如意樹の木陰

古い記事ではサイババのことが多いです。
2024年に再開しました。

映像が信じられない世界

2024-06-29 08:23:04 | Weblog

数多くのフェイクニュースやフェイク動画が溢れるようになって、何を信じていいのかわからなくなりつつあります。
こういった偽情報が世論に与える影響は計り知れません。
今やどれほど信頼できそうな報道機関からの報道であっても、複数の情報源を比較検討してみる必要を感じます。すべてを疑えと言うわけではありませんが、気になったら調べる労力は惜しまない方がよさそうです。
特に問題を感じるのは、戦争についての情報です。ニュースに動画や写真が付いていても、それが本物かどうか、とりあえず疑うべきです。戦争はまさに情報戦ですから、どんな映像も鵜呑みにしない方がよいです。
本物よりもリアルな動画をいくらでも簡単に作ることができる時代です。

選挙についても状況は似ています。選挙の場合にはニセの動画はまだ少ないようですが、アメリカの大統領選挙関連ではそういった動画も出てきているようです。これは報道機関ではなく個人が情報発信できるサイトから出てきているようです。
そうなると、有権者が普段どのような情報源に接していて、何から影響を受けているかということが重要になってきます。

ちなみに、私の場合は、Googleニュースが中心です。Googleニュースといっても、実際は様々な報道機関からの情報を何らかの基準で選択して表示しているものです。その基準がどんなものかわからないのですが、私には合っているように思います。
国内大手の新聞社の記事はほとんど有料なので初めの部分しか読めないのですが、ニュースですから初めの数行を読めば、あらかたはわかるものです。詳しく知りたい時は関連した別の記事を探すことになります。

そういえば、NHKで放送されていた都知事選の政見放送を偶然見てしまったら、とんでもないものが放送されていました。あれは、子供に見せてはいけないものだと思いました。政見放送ですから、NHKに全く責任はないのですが、人々を不快にするるだけの悪夢のような映像が流れていました。
自由は最大限確保しておくべきだと思うので、法で規制したくはないのですが、崩れてしまった日本人の倫理観をなんとかできないものでしょうかね。
倫理観で思い出すのは吉田松陰の人となりについて松陰の妹が語っていたことです。『①自分の良心に正直であること②まず他者のためを考えること』このふたつです。このふたつが基本なのだと思います。良心とは陽明学でいう良知のことでして、自分の中にある良知という判断基準に対して「正しくまっすぐであること」が第一です。良知は元来備わっているものなのですが、生活の中でだんだん錆びついて曇ってきてしまうらしいのです。だから自分の良知を曇らせないようにすることが重要になります。②はその通りです。他者を幸せにすると自分も幸せな気持ちになります。他者を幸せにしたつもりなのに自分が惨めな気持ちになっていたとしたら、その過程のどこかの判断基準が正しくなかったのです。本当に相手の立場に立って考えたのか、自分が感じている惨めさは本当のものなのか、いろいろな角度から見直してみるとよいと思います。

話を元に戻します。
事実である証拠のように使われている写真や動画が信じられないとしたら、どうすればよいかということです。
ニセモノの写真や動画は、たいてい相手を貶めるために使われます。これは写真や動画を伴わないフェイクニュースでも同様ですね。
そのほかの目的としては、YouTubeなどでアクセス数を稼ぐことを目的として使われることがあります。なぜか人間というのは、そういう感情を刺激する情報に興味をそそられるのです。悪意がなくても、それも倫理的にはアウトです。
結局どう対処すればよいかわからないのですが、自己防衛のためには、そういった情報に触れる中で、免疫力というか判断力を養うことでしょうかね。結局自分で判断するしかないわけですから。
あとは、まちがっても自分からはそういったフェイク情報を発信しないことです。
たとえば、私はABEMAの将棋チャンネルを見ますが、そのコメント欄には遊び心からのつまり冗談からの偽情報やなりすましと思われる投稿が見られます。コメント欄への書き込みのハードルがあまりに低いので、自分でも似たような書き込みをしてみたくなるかもしれませんが、軽い気持ちで面白半分で書き込んでももちろん倫理的にはアウトですし、書き込み内容が悪質であれば犯罪になります。

誰でも手軽に情報を発信できるうえに、フェイクの画像や動画がいとも簡単に作れてしまう、考えようによっては恐ろしい世の中です。人類はどこに向かっているのでしょうか。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。