Nikolai Tsiskaridze / Anzhelina Vorontsova - The Nutcracker - BT
クリスマスの風物詩
バレエでは毎年、チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」が上演される。
現役のダンサーの動画も何本か観たけど、誰もツィスカリーゼさんには勝てない。
ツィスカリーゼさんは、私に言わせると「プリマ殺し」で、プリマよりも美しく踊ってしまう、稀有なダンスールノーブルである。
運動能力は男性の中でもトップクラスで、ジャンプも高いし空中ストップするし、回転技も物凄い。
その上、身体が非常に柔らかいので、足を180度=水平に開いてジャンプするし、更に着地がとっても優雅
腕も足も美しく、どこまでも美しさが付いて回る踊り。
くるみ割り人形の登場の場面で、倒れていたところから起き上がって、顔を覆っていた両手を外して、顔を見せるだけで湧き起こる拍手
どんだけ観衆を魅了しているの
そして、美しいだけではなく力持ちだから、プリマを恐ろしい様な姿勢でリフトする場面があるのだけど、あれは、日本男性なら多分出来ないと思う。
私が16歳までバレエをやっていたバレエ団の先生の息子さんが、後にバレエ協会の理事長に成ったのだけど、その彼が当時、50年以上前に、ロシア人ダンサーの力の強さと手の大きさに驚いていて
「ウェストを片手だけで掴んで支えるんだよなぁ💦あんな事は出来ないよ・・・」
と言っていた。
外人の筋力は強いからねぇ、ま、私の筋力は外人並みなんだけど
ベルカントが出来るのも、その筋力のお蔭。
背筋力が120kg有って、当時の日本男子の平均が130kg、バレーボールの当時のエース・アタッカー横山樹里の背筋力が140kgだった。
前に、このプリマバレリーナ、ボロンツォワが「眠れる森の美女」をやる事に成った時に、数名の男性舞踊手と彼女がツィスカリーゼ先生のレッスンを受けている動画も見たのだけど、4人の王子相手にオーロラ姫がトゥで「アティテュード・エファセ・デリエール」したまま、次々と4人の王子が入れ替わって、かなりの長時間一人でバランスを取らなければならない振り付けの所が上手く行かなくて、そこを男性である先生が、お手本を見せていたのを見て仰天
男性舞踊手が、プリマドンナよりも「オーロラ姫」を美しく、テクニック的にも上回る踊りを見せるとは
これはルール違反でしょう
もう、何なのこのダンスールノーブルは
と言う訳で、クリスマスには是非ご覧ください、今まで画質の悪い動画ばかりでしたが、これは画質が良くて見やすいです。
美しいバレエを観て、気分はすっかり良く成りました。
やっぱり芸術は偉大です。