雨の日に拾われた猫の話

2006年初夏、しとしと降る雨の夜に拾われた二匹の子猫。
リツとコトと名付けられOL一人との同居生活が始まった。

ねこに内緒で富士登山 その2

2012-12-21 22:33:50 | 日常のこと
6合目につくころにはほんのり高山病発症。
いろいろな症状があるらしいいが、私のは超軽度。
二日酔いの時の頭痛のような、頭が重い状態がずっと続く。











それでも、天気が回復して目的の7合目が見えたり、











高山植物が可憐に迎えてくれたり、











雨雲が通り過ぎてすっきりと下界が見えたり、
そういうことに励まされて16時頃には7合目到着。
やはり雨は降ったり止んだりだが、宿についたことで一安心。
暖かい豚汁をいただき、早めに就寝。。。

そして翌朝、といっても夜中の1時起床。
山小屋の屋根を打つ大雨の音が最初に聞こえ始める。
作戦会議の結果、さすがにこの暴風雨の中出るのは危険と判断。
3時まで2度寝することに。

そして3時に再度起床。
雨の音を聞きながら、とりあえず出発準備。
少し弱まった瞬間を見計らって出発(まだ真っ暗)。

数歩歩いた瞬間にまた土砂降りに。
しかし、一度宿を出てしまうともう2度と後戻りはできない(入れてもらえないのだ)。
暗闇の中、足元を照らすライトの光だけをたよりに、一歩一歩進む。
暴風によろけ、痛いほど吹きつけてくる雨粒に目も開けられない状態が続く。
そして恐ろしく寒い。最初に手が震え始め、次に全身が震え始める。
でも、前に進む。
動いてないと凍えて二度と前に進めなくなるのではないかという恐怖感に包まれるからだ。

行く手に目を向けると、暗闇にぱらぱらとヘッドライトの明かりが見える。
雲の中にいる私たちのヘッドライトはぼんやりと優しい光になって道を作っている。
それはそれは幻想的な風景だった。
その光の道にはげまされ、また一歩一歩急な階段や岩場を登る。

しかし、よく見てみると光たちは下ってきている人たちのものだった。
8合目で宿に泊ったけど、登頂を断念して下ってきている人たちの列だったのだ。
そうこうしているうちに、下る人たちとすれ違い始め、上に進む人たちの少なさが浮き彫りに。。。

そうこうしているうちに9合目到着。

8合目の宿も休憩所も満室&満席。
もう一人も受け入れることなんてできないほどのぎゅーぎゅーさ加減。
当然5人のパーティーだった我々に場所なんてなく、防寒具を追加で着る間だけ入れてもらって
また暴風雨の中に出る。
温度計を見つけて気温を見ると4℃だった。
もしかすると降っている雨はみぞれかもしれない。
そう思うほど顔が痛い。

暴風雨の中出てしまうと、もう立ち止っている暇はない。
凍えてしまう前に一歩でも前に進んで、登頂し、下山しなければならない。

すぐに出発。

その頃から少しづつまわりが白く明るくなり始めた。
完全に雲の中にいるため、いつが日の出だったのかも全く分からない。
頂上から御来光を見る作戦はこの時点で失敗に終わった。




                        ↓頂上の鳥居前





そして、明るくなってきたことで恐怖感が薄れた私たちはナチュラルハイな状態で
頂上に到着。





                  ↓大砂走 雲の中Ver

       すっごい広い砂場のはずなのに、雲でなんにも見えない。。。




そこからお鉢巡りを1/4周程して、大砂走のある御殿場ルートを下山。
相変わらず雨は降っているが、ここまで下りてくると全く寒くないし、雨も痛くない。
筋肉痛でボロボロの身体に鞭打って、転がるように砂場を駆け降りる。
転びそうになってもブレーキをかける力も残ってないので、みんなハデに転ぶ。
どろんこになって、でも全員無事下山。

その後に入った温泉の解放感、暖かさ、しびれるような身体の痛み、全部きっと忘れない。

地獄の登頂から3か月経った今、私の左足の爪の中に残る内出血の跡以外、
富士登山の痕跡はなにもない。
二日目は雨が凄すぎて写真もほとんど撮れなかった。

そうなってくると考えるのが…リベンジ…。
今度は天気のいい日に…。
御来光もみたいし…。
足元に流れる雲も見たいし…。
下界を見下ろすってのもいいよね…。

なんて、相談をしているところ(笑)
















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