『タチヨミ』続き
📖『ブラック』作:萩森淳
探偵事務所らしき所で探偵と夫の浮気調査を依頼した妻が調査結果を聞くという話し。
1段高くなっている段が左右にセットされていて、上が探偵事務所のテイ。
旦那さんは“ブラック”でした。と探偵に報告されると
夫がやっぱり浮気していたのですねー?相手は誰〜!?きぃー!ってなる妻役の皆さんが毎回とても個性的で楽しかった!
探偵役は男女関係ないのがタチヨミの面白い所だな!って思う。
探偵が逆上する奥さんに、
とにかくこれを見て下さい!
と盗み撮り(?)したVTRをスタートさせると…下の舞台上でVTRが再生され…そこには!?…という流れ。
どらっとがここでストーリー書いたってちっとも面白くないので(←当たり前)、ここが面白かった!ブラック編!!
↓
降板表が「夫の同僚①」とか「夫の同僚②」とかなってるのに、全員が戦隊員だった!マジに悪と戦っているの。
ダウンロード5、であってるのかな?誰もマトモに名乗っちゃくれないこのゴレンジャー的な5人組。
レッドがリーダーでブラック(夫)、いつもブルー(←気持ち)なブルーに戦闘をサボるイエロー、お色気担当ピンクのレンジャー達!
格好いい登場の照明と音楽でひとりずつ
「ギガレッド!」とか名乗って行く一連の下りをですね、
あの…信じられないのでもう一度見せて下さい
とか、ちょとここで止めて下さい
とか…
奥さんやりたい放題、アドリブ投げ放題(笑)!
探偵さんもたまに、スローにしたり早送りにしたり…やりたい放題(爆)!
吉野さんが夫、演られた時の妻が笠原留美さんだったんだけど、ブイサインで目を隠すようになポーズ(←よく写真とかで目がマスキングされてるテイのヤツ風)で一時停止された時なんて、
笠原さんたら、
ちょと夫かどうか確かめて来ます!そばに行っていいですか?あっ!!ソーシャルディスタンスは守ります、みたいな事言って吉野さんの前に行きおもむろに顔を見ようと下から覗き込もうとすると、吉野さんも、絶妙に手の角度を変えて視線が合わないように隠す。
その内笠原さんは吉野さんの前に座り込み、丁度股間あたりに視線が止ってて、拝み始めるたりして…。
そして音響さんもうまい感じに
ぽくっぽくっぽくっぽくっ…ちーん!
っていう木魚の効果音入れて下さるꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)ァ,、'`爆笑ですわ。
で、その後、
確かに主人でした
と言いながらも、夫なら大丈夫!出来るはずです!って、ブラックだけ抜きで見たいです!って〜!?
最初からの下りをブラックひとりでさせるという…(笑)!!←恥ずかしくさせたかったらしいです。
この日は映画館だったので、吉野さんだけが抜きで大きなスクリーンに抜かれていて、ほんとシラッとやってたけど、恥ずかしそうでもありました。
笑いをこらえるのが大変でした(๑´ლ`๑)フフ♡
その後、戦闘の後居酒屋に飲みに行った5人の様子がまたVTRとして流れ(演じれ)、おかしすぎて各回まとめられない(笑)。
最後は
夫は浮気してたのではなかったのね〜
と安心する妻に、探偵が
いえ、奥さん、だんなさんは浮気してましたよ(ピンクと)、調査の結果ご主人は“ブラック”(→追記参照)でした。
って報告するのでした。
ブラックコメディとまではいかないけど、奥さんが
「ブラック…」って呟いて終わるんだけど、このやり取りが役者さんによって全然違うので、終わりの余韻が全然違っていて面白かった!
絶望的だったり、悔しそうだったり、やりきれなさそうだったり。
ほんとお芝居って面白い。
吉野さんは自分が見た回では、探偵、イエロー、ブラック、ブルーと演られてました。
見てない回ではレッドの回があったようです。
18日を観たとき、レッドが岸尾さんで、吉野さんがイエローで、岸尾さんと一緒なのが楽しいのか、吉野さんの方から岸尾さんに色々けしかけに行ってはつぶれ〜みたいなわちゃわちゃしたやり取りをされていて見てて楽しかったです!
そしてどうやらこの日、吉野さんは開演2時間前から様子がおかしかったらしいので、一体吉野のさんに何があったんでしょうかね〜?
各回ほんとアドリブ合戦で面白かった!
倍速で再生!なんて奥さんの要望も出るから、最終回は1段高い壇上で、下の様子を見ながら探偵役の中井さんと妻役の高乃さんが台本で口元押さえて必死に笑いこらえてましたよ。
上、楽しいね?って中井さんが。
そして、一度はけているのに、
もう一回?みたいな話を中井さんがふったもんだから、楽屋にはけたメンバーが慌てて戻って来る。
出番ではない岸尾さんも乱入している。
そして、収集つかない予感で中井さん達に、戻るように言われてしまいすごすごと戻って行く皆さん…千秋楽まで楽しませていただきました(๑´ლ`๑)フフ♡
中井さんってあまりふざけない方なのは緞帳中映像でなんとなく分かったけど、真面目に無茶苦茶言う、そして自らすいません、とあやまる…素敵な方ですね〜。
📖『文通2』作:西条みつよしさん
田舎にいる兄が東京の大学に進学した年の離れた妹に仕送りをしている。
男が兄、女が妹の設定。
「お兄ちゃんへ」
って、やり取りしている女がいつの間にか妹ではなくなっている…という、怖い設定。
この女は『文通1』の女でもあり、男にも隠された裏の顔が…: ( ºωº ;):
という話。
降板表によると吉野さんは20日の昼に伊藤かな恵さんとご出演。
『文通』の吉野さんにはどらっとはご縁がありませんでした。
中井さんが凄く独特なお兄ちゃんで印象に残ってます。
最後の切り替えが流石でした。
一瞬で空気がすーって変わる感じが舞台ならではですね。ゾゾっ…としました。
📖『俺たちの世界征服日記』作:田中大祐
ショッカーとして頑張っている山田と鈴木の話。
○月☓日、今日、なになにした。
っていう日記を書いた人物が各々読み上げて行く。
舞台の左右に足の高い椅子が2脚置かれ、下手に鈴木、上手に山田。
ショッカーに入って5年目の同期のふたり。最初は仲良くないけど、いつか立派な怪人になって世界征服をしたい!という夢を持っている山田と、それに感化された鈴木がふたりで技を考えたり身体を鍛えたり、怪人オーディションにトライしたり…。
たまには先輩の地獄元帥兄さんに飲みに連れて行ってもらったり、ふたりで飲みに行ったり…。
そんな日常が山田の日記と鈴木の日記で語られて行く。
コミカルな話しかと思いきや後半はやるせない、誰にもどうにもならない病という現実が押し寄せて来て…。
自分、この話が1番好きかも。
それと最初に観た回が吉野さんの山田と川島さんの鈴木で、このふたりの淡々とした芝居のテンポと、その中にある、喜びだったり、悲しみだったり、悔しさだったり、怒りだったり、憤りだったり…。
色々な感情が静かに表現されている、この山田と鈴木が好きです。
後半、ほんとに泣きっぱなしだった。
ラストシーンはほっこりしながらも滝のように涙を流していて、マスクがとんでもない事になったもん。
今も、この山田の事を思い出すと胸が熱く締め付けられます。
ここの場面は、声優さんの色々な演技
が見られて、正に「声で演じる」ってこういう事か!!と感嘆したのが、野島さんの時。
殴られた日の日記を読む時に、口に指を突っ込んで、口が開かない、殴られて痛い形を作って台詞を喋っていて〜すごいー!こんな風に表現するんだ!って!
後、平川さんのように口の形を大きく歪めて語る方もいれば、吉野さんのように淡々と“日記を読む”方もいて、そんな演じ分けを観れてほんとに幸せだった〜(*´˘`*)!
山田の感情に引っ張られて号泣寸前の時と鈴木の感情に引っ張られて泣き崩れそうになる時と、演者によって自分の受け取り方が色々なのも面白い。
それにしても自分、よく泣いてた←泣きすぎ
10年経って立派な2代目地獄元帥となった鈴木が、ふと山田が昔住んでいたアパートの近くを通り、山田を思い出し、日記を引っ張り出して、山田に語りかける最後の下りで、やっぱり吉野さんの山田の時は大号泣に近くて大変だったんだけど、山田がかつてのライダーと飲んだ時、ライダーが「今まで戦って1番強かったやつ?」(←ちょっと違うかな?印象に残っているやつかも?)って昔を語る部分で、1番最初に映画館で視たせいかライダーの高乃さんがものすごく印象に残っていて
ライトに煙が映るのが、まるで居酒屋のタバコの紫煙の中で、カウンターかなんかで語ってる…って感じで、女性が男性のライダーを演じているのにライダーその物で、そのライダーが山田の事を語った時に、もう既にボロボロ泣いてるのに涙腺がまさに崩壊して、どらっと、ほんとうに大変でした⸜( ˃̣̣̥᷄ᯅ˂̣̣̥᷅ )⸝
最後の演出も、あれダメ〜自分ああいいの弱い。ほんと暗転した中、自分を整えるのが大変でした。
③へ
【追記】
後の配信で確認したらブラックではなく“黒”と言ってました、記憶違いですいません。