昨年の秋前立腺が炎症を起こして入院したりしておりましたが、最近やっと手術を受けることができました。
術式はホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)です。最近聞かれるようになった術式です。「前立腺肥大症に対する低侵襲な手術治療」でして、全身麻酔下で内視鏡を使用し肥大した前立腺の内腺をくりぬくという手術です。
とりあえず、手術は順調に行われたようです。入院日数は手術後3泊で、その後傷自体ははほぼ自然に治ってしまうようです。ただ通常よりも5倍ほどに肥大した前立腺だったので、前立腺手術後のお決まりの問題は生じておりまして、ただいまリハビリ中です。私の場合は親戚に前立腺の手術を受けた人が複数人いて話を聞いていたので、まあこんなものだろうと思っています。
医療技術の進歩は速く、どんどん新しい術式が出てきているようです。術式が増えたことによって、患者の症状にあった術式をいろいろ選らべるようになってきたのだと思います。それぞれの病院でできる術式とできない術式があるので、適した術式のできる病院を紹介ししてもらうことになります。
それから、前立腺肥大症と前立腺がんでは当然治療方法が異なってきます。私の場合は、あくまでも前立腺肥大症についての手術でした。
私は十数年前に、鼻に出来たポリープのために鼻呼吸ができなくなって、やはり全身麻酔下内視鏡下で鼻の手術を受けました。この時は息をする管が詰まったわけです。そして今回は尿を排出するための管が圧迫されてそれを改善するための手術を受けました。人間の体の上の部分と下の部分の構造はわりあいに似ていて、同じような問題が両方に発生するのかもしれません。
医療技術の進歩した今は、こうやって手術を受けることで、何とか寿命を延ばすことができているので、ほんとうにありがたいことです。
リハビリして、早く再び山に出かけられるようになりたいものです。
なお前立腺がんについてはPSAという前立腺がんの腫瘍マーカーがあって、血液検査で調べます。マーカーが4を超えていると生検を薦められると思います。私も数年前に一度生検をしています。また私の手術前のPSAは15ありましたが、これは前立腺炎をおこしたりしているので、その影響だろうと医者は言っておりました。また今回の手術で摘出した組織を病理検査した結果では、がんは見つからなかったそうで、ラッキーでした。
しかし、前立腺のようなものでも、必要だから存在しているわけで、その機能が失われるというのは残念なことであります。ですから、明らかにそのような外科的処置が必要な症状でなければ、医師も治療のための別の選択肢を提示するはずです。
《 追記 2024.12.28 》
私の場合、前立腺が肥大してまず尿閉になり、導尿用のカテーテルを付けている期間に今度は急性前立腺炎になって入院し、退院後もしばらくカテーテルが取れなくて、そのあと自己導尿の期間があって、何とか再び自力で排尿ができるようになったところでHolep手術を受けました。もし急性前立腺炎になる前に手術を受けていれば、数カ月ムダにせずに済んだとは思うのですが、残念ながら私自身はこういう手術があることを知りませんでした。私は尿閉になる前、総合病院から紹介された町の泌尿器科に通院していたのですが、その医師はPSAの数値ばかり気にしていました。
退院してからの経過はほぼ順調だと思います。
手術後の問題は尿漏れでした。
前立腺が肥大していた時には尿の出が悪かったので、気持ちとしては出そう出そうとしていたし、そのための薬を処方されていました。それが手術後は全く逆の状況になります。それで尿漏れしやすくなります。
尿漏れの対策は「骨盤底筋体操」です。ゆるんでしまっている骨盤底筋を鍛えるための体操です。
考えてみれば、女性は前立腺がありませんし尿道も男性に比べて短いですがそれでも尿漏れしないのですから、男性がHoLEP手術で前立腺の機能を失っても、尿漏れは改善できるはずなのです。
私は骨盤底筋体操が足りなかったためか、あるいは太っているためか、回復に時間がかかっている感じがありますが、今はだいぶん良くなりました。しかしまだパッドを1日1枚使っています。運動などで身体を動かした後漏れやすくなるようです。
もちろん毎日繰り返し骨盤底筋体操をしています。骨盤底筋体操はいつでもどこでもどんな姿勢でも何をしながらでもできます。ただ、だんだん自己流になってしまいがちです。
ちなみに、山へは4月から登っています。
身体は使わないとすぐに衰えるので、毎日運動することが体力維持には必要です。散歩してちょっとだけ走ったりして体操して、冬でもちょっと汗ばむくらいの運動です。