8月14日(火)
湿原といふものありき夏の空
思い立って長の山湿原へ行ってみようともそもそ起き上がるすでにお昼を廻っていた。相変わらずアタシの夜勤療法10時間は眠らねば。11時間程眠っていたようだった。ヒトの習慣といふものはオソロシイ。眠ってなければその見返りに11時間も眠ることができるのだった。本当です。
お昼を済ませて出たのが午後1時20分。長の山湿原には1時間はかかるだろう。昔行ったことがあった。野草と山歩きの好きだった妻の真理子がいて共に出向いた場所だった。たぶん20年は前になるだろうか。ああ、アタシも若かったなあ。
何もなかった。何を期待して出向いたのか思い出せないが何もなかった。ふーーーーん、長の山湿原ってこんなものなのと思ったことは覚えている。かとうみかさんもこの間呟いていた。何もなかった。と。広いだけで策に囲まれ渡り板もない。何とかしてくださいなという思いが今日もあった。
作手には同級生だったふくたひろこさんが住んでいる。ご主人は豊川高校の校長をやっていたはずだ。一度お邪魔したけれど今日出向いた街道のどこにふくたひろこのお宅があったのか覚えがなかった。20年前だ。無理からぬこといくら山間でも住宅が建て込んでて様子が変っていた。変わらないのは郵便局だけだった。
いきなりサギソウとハッチョウトンボに出会う。何人かのグループがリュックを背に屈んでカメラを向けていた。何を撮っていたのかはわからない。今日のアタシの目的はサギソウだった。できればサギソウに止まるハッチョウトンボを捉えたかった。
行ってみればわかることサギソウは4株だけハッチョウトンボは一羽いるだけだった。あえて1羽と申しましょうか。
屈んでしばらく撮っているうちにいつの間にか三々五々のグループはいなくなっていた。このまま奥へ行けばハッチョウトンボもサギソウも群れているのだろう。そんな期待があった。突きあたってヒノキの樹林を左へ、何もなく戻って来てそのまま直進。何もなかった。バッグにはD700とマクロを付けて3の台のカメラ水筒水を入れたスプレー。重いです。
結局もとにと戻りサギソウの撮影に専念する。
思えば野生のサギソウに出会えることができたのは初めてのような気がする。それだけで今日のアタシは目的を果たせたのだった。ハッチョウトンボは一羽だけジャンけ。少し遅かったのかもしれない。赤とんぼが群れて飛ぶごとく期待していた。バカだね。ハッチョウトンボはあきらめてサギソウに没入する。もともと山野草ばかり追いかけていたのだ。ここを逃してなるものか。細かな撮影におバカなコンデジを説き伏せて出たのが4時20分だった。2時間程撮っていたのだろうか。
帰りは50分で帰宅。くねくねの山道301号線を後ろから追われて飛ばしていた。
厨房メモ
今日の目的はサギソウに止まるハッチョウトンボ。そんな絵にかいたような餅はありません。群れて咲くサギソウ。群れて飛ぶハッチョウトンボ。いつかそんな日が来ますように。
近くにはブンブン唸るモーターランド。そういえばずいぶん前にモーターランドで疾走する車を取っていたことも思い出していたのだった。
久しぶりにクルマでも撮ってみようか。
休みはこんなことで消化する。
帰って来て慌てふためく。カメラバッグポケットい入れたはずのスマホが消えている。落としたのだ。瞬間明日もあの湿原に道を探し歩かねばならないのか。と。ダッシュボードを開けてびっくり。なんとダッシュボードの中にスマホが入っていた。なぜだ。入れた覚えがない。ウエストポーチを取り出しながらたぶんスマホを入れたのだ。
ああやれやれ、安堵の胸をなでおろしす。世の中いろいろ安堵もいろいろ。もしかしての探しに行くのも遠すぎる。大体アナタ、いつもスマホなど持って出ないのにどうしたのよ今日は。
魔が差すとは、。こふいふ時に使うのだった。
やれやれ、でも一瞬血の気が引きました。
もっとも、山道草道、置いたバッグを抱えてい発つときは必ず後ろを振り返る。忘れ物はないかとしての確認。歩いていてつねに振り返る。何か落としてないか。アタシは耳が悪い。落としても聞こえない。
自己防御は出来てはいるのでした。