京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

姫路まで (日記より)

2022-10-07 18:40:57 | 俳句
姫路まで (日記より)
                 金澤ひろあき
 9月23日9時、京都駅南、京阪ホテルに泊まられた野谷真治さんと会う。新快速で姫路へ。何年ぶりだろうか、姫路駅が新しくなっているのに驚く。
  秋のふわっとを着て友達に会う     ひろあき
  しょぼしょぼ雨の中を歩く
 バスで姫路城の西にある姫路文学館へ。夏石番矢展「俳人夏石番矢のパンデミック下でのたたかい~『世界俳句』を主導して」を見る。
夏石さんは相生の生まれで、中・高と姫路に通ったゆかりがあるとのこと。外国語俳句で、世界に俳句の輪を作っている。
文学館の中でのお店でランチ。
午後は、ギャラリーランズエンド(文学館の近く、西北方向)へ。歩いていると、夏石さん本人と会う。
ギャラリーランズエンドでは、著書、掛け軸、巻物、オブジェなど展示販売をいしている。句集『砂漠の劇場』を購入。モロッコを訪ねた時の作品、「砂漠の劇場魂を買う金がない」の句をタイトルとしている。
 会場の大きな掛け軸には、「未来より風を吹き割る風来たる 番矢」の句が書かれてあり、目を引く。文学とアートの合体が面白い。
最初は野谷真治さんと私、二人だけだったが、その後、木村哲也氏がお見えになり、地元の方も三人ほど。にぎやかになる。木村哲也氏とは、随分以前に交流があったので、懐かしい。
朗読会、聴きたかったが、野谷さんが遠路のため辞し、一緒に帰った。
 風のさすらい 城の町に詩  ひろあき



フリー句「シンプルな夢」の巻

2022-10-07 07:52:15 | 俳句
フリー句(自由連句)「シンプルな夢」の巻
シンプルな夢が良かった昭和の紙芝居  ひろあき
喫煙者が鼠を獲る猫に見えた街角    巡紅
行列で一時間待ち占い師        ひろあき
※昔、四条河原町角でブレイクしていた女性の占い師。今はもう亡くなられたのかな。
駅のテレビで昭和天皇崩御流れて親父の死もガラケーで知る 巡紅
別れ道突然夕立来るように       ひろあき
解けたリボンはもう結べないリコイス  巡紅
*リコイス=彼岸花
十六夜だんだん欠けてゆく方へ     ひろあき
七転び八起きもすいません月の満ち欠けの回数 巡紅
紙風船突かれて上がってくたびれて   ひろあき
微糖の缶珈琲が午後のアクセントになる 巡紅
ちょっと立ち止まると心に届くせせらぎの音 ひろあき
物置きで見つけたハーモニカ吹く縁側  巡紅
一日が短かった小学校の夏休み     ひろあき
あれもこれもやりたいことがありすぎて 巡紅
物分かり悪い頃が花だった       ひろあき
理屈を覚えると出来る事少なくなった  巡紅 
最後のチャンスだと早期退職した友   ひろあき
年齢という名の大きな壁に風穴開くか  巡紅
ファウストを若返らせた悪魔が来ないかな ひろあき
否という理性に対する反撃の狼煙よ天まで届け 巡紅
秋の空静かに大きな円描く       ひろあき
大仏様の居眠り醒す女学生       巡紅
※子どもの頃、毎週紙芝居屋さんが来るのを楽しみにしていた世代です。昭和の中頃でした。語りのおじさん、上手かったです。