬「世の人は我を何とも言えば言え。我が為す事は我のみぞ知る。」

 旧約聖書・イザヤ書43章1節
  だが、今、ヤコブよ。
  あなたを造り出した方、主はこう仰せられる。
  イスラエルよ。
  あなたを形造った方、主はこう仰せられる。
  「恐れるな。わたしがあなたを贖ったのだ
  わたしはあなたの名を呼んだ。
  あなたはわたしのもの。

 同書43章4~5節
  わたしの目には、あなたは高価で尊い
  わたしはあなたを愛している。
  だからわたしは人をあなたの代わりにし、
  国民をあなたのいのちの代わりにするのだ。
  恐れるな。
  わたしがあなたとともにいるからだ。
  わたしは東から、あなたの子孫を来させ、
  西から、あなたを集める。

 新約聖書・コリント人への手紙 第二4章8~10節
  私たちは、四方八方から苦しめられますが、窮することはありません。途方にくれていますが、行きづまることはありません。
  迫害されていますが、見捨てられることはありません。倒されますが、滅びません。
  いつでもイエスの死をこの身に帯びていますが、それは、イエスのいのちが私たちの身において明らかに示されるためです。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2015/08/23付:「失敗、ユニーク、ユーモア・・・『道化師の孤独』を抱えた『聖なる無用性』:『寅さんとイエス』を読む」

 参考文献
「聖書力」(著者:中野雄一郎氏、出版社:いのちのことば社サイトブックス、出版日:2011/04/20)
「聖書力」(著者:中野雄一郎氏、出版社:いのちのことば社サイトブックス、出版日:2011/04/20)

ロジック無き会話不要と論理思考により気付く時事問題の繋がり:「コミュニケーションは、要らない」を読む

2016-05-08 10:48:23 | 孤独・独立・自尊心
 ロジックの無い、論理的に言葉を連ねた文章や話では無い、その様な「コミュニケーションはいらない」。
 「コミュニケーションは、要らない」(著者:押井守氏、出版社:幻冬舎、出版日:2012/03/30)を読んだ。
 世間・巷で大概取られているコミュニケーションは、言葉の裏に繋がる筋道とその根元に存在するはずの根拠が無い、ただ表面だけの、上面だけの、浅く、軽薄な、奥行きの無い言葉が述べられ、それらは得てして意味のない、空虚な言葉である事が多いものである。
 テレビのバラエティ番組に象徴される様に、その時・その場の空気・雰囲気に合わせた、一瞬の笑いや一瞬の感情ばかりである。一目ぼれする事と同様に、パッと見た瞬間に、感じた事を直ぐに口に出す。その事で、特に中傷や悪口の場合、安易に相手の人を傷つける。思考回路を通さずに、直観で、口に出している訳で、そこにおいては熟考する事が存在していないのである。よく考えた末の発言であれば、安易に人を傷つける事も少ない様に思うのである。
 その様な言葉には裏付け・証明となるものが存在しない為に、発言した者が責任を取る事が出来ないのである。無責任に発言し、弁証出来ず、言い逃れ、或いは撤回するしか方法が無いのである。論理と根拠を持っていれば、弁論によって証明し弁明出来るはずであるが、表面だけである為にそれが出来ないのである。いい加減である。
 論理的に考える事が出来ない、精神的に未熟な状態に在る為に、理性・心で制約を掛ける事が出来ず、自由の行き過ぎ・履き違えをして、恣意的に行動し発言する者が多い。
 心に土台を築く事が大事である。その礎を基準にして考え、判断する。その基盤を築く為には、相対的では無く絶対的で確固たる規範が必要であるが、それに準ずるものとしては、日本の長い歴史で培って来た伝統・文化である。
 最も奥深くに根本原因が在り、それを根拠としての経過・過程が在る。結果・過程の途中には、細工、工作、曲学阿世等も加わる。そして多くの枝葉に分かれる。その後の表面に現れるのが結果やイメージである。それらの一連を、順序立て筋道を立てたものがロジックである。その論理こそが証明・裏付けとなり、責任ある発言となるのである。
 よく考える為には「沈黙」が必要である。周囲の空気・雰囲気に流されず、喧騒から離れた静寂の中、黙想する。そして、マスコミや世間の放つ目先の出来事や情報に右往左往したり一喜一憂せず、それらを疑問視し、自分でじっくり考えてから判断する事が大事である。私は安易に信じず受け入れないが故に、ポーカーフェイスであり、そう簡単には笑わないのである。
 結局は、世間一般的多数派の人たちは、マスコミや周囲の人たちに感情を操作されてもいるのである。考えずに直観でものを言ったり判断し、考えないから洗脳されやすく騙されやすいのである。
 日本人の国民性として、性善説の傾向が有る。人間は皆いい人であるというものである。つまり、人を疑う事無く、安易に信じて受け入れる傾向がある。それは、現日本国憲法の前文に在る、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」、つまり諸外国が皆いい国だと信頼して、平和ボケしている事にも現されている。
 しかし、日本人が平和や愛、道徳律の事ばかりが書かれていると勘違いして恰も可愛い本だと思い込んでいる「聖書」は、逆に「性悪説」を述べており、人間は皆悪だと言っているのである。そして、その現日本国憲法を押し付けたアメリカ・GHQは、その聖書の知識を持っていたのである。
 自分の欲望を基準にした希望的観測や、思い込み、勘違い、先入観、洗脳によって頭が覆われると、論理的に考える事が出来ない。表面に現されている事象、物事、出来事、情報、人間を、順番に筋道立てて奥深く探って行き、最も奥に在る根本・原因を見て検討する事が必要である。その事が、真の理解に繋がる。
 歴史はロジックを構成する。歴史を検証する事は、現在の諸問題を解決する手立てとなる。表面の現諸問題を、過去を振り返って歴史という過程を検証していき、それらの原因・根拠を見つけ検討する日本の戦後歴史教育には捏造・虚構・抹消が在るが、それらを奥深く検証して修正・訂正する事で、今後の日本の未来が開けていくのである。要するに、表面しか見る事が無ければ、未来は無い、つまり属国、グローバル政府の一部となる等して、国は滅ぶのである。
 マスコミなどが流行らせるブームは直ぐに消えて無くなるが、思想書、哲学書等の「古典」は、長い時間を経て現在まで残っている。その中でも「聖書」は世界最大のベストセラーで、今から約3,500年前から約1,900年前まで書き足されながら、現在まで全く書き換えられる事が無かった本である。真実である為に、今後とも永遠に変わる事が無いのである。その古典を基にして、筋道立てて順に論理的に考えて、結論、判断、決断へと繋げるという思考方法が良い。また読書により教養を養い、それをベースにして論理性を持つ教養とは、「学問、幅広い知識、精神の修養などを通して得られる創造的活力心の豊かさ、物事に対する理解力。また、その手段としての学問・芸術・宗教などの精神活動。」(デジタル大辞泉より)と辞書に在り、単なる知識では無い
 明治時代に始まった言文一致運動により、平安時代に完成して日本の古典に使われている文語文を、話し言葉の口語体に統一して口語体を書き言葉としようとした。その流れが、現在の携帯・スマートフォンによるメールやラインに使われる軽薄な言葉への衰退に繋がっている言葉は文化であり、日本語は独自性を表し、その日本語を持っている事で、この国を日本であると言う事が出来る。
 現在、大手の会社や大学等の一部では、グローバル化の名の下に英語を導入して、その組織内でその公用語化を進めている。また、戦後に中学で義務教育化されている英語を、更に小学生時に早めようとしている。選択教科で外国語を学ぶのであれば理解出来る。しかし、義務として外国語を押し付けられているのである。更に高校では、日本史が選択教科にされてしまっているのである。果たしてこの国はどこの国なのであろうか?。日本と言う国と言えるのであろうか?。戦後、植民地化されている一例である。またグローバル化は、その実、世界共産化グローバル政府の過程に在るのである。
 本書はタイトルを「一見すると」、単に会話の事に関してしか書かれていない様に「勘違い」するかもしれない。しかしその「内容」は、そのイメージとは異なって幅広いのである。原発、核兵器、国防、自衛隊、憲法、国家、政治、米国、映画、マスコミ、世間、文化、歴史等と、多岐に渡っているが、見ても解るように、その全ては関連して繋がっているのである。
 論理的に考えて見ていけば、その繋がりに気付のである。しかし、世間一般的多数派の人たちの様な表面ばかりを見ていると、そのそれぞれがバラバラの様に感じてしまうのである。しかし実際は、中でも特にその一部は地下で、繋がっているのである。
 著者は原発推進派との事である。福田康夫内閣時の石破茂防衛大臣(当時)の発言した事と同じく、日本が原発とその原料、技術を保有する事が、いつでも核兵器を作る事が出来るという可能性を対外的に示す事による核抑止力を持つ事になり、日本は実質、核保有国であると述べる。因みに、現内閣府特命担当大臣の石破氏はクリスチャンである。また、「自民党きっての外交・安全保障の論客、政策通で知られる」(ウィキペディア「石破茂」より)。世間一般的クリスチャンたちと異なって、幻想に浸らず現実を見ているのである。
 また戦後に日本で原発を推進したのは、米ディズニーのプロパガンダ映画と、読売巨人軍創立者・初代オーナーで読売新聞・日本テレビの正力松太郎・代表取締役社長であるが、そのウォルト・ディズニーはフリーメーソン、正力氏は米国CIAのスパイであった。そして、活断層の上でしかも海岸沿いに、原発を次々と建てていった。
 「真善美」を挙げている。「真善美」とは、「認識上の真と、倫理上の善と、審美上の美。人間の理想としての普遍妥当な価値をいう。」(デジタル大辞泉より)。また「審美」とは、「自然や美術などのもつ本当の美しさを的確に見極めること。また、美の本質・現象を研究すること。」(同書より)。「本質」とは、根本的性質であり、本性であり、そのものを規定するものであり、不変である。論理的に考えるとは、その本質を見極めていく事である。
 「死生観」は、人間の根本的問題である。死の事を想う事で、現在の生・生き方について考える。死はこの世に生きる人間全てが避ける事の出来ない本質の内の一つであるが、特に若者をはじめとして、その死という本質を見ずに目をそらし、希望・夢ばかりを見ている。嫌なものは見たくないという、希望的観測の内の一つである。その自分のやがて訪れる死を直視し、それに至るまでの過程である人生の運命を覚悟する必要が有る。
 ところで、マスコミは金にクリーンであるか等の政治モラルばかりを追求し、政策理念や内容に焦点を当てない。表面的なイメージばかりを重んじて綺麗事を良いとする。世間はそのスキャンダルにしか興味を示さない。マスコミは本当に大事な事を隠して、世間一般には伝えていない。本質では無く、表面の内の一部分のみを伝えているのである。
 著者は、「自分の頭で考える ― 本質論の時代」を唱える。

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  ・2012/11/21付:「原発・日テレ・CIA~第二次大戦後の裏面史」
  ・2015/08/13付:「前例から原発爆破の脅し、核の傘による平和の享受、真の独立の為の核兵器開発、偉大な微生物群」
  ・2015/11/29付:「精神的に自立した本当の大人は自分で勉強する・・・セックスを基準に大人と判断する世間の低レベル」
  ・2016/04/10付:「確たるベース・根拠の裏付け無き世間の低次元の評価を恐れる事により偽善・欺瞞・裏切りの罠に陥る」
  ・2016/04/10付:「『希望的観測』で曇らせた眼鏡で夢・幻想を見ている世間の人達・・・現実、本質、そして運命が見えず」
  ・2016/05/08付:「北朝鮮でも実証、有用微生物、発酵食品による除染・・・『放射能汚染 だまされてはいけない!?』を読む」

 参考文献
「コミュニケーションは、要らない」(著者:押井守氏、出版社:幻冬舎、出版日:2012/03/30)
「コミュニケーションは、要らない」(著者:押井守氏、出版社:幻冬舎、出版日:2012/03/30)

自立せず「自助」の努力を怠り安易に「共助」に依存するのは本末転倒である・・「友だちはいらない」を読む

2016-05-08 10:13:26 | 孤独・独立・自尊心
  ズバリ、このタイトルに共感し読んだ。
 「友だちはいらない。」(著者:押井守氏、出版社:東京ニュース通信社、出版日:2015/05/10)
 また、帯に在る「世間の価値観に『NO』を叩きつける」にも非常に共鳴した。
 友達を安易に作るよりも、先ず自分で勉強し、自分で考え、自分で判断し、自分で行動するという、「自立意識」を持つ事が大事である。最初から安易に他人に頼らずに、自分で努力する事が大事である。精一杯に自分独りで努力した後に、不足する部分を他人に補ってもらう順番が大事である。「自助」を怠り「共助」を求めるのは本末転倒であり、それは単なる甘えである。以上の様に、無欲恬淡に孤往独邁していく覚悟の私は思うのである。
 私は「自分の価値観」として、友達も恋人もいらないと、今に至っては正直その様に思っている。また、群れる事が元来から嫌いである。
 友達も恋人もいない孤独である事をおかしいと思うのであれば、勝手に笑っておけと思っている。笑われたからと言ってその様な低俗な事を気にする訳が無い。また、笑われたからと言って、それによって私が笑った相手に媚びへつらい迎合して友達や恋人を作ろう等とは全く考えない。つまり、笑われたところで、私は今後も変わる事は絶対に無い。自分に自信が有れば、人の反応や評価、顔色、中傷、雑音等に影響されず、振り回されず、逆にそれらに対しては、却って見下す事が出来るぐらいである。
 確乎不動たる自尊心、誇り、自信があれば、自分がおかしいのでは無く、却って著書も言っている通り「世間がおかしい」と思える様になるのである。
 「中傷」とは「根拠のないことを言いふらして、他人の名誉を傷つけること。」と辞書に在る(デジタル大辞泉より)。
 孤独である事がなぜおかしいことなのか、理由を述べてみろと思う訳であるが、理由も無く笑っているのである。そもそも孤独である事を笑う理由は全くないのである。その笑うと言う評価の裏付けとなる理由が存在しないのである。その笑いに根拠・証明が無いのである。証明の無いものを信じる事によって、騙される訳である。
 一方、孤独は良くないと著者は言っている。しかし私は孤独は値打ちの高い良いものであると解釈している。孤独は、自分の内面を見つめ、黙想し、思索し、読書し、勉強し、修行し、訓練・鍛錬し、祈り、教養を高め、心身を修養し、信仰を深める事が出来るのである。但し勿論、孤独の自由には公の秩序を乱してはならない責任が伴う。また、高い道徳心と自律意識、規範を持つ事が必要である。
 「当たり前の事を疑問に」と言っている。つまり、世間一般に存在する常識や空気、雰囲気を疑えと言っている訳であるが、それらは決して正しい訳では無いのである。同様に理由もなく、自分で判断せず、世間の多くの人達はそれらに従っているのである。
 本ブログの2016年4月10日付の記事「確たるベース・根拠の裏付け無き世間の低次元の評価を恐れる事により偽善・欺瞞・裏切りの罠に陥る」より以下に引用する。

 「旧約聖書・箴言29章25節
   人を恐れるとわなにかかる。
   しかし主に信頼する者は守られる。

 人を恐れるとは、人の雑音に値する様な言葉を聞き入れたり、人に嫌われない様にしようと努めたり、人から笑われない様にしようと努める事で、その様に人からの評価・承認を求めようとする事である。その様にして他人の評判や反応、顔色を気にして、それらを当てにして、基準にして言動に繋げる事は、偽善行為を自ら行う事や欺瞞や裏切りを被る「わな」に繋がるのである。 
 そして続く26節には、

 同書・29章26節
   支配者の顔色をうかがう者は多い。
   しかし人をさばくのは主である。

 世間の大多数の人達にとっての支配者は、周囲の人・他人である。周囲・他人の評価・反応が支配者となっているのである。その周囲の人を恐れているあまりに周囲の人に従っているのである。自分の思いでは無く、周囲の人・他人の考えに同調して行動し、発言しているだけである。つまり、他人から批判やバッシング、嘲笑等をされて裁かれる事を恐れているのである。しかし、それらの裁きは間違いである。
 世間の多くの人達は、周囲・他人を自分の支配者として崇め拝んでいる奴隷状態にいるのである。そして自分自身を失くしてしまい他人になってしまっているのである。
 他人の評価・承認は当てにならない。他人の評価・承認には、正しい裏付け・証明が存在しない。根拠・基準が無い。明確な理由が無い。それらの事が解ると、人を恐れる事は無くなるのである。
 そもそも、評価・承認をする側の世間の多数派の人達の持っている教養レベル・知識レベル・思考レベル・判断レベルを見ていけば、如何に低レベルであるかが解るものである。その低レベル・低次元から生じる評価や承認が如何に低レベル・低次元な評価・承認であるかが解るものであり、その様なものが馬鹿げていて如何に間違っているかという事に気が付くものである。
 また、周囲・他人の常識・空気・雰囲気を基準・根拠にし、「みんなが言っている事だから」、「みんながやっている事だから」という理由だけで、評価・承認に繋げているだけなのである。みんながみんな間違った事をしていても、それが常識化するのである。自分自身の内に考え・主義・主張が存在せず、付和雷同しているだけなのである。組織等の或る枠内・範囲では、その様な常識化・空気・雰囲気が形成され易い。空気や雰囲気は「空(から)」である。その空である存在のものに、多くの人達は支配されているのである。」

 本ブログ過去の関連記事
  ・2016/04/10付:「確たるベース・根拠の裏付け無き世間の低次元の評価を恐れる事により偽善・欺瞞・裏切りの罠に陥る」
  ・2013/04/08付:「唯一の創造主に従いながら、此の世に在っては『独立自尊』の精神を」
  ・2013/11/24付:「自由で自然なマイペースの自分を取り戻す為の、独り静かな食事・・・『孤独のグルメ』を読んで」
  ・2014/05/18付:「『独行道』・・・流浪・孤独の境涯を渡った宮本武蔵・・・『宮本武蔵 剣と人―遺書『独行道』に秘められたその実像』を読んで」
  ・2014/06/29付:「『『普通がいい』という病』を読んで・・・絶対的基準・規範も持たずにお互いの顔色・反応を確かめて『普通』と認め合っているに過ぎない世間の人達」
  ・2014/08/06付:「奴隷根性を持たないパレスチナ人が不義・不正のイスラエルに対して抵抗・反抗するのは正当・・・イスラエルのガザ侵略・パレスチナ人に対する虐殺と人権蹂躙(3)」
  ・2014/08/26付:「独立心の強いパレスチナ人は決して妥協せず抵抗・反抗を続ける・・・イスラエルのガザ侵略・パレスチナ人に対する虐殺と人権蹂躙(15)」
  ・2015/08/13付:「自分のアイデンティティを重んじ自尊心を高める事が自信・誇りとなり、ひとりで生きる強さとなる」
  ・2015/08/13付:「独立を維持し自尊心・自信を持ちつつ自分の弱さを認め謙虚である事による力・・・『負ける力』を読んで」
  ・2015/11/29付:「精神的に自立した本当の大人は自分で勉強する・・・セックスを基準に大人と判断する世間の低レベル」
  ・2016/04/10付:「独立自尊の精神で孤往独邁の覚悟・・・妥協せず精神面での勝利、『自分を取り戻す』」
  ・2016/05/08付:「閑寂の中に独立し、心に礎を据え成熟する・・・『孤独の価値』を読む」
  ・2016/05/08付:「心に絶対的規範由来の礎を存する独立自尊の精神を持つ力・・・『孤独の力』を読む」

 参考文献
「友だちはいらない。」(著者:押井守氏、出版社:東京ニュース通信社、出版日:2015/05/10)
「友だちはいらない。」(著者:押井守氏、出版社:東京ニュース通信社、出版日:2015/05/10)

心に絶対的規範由来の礎を存する独立自尊の精神を持つ力・・・「孤独の力」を読む

2016-05-08 09:37:04 | 孤独・独立・自尊心
 日本の植民地化の恐れによる危機が迫る中での明治維新の最中、啓蒙書「学問のすすめ」を発表した福沢諭吉は、「独立自尊」の精神の大切さを説き、「一身独立して、一国独立する」と述べた。日本人一人ひとりが自立して独立精神と自尊心を持つ事によって、国家存亡の危機を乗り越え、当時の西欧列強と対等に付き合える事が出来ると述べ、独立心の無い人たちを批判した。
 「孤独」とは、その「独立自尊」の精神を持ってこそ高い値打ちを有する。世間一般的には、逆に理由も無く悪いイメージで捉え評価している傾向が在る。しかし、大衆・群れから独立して離れ、他に頼らず自分の足で立ち、自分の独自性を重んじて、自分を尊ぶ心を持つ。その上で、自分に誇りを持ち、自分に確信を置くという自信を持つ。
 「自尊心」が大事であって、「他尊心」は必要無い。他人・世間の評価・承認は必要ないのである。周囲にどう思われようが全く関係無い。自分の内に確固たる土台・礎を築けば、それが本当の自信・誇り・自尊心となり、周囲に影響されず、泰然自若となる。
 土台・基礎が築かれない心を持っての孤独は、確かに危うい。孤独により得られる自由が行き過ぎ履き違える恐れがある。それは、迷惑行為、道徳秩序を乱し、犯罪へと繋がる恐れがある。その為、外からの法律による制約だけでは無く、自分の内面に高い自律意識、道徳意識が必要であるが、それらの基となる、確固たる真実の絶対的規範が必要となる。その規範が心に基盤を作る。自由には責任が伴うが、秩序を保つ為のルールを守る事は、最低限必要な事である。
 「孤独の力」(著者:五木寛之氏、出版社:東京書籍、出版日:2014/09/04)を読んだ。
 世間一般的多数派の人たちは、欲望や常識、先入観、人の評判等に拘束され、執着心を持ち、依存して、心が自由では無い。そして欲望や他人等の奴隷となっている。それらこの世的なものから解放されて、精神的に自立する必要が有る。
 しかしこの世で生きていくとなると、その様な世間一般的多数派とは、多少なりとも折り合いを付けていかなければ生きていき難くなる。
 しかし、その事によって得られる定着・定住をせず、放浪してまらうど(客人)や流れ者となって孤独を貫いていた先人たちもいた。山の民サンカもその様な人たちであった。
 また、家庭や仕事を持つと、その分独り静かに黙想する時間を取りずらくなり、思考レベルが低下する恐れが有る。
 世のしがらみや煩わしさ、淫蕩等から逃れて、山で隠遁生活を送り、出世を拒んだ先人たちもいた。良寛や、ジャーナリスティックな「方丈記」を世に遺した鴨長明もその一人である。
 中世の同時期に仏教界に革命を起こした法然親鸞法然は群れて組織を作る事を否定した。また親鸞は、一対一で阿弥陀仏と直接向き合うという近代的個人主義を、その教えによって成立させた。また親鸞は、人間はもともと悪の心を持つという、旧約聖書の「原罪」に通ずる性悪説を唱えた。そして法然、親鸞共に、偶像を作る事を禁じ、神格化する事を禁じ、名号をみだりに唱える事も禁じた。これらも、旧約聖書の「十戒」に通ずるものである。
 しかし、法然と親鸞の教えに対して「馬の耳に念仏」であるがごとく、その弟子や信者、民衆は、その教えに反して偶像を作って神格化し、宗教組織化した。
 イエス・キリスト、ブッダも孤独であった。この世、人に寄り頼まずに、天の父、創造主に祈った
 私は天の邪鬼であり、ひねくれ者であり、へそ曲がりであり、偏屈者である。今後も「独立自尊」を持って、「孤往独邁」を貫く覚悟を持っている。自分の内に土台を築き、「確乎不動」となって生きていく。
 本書において、鴨長明が渡来人ではないかと問うている。京都の地が、祇園祭、広隆寺、松尾神社等と、その渡来人により形成された事が伺える事等も関連して述べている。そして法然や親鸞の教えにその趣向が感じられ、且つ、その血筋から、渡来人、古代ユダヤ人ではないかと言われているのである。下記に在る本ブログ過去の記事、2012年11月22日付「法然・親鸞は古代ユダヤ人」に記載している。

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  ・2012/11/22付:「法然・親鸞は古代ユダヤ人」
  ・2013/04/08付:「唯一の創造主に従いながら、此の世に在っては『独立自尊』の精神を」
  ・2013/11/24付:「自由で自然なマイペースの自分を取り戻す為の、独り静かな食事・・・『孤独のグルメ』を読んで」
  ・2014/05/18付:「『独行道』・・・流浪・孤独の境涯を渡った宮本武蔵・・・『宮本武蔵 剣と人―遺書『独行道』に秘められたその実像』を読んで」
  ・2014/06/29付:「『『普通がいい』という病』を読んで・・・絶対的基準・規範も持たずにお互いの顔色・反応を確かめて『普通』と認め合っているに過ぎない世間の人達」
  ・2014/08/06付:「奴隷根性を持たないパレスチナ人が不義・不正のイスラエルに対して抵抗・反抗するのは正当・・・イスラエルのガザ侵略・パレスチナ人に対する虐殺と人権蹂躙(3)」
  ・2014/08/26付:「独立心の強いパレスチナ人は決して妥協せず抵抗・反抗を続ける・・・イスラエルのガザ侵略・パレスチナ人に対する虐殺と人権蹂躙(15)」
  ・2015/08/13付:「自分のアイデンティティを重んじ自尊心を高める事が自信・誇りとなり、ひとりで生きる強さとなる」
  ・2015/08/13付:「独立を維持し自尊心・自信を持ちつつ自分の弱さを認め謙虚である事による力・・・『負ける力』を読んで」
  ・2015/11/29付:「精神的に自立した本当の大人は自分で勉強する・・・セックスを基準に大人と判断する世間の低レベル」
  ・2016/04/10付:「独立自尊の精神で孤往独邁の覚悟・・・妥協せず精神面での勝利、『自分を取り戻す』」
  ・2016/05/08付:「閑寂の中に独立し、心に礎を据え成熟する・・・『孤独の価値』を読む」

 参考文献
「孤独の力」(著者:五木寛之氏、出版社:東京書籍、出版日:2014/09/04)
「孤独の力」(著者:五木寛之氏、出版社:東京書籍、出版日:2014/09/04)

閑寂の中に独立し、心に礎を据え成熟する・・・「孤独の価値」を読む

2016-05-08 08:56:04 | 孤独・独立・自尊心
 孤独は、その活用次第では、高い値打ちを存するものに成り得る。孤独によって自由を手に入れる事が出来るが、それには前提条件が有る。
 自由の行き過ぎ、履き違えとならぬように、外からの法律等による制約だけでは無く、自分自身の内に、自律意識、高い理性、高い道徳感が必要となる。それら自律・道徳・理性を形作る基となるのが。確固たる真実の規範である。その規範たるものは、相対的に優れているというレベルでは無く、絶対的なもので、最高のものである。またその様な規範に準ずるものとしては、長い歴史とその上で培われて来た伝統・文化を基にする事である。また、高い教養と知識も、その意識形成には必要である。
 その規範を基にして、心に土台が築かれて固く存在している事が、孤独でいる事の前提条件として必要である。
 自由には責任が伴う。同様に、権利には義務が伴う。孤独である一方で、公共の秩序を乱さず、迷惑を掛けず、道徳秩序も乱さず、罪を犯さない事が必要となる。
 それらの条件を満たした上で、自分の内面を高める為の、修養・修練を行う。勉強、読書、研究、芸術、詩、創作を行う。
 静寂の中で自分と向き合い、内省し、思索し、自分の思想・哲学を持つ。この事が、自立意識と独立精神に繋がり、自尊心、自信、自分の誇りに繋がる。友達を安易に作って依存し甘えようとせず、自分で努力する事が大事である。友達や恋人、金よりも、自分の思想を持って自立する事が必要である。
 「孤独の価値」(著者:森博嗣氏、出版社:幻冬舎、出版日:2014/11/30)を読んだ。
 孤独の静寂・閑寂からは、侘び寂びの美意識が生まれ、飾らず、シンプル、質素、簡素の価値を認識し、清貧の思想を得る。精神的に成熟し、自分で考え自分で判断出来る、精神的に自立して真の大人になる。
 世間一般的多数派の群れにおいての喧騒の中にいると、それらの事は不可能である。その群れ・集団から離れて、独りで立つという「独立」が必要である。
 私は釣りを趣味として持っているが、独り波打ち際に座って海を眺めながら、その波の音、波しぶきが散って含まれた空気を吸いながら、精神はリラックスされて浄化される。森林浴も同様で、その波打ち際にはα波やマイナスイオンがその効果を促している。世間・社会・都会の喧騒から離れて、その様な自然の中に独り身を置く事で、心身をリセットする事が出来る。
 最近は、個人でも生きやすくなっているという。私も著者と同様、インターネットを利用しての通信販売を利用している。食品や石鹸・洗剤等、農薬・化学肥料不使用の有機栽培されたものや、化学合成添加物が無添加のものを近くのスーパーで探してもなかなか見当たらず、あまり店頭には置いていない。また、本の購入においては、予め希望の本がある場合には検索にて直ぐに見つかり、インターネットのクッキー(Cookie)機能によって、それまでの検索履歴から自動的に推測された、それらの趣向に見合った、関連した本が紹介される為に、便利に感じている。
 ところで、その世間一般的多数派の世論を形成し、また誘導しているのが、テレビ等のマスコミである。マスコミはその世間一般的多数派の人たちを洗脳し、ドラマ等では感情を動かすという「感動」をさせて、ある方向に目と頭を偏向させて、偏見を持たせて煽動している。マスコミは、綺麗事、偽善、美化、幻想、虚構によって、感情を操作しているのである。そして、「感情」を優位にさせて、大事な「思想」を失くす方向に導いて来たのである。
 孤独である事は「独立」する事である。マスコミや世間一般的多数派に影響されない独立状態に居るのである。そしてそれらを客観視して批判し、決してそれらには従わないのである。

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  ・2015/11/29付:「精神的に自立した本当の大人は自分で勉強する・・・セックスを基準に大人と判断する世間の低レベル」
  ・2016/04/10付:「独立自尊の精神で孤往独邁の覚悟・・・妥協せず精神面での勝利、『自分を取り戻す』」

 参考文献
「孤独の価値」(著者:森博嗣氏、出版社:幻冬舎、出版日:2014/11/30)
「孤独の価値」(著者:森博嗣氏、出版社:幻冬舎、出版日:2014/11/30)

デラシネの如く哲学無く軽佻浮薄に漂う未熟な世間へ・・・「清らかな厭世 言葉を失くした日本人へ」を読む

2016-05-08 08:01:30 | 世間・空気
 「清らかな厭世 言葉を失くした日本人へ」(著者:阿久悠氏、出版社:新潮社、出版日:2007/10/20)を読んだ。
 作詞家である著者の巧みな言葉の数々を用いて、現代の日本の世間の風潮や雰囲気を憂い厭いながら、アフォリズム(警句、格言、箴言)を唱えている。
 2004年(平成16年)3月7日・4月3日~2007年(平成19年)6月9日に保守派の産経新聞に掲載・連載されたものをまとめた単行本であるが、当時の国政は、小泉純一郎内閣と、その後の2006年(平成18年)9月26日~2007年(平成19年)9月26日の第1次安倍晋三内閣であった。小泉首相(当時)はポピュリズムを利用して高支持率を維持して長期に政権を執ったが、逆に安倍首相(当時)は「戦後レジーム脱却」や「美しい国へ」を掲げての、官僚・マスコミ・世間と闘いながら、数々の改革を、志半ばで辞任するまでの約1年の間に断行した。著者は、その安倍首相の掲げていた「美しい国」に賛同し、安倍首相を応援していた様に読み取れる。そしてその著者も、安倍首相が辞任する直前の8月1日に逝去された。
 アメリカナイズされての「戦後民主主義の催眠術」にかかり、個人の権利ばかりを主張して自由に制約をかける事無く、節度を超越し、義務や責任をなおざりにし、道徳秩序は乱れ、迷惑を気に留めず、長い歴史の上に培ってきた伝統や文化が廃れる傾向に在る。
 世は欲望の対象となるものに依存して遊蕩に耽り、勤勉、汗を伴う労働、思想、創作が軽視される趨勢に在る。名誉欲、他人、メール、LINE等に依存し、自立出来ず、自助の努力を怠り、共助・公助にすがって甘えている。
 「デラシネ」(根無し草)の様に、若者をはじめとして自分の内に確固たる土台を築かず、マスコミ、周囲の空気・風潮に安易に煽り乗せられて漂流して自分を見失っている
 年齢を重ねる事、性体験、結婚と子の所有、特に欲望対象の社会的経験等を判断基準にしての大人の履き違えをして、精神的には未熟な子供のままの成人たち。その未熟な精神で子供を躾ける親たち。
 また、一時凌ぎ、その場凌ぎで対症療法を繰り返すのみで、一瞬一瞬の快楽、瞬間的な結果さえ良ければそれで良いとして根本的解決を図らず、根本原因や経緯・過程を軽んじて論理的思考・思索が出来ない。
 クリーンなイメージでさえあれば良しとし、偽善を認め、その潔癖主義から失敗・汚点からの再起を不能とするレッテルを貼る。それ故最初から失敗する事を恐れて挑戦する事を憚り、異端扱いされて叩かれる事を恐れて行動せず口にもしない。一見すると無駄に見える事、失敗、遠回りにこそ高い値打ちが有る。失敗して痛みを知る事で、理解が深まる
 世間一般的多数派の人達は、皆同じような価値観を持ち、同じように考え、同じように判断し、同じような事を口にし行っている。同じレベル・次元にして、同じような物差し・基準を持っている為に気付き難く、空気・雰囲気に流される。しかし、その流行は消えて無くなる。流される事は無常であり、空虚、虚無となるその空虚感、虚無感に精神が陥らない様にと、その都度その都度、際限なく一時凌ぎ、一瞬の暇つぶしを行っている。
 気付きが無いのは、悪い意味での鈍感である。本当の鈍感力は敏感であり、気付いても自分の内で情報処理して不要・低俗なるものを捨て、それらに動かされない太い精神・心を持つ
 その世間の趨勢・傾向・流行に抗う様にして、私は天の邪鬼であり、ひねくれ者であり、へそ曲がりであり、偏屈である。そして、世間を客観視してそこに埋没せずに、群れから離れて単独者として存在し、境界線を引いて身を引き避けている。

 以下、本書より引用する。
 「悪いのは社会だ時代だ いや制度だと言っているけど つまりは一人一人の哲学だよ」より、「ぼくたちはいつの頃か、…(中略)…背負わされたのは、『無』である。無関心、無感動、無軌道、無気力、無神経、無責任、無恥、無茶、無定見、無頓着、無表情、無理無体、そして無礼とバラエティーに富んでいる。」。
 「無責任な拍手喝采よりも 無言の反応に価値ありと信じて 堂々と歩いてほしい」より、「人間は面白いだけでも、軽妙なだけでもなく、寡黙で近寄り難くても、心に響く言葉を持ち、独特の美意識を備えた人もいるのである。その人は本当に嬉しくないと笑わないし、サルのように手も打たないが、寄るとあたたかいし、語ると深いのである。」。
 「若者はほっといても若者だが 大人は努力なしでは 大人になれない」より、「もう一段上の哲学をまぶさなければ」、「大人の世界に価値観もマーケットもないのである。今、文化に関わろうとする人は誰も、幼稚を競い合う。」、「かくして、日本は、若者のための若者による若者文化の社会になり、誰も大人になろうとしない奇っ怪な価値観の国になっている。大人よ!」。
 「マジメでオトナシイとは その子のことを何も 見ていなかったということだ」
 「たまには本を読む姿を 子どもたちに見せるだけで 家族の半分は固まる」より、「父や母がダレた姿を見苦しい振る舞いを見せないことである。そして、教養に対して謙虚に向き合っている姿を見せつづけることである。インテリジェンスの欠落の不安を、子供たちに与えないようにする。」、「いい姿で、深い本を読む。没頭する。」。
 「親にうしろ姿がないのだから 見て育つにも 育ちようがないじゃないか」より、「ファミリーで行動を始めた途端に、ゴミをバラ撒き、立て札を引き抜き、マナーを踏みにじり、言葉つきまで下品になる」。
 「すると老いた老人は、日本人はね、他人の目だけが恐くて神が恐くない不思議な民族でね。他人が見ていなければ、どんなハレンチでも平気でやる。だから…(中略)…何から何まで決まりごとにしなければならなかったのだ。そうだろう。その証拠に自由を覚えたとたんに、ハレンチし放題じゃないか。そうだろう。』」。

 「時代おくれ」(作詞: 阿久悠氏)より
 「目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことはむりをせず 人の心を見つめつづける 時代おくれの男になりたい」
 「ねたまぬように あせらぬように 飾った世界に流されず」

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  ・2013/06/28付:「『ユダヤが解ると世界が見えてくる』の再読(3)・・・三島由紀夫氏の『憂国』と自決直前の『檄』」
  ・2016/04/10付:「三島由紀夫氏『檄』と世間の人達・・・レジャーやショッピングにうつつを抜かし……」
  ・2016/04/10付:「『希望的観測』で曇らせた眼鏡で夢・幻想を見ている世間の人達・・・現実、本質、そして運命が見えず」
  ・2016/04/17付:「有名人の覚醒剤使用と世間の人達の欲望への依存は同じ・・・際限ない一時凌ぎ・暇つぶしからの自立の必要性」

 関連動画
 

YouTube:河島英五:時代おくれ
 
 参考文献
「清らかな厭世 言葉を失くした日本人へ(著者:阿久悠氏、出版社:新潮社、出版日:2007/10/20)
「清らかな厭世 言葉を失くした日本人へ(著者:阿久悠氏、出版社:新潮社、出版日:2007/10/20)

北朝鮮でも実証、有用微生物、発酵食品による除染・・・「放射能汚染 だまされてはいけない!?」を読む

2016-05-08 07:31:15 | 災害・地震・戦争
 私は毎日、納豆、味噌汁、ニンニク(「にんにく卵黄」)、オリーブオイル、野菜ジュース、お茶を摂っている。また、出来るだけ有機栽培(オーガニック)で農薬・化学肥料不使用のものを摂る様に心掛けている。また食品だけでは無く、石鹸、洗剤、シャンプー、保湿剤等も、自然・天然成分使用で石油由来合成化学物質が無添加の物を使用する事も心掛けている。
 その中で、味噌汁、納豆、漬物、醤油等の、日本の伝統食である発酵食品には、放射線除去効果が有るとの事である。
 「放射能汚染 だまされてはいけない!? ガン・白血病の恐怖におびえないために」(著者:船瀬俊介氏、出版社:徳間書店、出版日:2012/02/29)を読んだ。
 東日本大震災後、地面の表層を削り取る除染がおこなわれて来たが、EM菌(Effective Microorganisms)散布により、それが可能との事である。
 EM菌は有用微生物群の事で、光合成細菌、乳酸菌、酵母菌、納豆菌等の総称である。光合成細菌は、紫外線、放射線を栄養分として摂り入れ活動する。動物性と違い、植物性乳酸菌は胃酸に強く、腸に届く。発酵食品や生野菜に含まれる発酵菌の消化・代謝酵素により食品含有の栄養が分解され、小分子化されて易吸収化され、栄養素も増加し、抗酸化物質が生成される。放射能は、生体に有害な活性酸素を生成する。
 水素水は、その活性酸素と水素が結合して水を生成する事での、その排出を促す。
 他に、菊芋、ひまわり、産業用大麻(ヘンプ)、ヨモギを植える事での除染も有効との事。因みに苦ヨモギとはチェルノブイリの事である。チェルノブイリ原発周辺には、苦ヨモギが多く自生している。
 多孔質の鉱石であるゼオライトは放射性物質吸着に優れるが、吸着した後の廃棄に問題が有る。
 食品として味噌汁、納豆、醤油等の発酵食品以外に、玄米、自然塩等が有効で、それらの摂取により内部被曝の除染となる。因みに、砂糖は良くないが、逆の陽性である黒糖等の代用は可であるとの事。
 マスコミによる大衆洗脳、除染業者の利権、農薬・化学肥料・農機械業者の利権、石油利権、医療・製薬業界利権等と、その利権繋がりの世界から排除されるEM菌による除染
 しかしそのEM菌の使用により、自然治癒力向上、持続可能社会の実現に繋がる。
 ところで、このEM菌が北朝鮮で使用されて実績を上げているとの事である。国家をあげた農業復活プロジェクトにおいてこのEM菌を活用し、劇的に改善して回復し成功しているとの事である。琉球大学農学部・比嘉照夫教授の指導の下、無農薬栽培で米、トウモロコシ等の食糧が大幅に増産されている。耕地の地温が2~4度上昇し、土が柔らかくなったとの事。
 
 新約聖書・ヨハネの黙示録8章10~11節
   第三の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちて来て、川々の三分の一とその水源に落ちた。
  この星の名は苦よもぎと呼ばれ、川の水の三分の一は苦よもぎのようになった。水が苦くなったので、その水のために多くの人が死んだ。

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  ・2013/10/07付:「生命の根幹を司る食養生における日本人にとっての中心『味噌汁』・・・『体質と食物―健康への道』を読んで」
  ・2012/11/26付:「占領下、米国の押しつけの『近代化』・・・農薬、化学、ガン治療・・・『悪魔の新・農薬『ネオニコチノイド』―ミツバチが消えた『沈黙の夏』』を読んで」
  ・2014/05/04付:「矛盾・偽善・欲望の渦巻く現代においては『普通』と認められない『非常識』の方が却って正しい事が多い・・・『テレビも新聞も隠す『真実の情報』 ~知ってはいけない!? 医食住の怖~い話 知らないあなたは"殺される"』を読んで」

 参考文献
「放射能汚染 だまされてはいけない!? ガン・白血病の恐怖におびえないために」(著者:船瀬俊介氏、出版社:徳間書店、出版日:2012/02/29)
「放射能汚染 だまされてはいけない!? ガン・白血病の恐怖におびえないために」(著者:船瀬俊介氏、出版社:徳間書店、出版日:2012/02/29)

戦後米国的民主主義、経済至上主義により失われた日本の美と、阿波・祖谷・・・「美しき日本の残像」を読む

2016-05-08 07:08:06 | 歴史・伝統・文化
 「美しき日本の残像」(著者:アレックス・カー氏、出版社:朝日新聞社、出版日:2000/10/01)を読んだ。
 バブル景気(1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月まで)の後のバブル崩壊(1990年(平成2年)2月21日、一般的には1991年(平成3年)3月から1993年(平成5年)10月まで)の景気後退期に雑誌「新潮45」に2年間連載されたものを纏めて単行本にし、それを後に文庫化した本書。
 そのバブルに象徴される様に、日本の戦後におけるアメリカ的民主主義、個人主義、経済至上主義、自然破壊、伝統・文化の退廃、道徳の荒廃、日本の古来からの価値観や美意識の衰退等の現状を、日本通であり日本古来の美術・芸術・自然・風俗を愛した著者が、その現状への憂えを著わしている。
 阿波・徳島の祖谷茅葺屋根の家を建てて住むが、付近は都会と同様に、看板や電線、コンクリート、鉄塔が建てられている。祖谷には蔓橋剣山が在り、平家の落人赤旗が遺る。祖谷には昔から山の上の方に家を建てる風習が在る。他の地域の山では、神社や寺が建てられる他はタブーとされている。祖谷の人々は地元の人の事を「上の人」、外の人を「下の人」と呼んでいる。祖谷の人は昔から「独立心」が強く、御上に対し抵抗して来た。
 その後、京都・亀岡の神社の境内にある、築400年程の日本建築の空き家にも住む。しかしその付近も、アパートやパチンコ店などが立ち並ぶ。
 歌舞伎と交流を持ち、日本古来の美術品のコレクターとして活動する。
 祖谷の自然の中に住み、世間・社会・都会から離れた山奥の田舎で、隠居するように生活して閑居し、静寂、落ちつき、暇、ゆとりに佇む。そして、無、簡素、質素、侘び寂び、静寂の中に在る自然の音、木の文化に美意識を感じる。自然の中でゴルフやスキーをするのでも無く、読書や詩吟をする他は、何もしないでそこに佇む。
 ところで、日本の現教育は「平凡」な人を作ろうと努めている。個性やユニークさを否定して、生徒が皆画一的に成る様に育てようとしている。その事が、芸術、美術、工芸等の創作の衰退に影響を与えている。
 因みに、阿波・祖谷は不思議な所である。山上には民家の他、昔からの多くの人工池が存在している。九州説や畿内説ばかりがマスコミで取り上げられるが、実はその阿波にこそ、大和朝廷の基である邪馬台国が存在したのである。

 本ブログ過去の関連記事
  ・2014/01/26付:「多くの中国史書を根拠に、その邪馬台国についての多くの『特徴』が四国山上の天然自然と一致・・・『邪馬台国の結論は四国山上説だ―ドキュメント・邪馬台国論争 』を読んで」
  ・2014/01/26付:「679年の『吉野宮の会盟』により、大和朝廷発祥地・阿波の隠蔽を行なった『大秘密政策』・・・『古代ユダヤと日本建国の秘密―消えた『ユダヤの秘宝』と四国・剣山の謎』を読んで」
  ・2016/04/17付:「低く暮らし、高く思う」

 参考文献
「美しき日本の残像」(著者:アレックス・カー氏、出版社:朝日新聞社、出版日:2000/10/01)
「美しき日本の残像」(著者:アレックス・カー氏、出版社:朝日新聞社、出版日:2000/10/01)

 

  上図:出典:大杉博著「四国は死国にされていた」
     (経由:宇野正美著「古代ユダヤは日本で復活する 剣山の封印が解かれ日本の時代が始まる」)
        ・・・クリックにて拡大

日露接近、米国意向の国策捜査で嵌められた鈴木宗男氏の復活・出番はあるのか・・・「政治の修羅場」を読む

2016-05-08 05:36:37 | 日本政治・総合 2012~2017
 一昨日5月6日(日本時間同日夜)に行われた安倍晋三首相ウラジーミル・プーチン大統領とのロシア南部ソチにおける日露首脳会談において、平和条約締結と経済関係発展に向けた交渉が行われたが、果たして現在の日露接近において、米国意向の国策捜査で嵌められた鈴木宗男氏の復活・出番はあるのだろうか
 「政治の修羅場」(著者:鈴木宗男氏、出版社:文藝春秋、出版日:2012/06/20)を読んだ。
 小渕恵三内閣の内閣官房副長官時や森喜朗内閣時にロシアを訪問し、ボリス・エリツィン大統領(当時)とプーチン大統領(当時)と会談した鈴木宗男氏。プーチン大統領とは小渕首相(当時)が病で倒れていた時に「さし」で会談も行われた。
 地域政党の先駆けとして「新党大地」を立ち上げた鈴木氏。
 北方領土は旧ソ連の占領したものであり、プーチン現大統領が占領した訳では無い。国内世論等の事もある為に、日本側の要求通りには素直に返還と応じる訳にもいかない。しかし、プーチン大統領の在任中こそがチャンスであると鈴木氏は述べる。
 ロシアへの資源外交はその後の北方領土四島返還を見据えたものであったが、そのロシアに近づく事で、田中角栄元首相がロッキード事件で嵌められた事と同様に、アメリカに使われる検察に国策捜査で嵌められ冤罪を被った鈴木氏。米国に歯向かうとこの様になると最近出演していた番組内で鈴木氏が言っていた事を思い出す。米石油メジャー、属国、言いなりと。
 外務省小泉純一郎首相(当時)に田中眞紀子外相(当時)降ろしに利用された挙げ句、その半年後に逮捕されてしまった。
 マスコミはクリーンなイメージばかりを重視し、政策・施政内容を度外視する。イメージさえ良ければ内容はどうでもよいとする訳である。世間の一般大衆は、そのマスコミに煽られる形で、金権・スキャンダルをバッシングする。かつて田中角栄元首相に対する三木武夫元首相を担ぎ上げた事や、逆にそのポピュリズムを利用する形で長期政権を保った小泉純一郎元首相がいる。しかし、ポピュリズム、つまり大衆迎合により国は滅んでいく
 小泉元首相はジョージ・W・ブッシュ元大統領を盟友としてはっきり親米路線であったが、それ故に、鈴木氏の尽力による森前首相までの日露関係進展の傾向が一気に後退してしまった。
 議員となる前は中川一郎氏の秘書を務め、親台湾であった中川氏は、日中国交正常化を実現させた、田中角栄元首相に対しての反田中派であった。
 キルギス日本人誘拐事件においては、当時エリツィン大統領の代行を務めていたプーチン氏から情報提供などの協力の申し出に小渕首相は聞かず、結局、政府は要求通りキルギス側に3億円を支払ってしまった。かつて、1977年(昭和52年)のダッカ日航機ハイジャック事件においても同様に、当時の福田赳夫首相身代金600万ドルの支払いと、超法規的措置として過激派釈放・引き渡しを決断している。
 ロシア正教のアレクシイ2世総主教の来日と天皇との会談も実現させる
 北朝鮮の核・ミサイル情報を、北朝鮮と繋がりの有るイランを警戒するイスラエルのモサドから入手する。シカゴ商品取引所のレオ・メラメド名誉会長等のユダヤ・ネットワーク
 「絶対に権力と妥協するな」の妻からの一言、刑務所内にて、「絶対に自分自身が信念を持って生きること。ぶれないこと。」、「目に見えない力で生かされている」との悟り。「人生は思い通りにはいかない。…(中略)…悪しき権力によって挫折や失望を味わった人に、夢を与えたい。それを自分の仕事として行きたいと願う。…(中略)…だから人生は、死ぬまで闘いだと思っている。
 鈴木氏の側近であった、外務省の元国際情報局分析第一課主任分析官の佐藤優氏も鈴木氏と同様に米国の意向に従った国策捜査で収監されたが、佐藤氏がクリスチャンである事から、鈴木氏にその影響が感じられるのである。

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 参考文献
「政治の修羅場」(著者:鈴木宗男氏、出版社:文藝春秋、出版日:2012/06/20)
「政治の修羅場」(著者:鈴木宗男氏、出版社:文藝春秋、出版日:2012/06/20)

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自ら考え学ぶ高い道徳感と真心から健全財政に戻す為の消費税導入を決心・・・「大平正芳の人と政治」を読む

2016-05-08 05:20:41 | 日本政治・総合 2012~2017
 「大平正芳の人と政治」(著者:田中六助氏、出版社:朝日ソノラマ、出版日:1981/06/20)を読んだ。
 大平正芳元首相の側近として、第一次大平内閣で官房長官、第二次大平内閣で自民党筆頭副幹事長を務められた田中六助氏による大平元首相についての著書である。
 寡黙、待ち、忍耐の姿勢から、マスコミや野党からは「鈍牛首相」と酷評された大平元首相。クリスチャンであった事から、寛容と忍耐、信頼と合意の精神を持っていた。その事は、田中角栄内閣時に外相として、盟友関係であった田中角栄首相(当時)と共に、日中国交正常化(1972年)を実現させる事にも繋がったのではないかとも、私は思う。
 自己を語らず、自ら考え、自ら学び、実践した大平元首相。読書好きで勉強熱心であった。
 2度目の外務大臣就任中(1972年~1974年)の1973年(昭和48年)の第四次中東戦争をきっかけとした第一次オイルショック、更に内閣総理大臣就任中(1978年~1980年)の1979年(昭和54年)の、イラン革命を契機にした第二次オイルショックの、それぞれを経験し、財政再建、資源対策、対外政策と、その諸問題から今一度日本を見つめ直す必要に迫られていた。
 大蔵省出身という事もあって財政再建を特に重視していた。当時、1979年(昭和54年)の予算は一般会計で38兆6,001億円、その内国債が15兆2,700億円(39.6%)、累積国債は40兆以上、利子だけでも毎年3兆の借金財政に陥っていた。3K(米、国鉄、健保)の改善にも迫られ、社会保障制度への不満も有る中で、その財源と、健全財政に戻そうと考える大平元首相の高い道徳感と真心から、一般消費税の導入を決心した。しかし、その消費税の導入は野党、世間一般、マスコミのみならず自民党内からも不評であった。
 当時日本は、5~6%の経済成長を維持する為の重油の98.8%を輸入、且つ全エネルギーの73%を石油に依存していた。在任中の東京サミットにおいては、その経済成長維持の為の輸入量枠を、消費国間において前年までの平均輸入量を超える量とする承認を得た。また、代替エネルギーとして原子力の実現可能性を考えていた。
 環太平洋構想、地方分権に繋がる田園都市構想家庭基盤の充実、政治・経済・社会等を含む総合安全保障体制を提唱していたが、現在それらの大平元首相の先見性ある主張が進められている
 1980年(昭和55年)5月16日の社会党による内閣不信任案決議により、衆議院解散、衆参同日選挙、5月30日選挙公示の翌日緊急入院、6月12日に壮絶な死を遂げられた。その死を代償としての自民党大勝となった。

 参考文献
 「大平正芳の人と政治」(著者:田中六助氏、出版社:朝日ソノラマ、出版日:1981/06/20)
「大平正芳の人と政治」(著者:田中六助氏、出版社:朝日ソノラマ、出版日:1981/06/20)