Ivo Pogorelich ..Balakirev - Islamey ..Carnegie Hall, 1992 ..
60歳になっても、顔が崩れないポゴレリッチ
1958年10月20日 生まれ
年を重ねて、修行僧の様な雰囲気がある。
芸術家も修行の道だから、そうなっても不思議ではない。
こう言う演奏を聴くと、ピアノは男の楽器だとつくづく思う。
ピアノと言う巨大な楽器を演奏するには、絶対的体力と筋力が必要だから。
鍵盤に、ポンと手を置いただけで、簡単に大きな、そして、耳触りの良い音を出すのは、女性にはムリだ。
体力が足りないから、大きな音を出すと、鋭い煩い音に成ってしまう。
楽譜の何処にも「煩い音で弾け」と書かれてなければ、その様な音を出す事は作曲家の意図から外れる。
モーツァルトくらいの音楽なら、女性にも美しく奏でる事ができるけど、
”イスラメイ”の様な、圧倒的に体力が必要な曲は、女性には向かない。
ポゴレリッチは、確か2002年に札幌に来た事があって、コンサートホール「キタラ」で
チャイコフスキー作曲ピアノコンツェルト第一番を演奏した。
あまりにも素晴らしくて、第一楽章が終わった時点で、盛大な拍手が湧き
彼は、嬉しそうに笑って、第二楽章に進んだ。
お客さんの反応が良いと、演奏家は更に乗るので、一層素晴らしい演奏が聴ける。
お客さんのマナーも大事だと思った夜だった。😊
信じられないくらいの指の回りと音楽性。圧倒的な重量感のある音。
20世紀の巨匠、ジョルジ・シフラにも負けずとも劣らない素晴らしさだった。
そんな彼も、今年66歳。
妻であり師であるケゼラーゼと96年に死別した後、暫くは再起不能と言われたけれど
2002年に来日した時には素晴らしかった。
2024年1月には、来日ツアーもしたそうで、コロワクにも負けてない事も知り
安心しました。