2020年11月京都童心の会 通信句会 選句結果
七五三の月
金澤ひろあき
十一月の句会の後、三村さんと長岡天満宮へ。そろそろ紅葉を見ることができるだろうと思ったのです。紅葉は半分ほど。これからという感じです。十一月で、七五三の着飾った子どもを連れた一家が沢山来ています。お詣りをすませた後、紅葉をバックに記念撮影をしています。
七五三記念写真の親真顔 ひろあき
本殿の前では、菊をきれいに咲かせて並べています。天気も良いので、七五三以外のお詣りの人もちらほら。
かたまって咲く菊人はデイスタンス ひろあき
さて皆さんの選句結果です。
選者 裸・・裸時 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
藤・・木下藤庵 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 智・・坪谷智恵子 清・・宮崎清枝
加・・野原加代子
○野谷真治
1 焼芋包む父の命日 白 裸 ひ 智 巡
2 靴底の夜明け白い月 智
3 赤とんぼ抜けてゆく隣町 白 裸
4 イワシグモミツケタカンヅメ
5 冬隣風のハーモニカ (特 白)
○木下藤庵
6 今日は快晴ヤケに鴉の騒ぐ日だ
7 秋晴れや吾が耳鳴りはピーコロナ 須
8 また耳鳴りかいいや本物の救急車 巡
9 吾がウツと似合ってるかな雑草の庭 ひ 智 加
10 ああ土日娘の居てくれて心強い日
11 トランプもコロナに勝てずほら見てみ ひ 智
12 のんびりと朝寝した日の秋の短さ 須
○宮崎清枝
13 秋蝶のだんだん低く藪小径 白 硯 真
14 釣人の竿の撓りや秋深し 硯
15 柚子もぎて手指何時まで匂ひをり ひ 辰
16 西山に沈む夕日や稲を刈る (特 加) 巡
17 蛇ケ池の芒に消えし人の影 (特 硯)
○青島巡紅
18 秋晴れや肩を枕に眠る鴨
19 冬の雨墓参りして湯船酒 真 智
20 雨粒と手取り流れる落葉かな 智
21 プラタナス落ちる葉裏のアカンベー 裸 ひ 智
22 山紅葉盆地見降ろす展望台 清
23 灯油買い溜めて家出るレンタカー
24 長寿と繁栄を、第三の男は去って行く 須
25 幸福の福袋にあるハズレがやたら多い
26 泣き笑いの日々の結実孫の疾走
27 迫るショッカー蔓延るランタナ
28 シジミ蝶もう少し誘惑してデュランタ 加
29 鬼ごっこ跳ね返している親の声 白 硯 ひ
30 Uターンして駆ける子のロケットブースター
31 秋の夕暮れ橋の支柱の影伸びる 白 硯 真 須 辰 清
32 待機場先頭に来てSOS富士山
33 路肩の仰向けヒキガエル冬に入る ひ 真 須
○野原加代子
34 紅葉のしなやか道を通り抜け 裸 智
35 萩揺れて迎えくる日和暮れ 智
36 どんぐりや幼子集め手のひらに (特 清) 裸 ひ
37 金木犀鮮やかな色陽を浴びて 裸 清
38 歩きたし季節移ろぎ紅葉や 智
39 秋桜や風に揺らせて河川沿い 藤
40 琵琶湖畔秋風吹きて歩きたし 清 加
41 孫達や落ち葉拾いて秋深し
42 仏壇に菊供えして母と会いたし 須
43 ぶらり旅楓並木を通りぬけ 白 智 巡 清
○中野硯池
44 コロナ禍にコスプレ消えしハロウィーン ひ
45 コロナ禍に夕焼空の沈黙す 真 智
46 町づくり決着がつく冬の街
47 都構想冬の梅田に消へにけり (特 辰) ひ 藤 真
48 間口広き社家の向かひに酢茎売り 須 清
49 参道に酢茎の樽の並びけり 智 清
50 夕紅葉二尊の足を照らしけり (特 智) 白
51 背なに聴く三井の晩鐘紅葉冷 辰 清
52 紅浮きて又引き込みぬ紅葉鮒 巡
53 人の輪の目を一身に紅葉鮒 ひ 清
○金澤ひろあき
54 萩を着る石の仏の瞳に星 (特 須) 真 辰
55 鏡の中のあなたに恋をしてしまった (特 裸)
56 金平糖にどうも兄弟いるらしい 白 裸 真 須
57 鬼ごっこ見えない鬼を追う子ども 硯 藤 加
58 こおろぎの鳴くや命の一二三 (特 真)硯 巡 加
59 なげきの茶色ウンカ湧いた田実らずに枯れ
60 市立つや小春日和の露地抜ける 清
61 コスモスや昔老人棄てた山 硯 藤 真 清
62 日の本の神は旅する恋もする 白 硯 須
63 ハロウイーンかぼちゃマスクつけずに哄笑す (特 巡)
64 目に見えぬ疫鬼世界が鬼ごっこ
○白松いちろう
65 百舌鳥大空を切り裂く吐息が白い 硯 真 須 加
66 月白じらと西へ傾く霜月の始まり
67 老々揃ってナイスパットに歓声
68 カジキマグロが雲になつて東の寒空へ 裸 真 辰
69 花水木紅に染まり2021年の手帳 ひ
70 久々の電車マスクの行列の静寂 智 辰 辰 加
71 蝶がひらりお経を止める 裸 真 巡 加
72 朝日に影が伸びる今日も行きている 智
73 今日も手を消毒体温計って待合室
74 金婚迎えても君に胸キュン 辰 巡
○裸時
75 明解に解る蟬の幻視学
76 キリギリスが生まれ変わった麦かいな
77 小野原の小野妹子信長
78 イカの王てかたん大王泳いでる
79 りら笛の柚子の曲聴きだいこ切る 辰
80 ケチャップを鳥の頭にかけにけり
81 ラーメンを食べたい夜のウゴ地蔵 巡
82 ほうずきの偉さをはかる体重計 ひ
○坪谷智恵子
83 秋風にきんもくせいの香り乗る 藤
84 山肌に草もみじ燃え山の秋 加
85 稔る秋栗のスイーツ勢揃い 真
86 天高し物価も高し見上げるチビ 裸 ひ
87 カーテンを取り替え気分生き返る ひ 藤 須
88 ファッションにひょう柄マスク有ります 硯
89 ひんやりと秋の夕暮れ茜雲 白 藤 辰 加
90 さんごじゅがたわわに稔る鳥も来ず 加
91 冷えこみに木の葉色づき気も軽く 加
92 美しい日本語で遊ぶ句会かな 白 巡
○蔭山辰子
93 風吹けば木枯し一番早々に
94 秋の日はつるべ落としもなるほどと 加
95 八十路過ぎコロナの夏をよくぞ過ぎ 硯 ひ 藤 須 巡
96 ファーストレディー深々と頭下れまず安堵 裸
97 青もない赤もないグローバル人々に 裸
98 気持ちは分かるが曳きも男さ ひ
99 秋深しふくら雀のつどう庭 藤 真 清
100 八十路過ぎカサブランカかに又も酔い 硯
101 ブルゴーニュ季節順調ヌーボー待ち遠し
102 芋うましふっくら黄色の味楽し 藤 清 加
103 アッという間におせちの広告ドサッ 裸 藤 須 巡
○三村須美子
104 一乗谷跡大河ドラマをなぞる秋
105 一乗谷跡運河は埋もれ水の澄む 藤
106 秋風に混じる方言称念寺 白 裸 ひ 巡 清
107 「一筆啓上火の用心」簡潔を愛でる石碑かな
108 ロープにしがみ天守への段丸岡城
109 国宝を外された城天高し 硯 ひ 巡
110 七五三苔むす阿吽の獅子迎ふ
111 七五三晴れ着恥ずかし泣きじゃくり 藤 清
112 コスモスや手と手取り合う老夫婦 白 裸 硯 辰
113 柚子の黄犬と連れ立ち星となる
114 犬逝って残る襖のかじりあと (特 ひ) 白 藤 真 巡
115 草紅葉相棒犬の温き糞
116 木枯らしや本の綴じ目に菓子の粉 裸 硯 藤 加
七五三の月
金澤ひろあき
十一月の句会の後、三村さんと長岡天満宮へ。そろそろ紅葉を見ることができるだろうと思ったのです。紅葉は半分ほど。これからという感じです。十一月で、七五三の着飾った子どもを連れた一家が沢山来ています。お詣りをすませた後、紅葉をバックに記念撮影をしています。
七五三記念写真の親真顔 ひろあき
本殿の前では、菊をきれいに咲かせて並べています。天気も良いので、七五三以外のお詣りの人もちらほら。
かたまって咲く菊人はデイスタンス ひろあき
さて皆さんの選句結果です。
選者 裸・・裸時 真・・野谷真治 白・・白松いちろう
藤・・木下藤庵 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 智・・坪谷智恵子 清・・宮崎清枝
加・・野原加代子
○野谷真治
1 焼芋包む父の命日 白 裸 ひ 智 巡
2 靴底の夜明け白い月 智
3 赤とんぼ抜けてゆく隣町 白 裸
4 イワシグモミツケタカンヅメ
5 冬隣風のハーモニカ (特 白)
○木下藤庵
6 今日は快晴ヤケに鴉の騒ぐ日だ
7 秋晴れや吾が耳鳴りはピーコロナ 須
8 また耳鳴りかいいや本物の救急車 巡
9 吾がウツと似合ってるかな雑草の庭 ひ 智 加
10 ああ土日娘の居てくれて心強い日
11 トランプもコロナに勝てずほら見てみ ひ 智
12 のんびりと朝寝した日の秋の短さ 須
○宮崎清枝
13 秋蝶のだんだん低く藪小径 白 硯 真
14 釣人の竿の撓りや秋深し 硯
15 柚子もぎて手指何時まで匂ひをり ひ 辰
16 西山に沈む夕日や稲を刈る (特 加) 巡
17 蛇ケ池の芒に消えし人の影 (特 硯)
○青島巡紅
18 秋晴れや肩を枕に眠る鴨
19 冬の雨墓参りして湯船酒 真 智
20 雨粒と手取り流れる落葉かな 智
21 プラタナス落ちる葉裏のアカンベー 裸 ひ 智
22 山紅葉盆地見降ろす展望台 清
23 灯油買い溜めて家出るレンタカー
24 長寿と繁栄を、第三の男は去って行く 須
25 幸福の福袋にあるハズレがやたら多い
26 泣き笑いの日々の結実孫の疾走
27 迫るショッカー蔓延るランタナ
28 シジミ蝶もう少し誘惑してデュランタ 加
29 鬼ごっこ跳ね返している親の声 白 硯 ひ
30 Uターンして駆ける子のロケットブースター
31 秋の夕暮れ橋の支柱の影伸びる 白 硯 真 須 辰 清
32 待機場先頭に来てSOS富士山
33 路肩の仰向けヒキガエル冬に入る ひ 真 須
○野原加代子
34 紅葉のしなやか道を通り抜け 裸 智
35 萩揺れて迎えくる日和暮れ 智
36 どんぐりや幼子集め手のひらに (特 清) 裸 ひ
37 金木犀鮮やかな色陽を浴びて 裸 清
38 歩きたし季節移ろぎ紅葉や 智
39 秋桜や風に揺らせて河川沿い 藤
40 琵琶湖畔秋風吹きて歩きたし 清 加
41 孫達や落ち葉拾いて秋深し
42 仏壇に菊供えして母と会いたし 須
43 ぶらり旅楓並木を通りぬけ 白 智 巡 清
○中野硯池
44 コロナ禍にコスプレ消えしハロウィーン ひ
45 コロナ禍に夕焼空の沈黙す 真 智
46 町づくり決着がつく冬の街
47 都構想冬の梅田に消へにけり (特 辰) ひ 藤 真
48 間口広き社家の向かひに酢茎売り 須 清
49 参道に酢茎の樽の並びけり 智 清
50 夕紅葉二尊の足を照らしけり (特 智) 白
51 背なに聴く三井の晩鐘紅葉冷 辰 清
52 紅浮きて又引き込みぬ紅葉鮒 巡
53 人の輪の目を一身に紅葉鮒 ひ 清
○金澤ひろあき
54 萩を着る石の仏の瞳に星 (特 須) 真 辰
55 鏡の中のあなたに恋をしてしまった (特 裸)
56 金平糖にどうも兄弟いるらしい 白 裸 真 須
57 鬼ごっこ見えない鬼を追う子ども 硯 藤 加
58 こおろぎの鳴くや命の一二三 (特 真)硯 巡 加
59 なげきの茶色ウンカ湧いた田実らずに枯れ
60 市立つや小春日和の露地抜ける 清
61 コスモスや昔老人棄てた山 硯 藤 真 清
62 日の本の神は旅する恋もする 白 硯 須
63 ハロウイーンかぼちゃマスクつけずに哄笑す (特 巡)
64 目に見えぬ疫鬼世界が鬼ごっこ
○白松いちろう
65 百舌鳥大空を切り裂く吐息が白い 硯 真 須 加
66 月白じらと西へ傾く霜月の始まり
67 老々揃ってナイスパットに歓声
68 カジキマグロが雲になつて東の寒空へ 裸 真 辰
69 花水木紅に染まり2021年の手帳 ひ
70 久々の電車マスクの行列の静寂 智 辰 辰 加
71 蝶がひらりお経を止める 裸 真 巡 加
72 朝日に影が伸びる今日も行きている 智
73 今日も手を消毒体温計って待合室
74 金婚迎えても君に胸キュン 辰 巡
○裸時
75 明解に解る蟬の幻視学
76 キリギリスが生まれ変わった麦かいな
77 小野原の小野妹子信長
78 イカの王てかたん大王泳いでる
79 りら笛の柚子の曲聴きだいこ切る 辰
80 ケチャップを鳥の頭にかけにけり
81 ラーメンを食べたい夜のウゴ地蔵 巡
82 ほうずきの偉さをはかる体重計 ひ
○坪谷智恵子
83 秋風にきんもくせいの香り乗る 藤
84 山肌に草もみじ燃え山の秋 加
85 稔る秋栗のスイーツ勢揃い 真
86 天高し物価も高し見上げるチビ 裸 ひ
87 カーテンを取り替え気分生き返る ひ 藤 須
88 ファッションにひょう柄マスク有ります 硯
89 ひんやりと秋の夕暮れ茜雲 白 藤 辰 加
90 さんごじゅがたわわに稔る鳥も来ず 加
91 冷えこみに木の葉色づき気も軽く 加
92 美しい日本語で遊ぶ句会かな 白 巡
○蔭山辰子
93 風吹けば木枯し一番早々に
94 秋の日はつるべ落としもなるほどと 加
95 八十路過ぎコロナの夏をよくぞ過ぎ 硯 ひ 藤 須 巡
96 ファーストレディー深々と頭下れまず安堵 裸
97 青もない赤もないグローバル人々に 裸
98 気持ちは分かるが曳きも男さ ひ
99 秋深しふくら雀のつどう庭 藤 真 清
100 八十路過ぎカサブランカかに又も酔い 硯
101 ブルゴーニュ季節順調ヌーボー待ち遠し
102 芋うましふっくら黄色の味楽し 藤 清 加
103 アッという間におせちの広告ドサッ 裸 藤 須 巡
○三村須美子
104 一乗谷跡大河ドラマをなぞる秋
105 一乗谷跡運河は埋もれ水の澄む 藤
106 秋風に混じる方言称念寺 白 裸 ひ 巡 清
107 「一筆啓上火の用心」簡潔を愛でる石碑かな
108 ロープにしがみ天守への段丸岡城
109 国宝を外された城天高し 硯 ひ 巡
110 七五三苔むす阿吽の獅子迎ふ
111 七五三晴れ着恥ずかし泣きじゃくり 藤 清
112 コスモスや手と手取り合う老夫婦 白 裸 硯 辰
113 柚子の黄犬と連れ立ち星となる
114 犬逝って残る襖のかじりあと (特 ひ) 白 藤 真 巡
115 草紅葉相棒犬の温き糞
116 木枯らしや本の綴じ目に菓子の粉 裸 硯 藤 加
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