2023年7月 京都童心の会 通信句会結果
神と仏の水
金澤ひろあき
今年も祇園祭。早いものです。
今年は神泉苑の近くにご縁ができ、ほぼ毎日通っているので、神泉苑と八坂神社は関係が深いことがわかりました。祇園祭の起源は神泉苑にあるのだそうですが、八坂神社と神泉苑は地下水が繋がっているという伝説もあるのです。
今年も七月十四日に、八坂神社の神主さんが水を持参し、神泉苑の井戸に注ぐ行事を行いました。
祇園祭和を為す神と仏の水 ひろあき
神泉苑は空海が雨乞いのために呼んだヒマラヤ地方の竜を祀ります。八坂神社はスサノオノミコト、もしくはインドの牛頭天王。大きなスケールで仲良く結びついている訳ですね。
人間もそうあれと教えているかのようです。
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう 康・・暉峻康瑞
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真理・・岡畠真理子
○金澤ひろあき
1 地に光る顎あじさいの星の形 辰 須
2 和平交渉ぱくぱくぱくと鯉の口 (特 真)(特 巡)須
3 こわいもの知らず片道切符自由席
4 頑張れと言っちゃいけない保健室 硯
5 幸せを絵に描いたら乳母車 硯 真 巡
6 胸の中通過列車ばかりが行く 真 加 巡 須
7 同じ駅なのに同じ景色がない
8 一緒に暮らさなかった年月が二倍になった 巡
9 亡くなった人の追憶 蛍の明滅 (特 加)(特 須)硯 真 巡
10 とれないカルタがばんざい
11 しっぽ捨て敗者復活戦に出る 巡
12 シャワーの後の昼寝 老いたもんだ 硯 辰
○野谷真治
13 蝸牛のゆくストロベリームーン 巡
14 週刊誌休刊首筋痛梅雨入
15 あまつぶつやつやつるんとつぼみ 巡 須
16 一日語ることなく桜桃忌 硯 ひ 加 巡 須
17 無音水面白い少女
○青島巡紅
18 タイヤ跡残る枇杷の実鳥を待つ
19 雨季終わる朽ちた戦車の笑い声 (特 ひ)
20 傘畳む立ち飲み屋の灯手招きす 真
21 雨上がり駆け出す子供虹かかる (特 辰)硯 加 須
22 廃校や更地になって桜舞う 硯 真
23 人の顔ちゃんと見ている池の鯉 硯 ひ 須
24 石垣の隙間を陣地にワルナスビ ひ 辰 加
25 大きな葉傘にうたた寝蓮蕾 須
26 朝焼けの雲の波頭に胸躍る 加
27 島民の祈り裏腹モアイ像
28 雀の嘴交わし飛び去るシジミチョウ 加
29 何もかもメイドインアメリカだった 硯
○野原加代子
30 夏が来て蟻の親子や道渡り 真
31 道求め手の上の蟻愛しきかな
32 初夏迎え生きていると深呼吸 ひ 巡 須
33 ほととぎすさえずり聞きて耳澄まし 辰
34 紫陽花や診察室の一輪や 真 須
35 女医の顔芙蓉花似し微笑みて ひ
36 夏が来る花水やりし待ちわびる 真
37 入道雲遠く空まで澄み渡り 硯 巡 須
38 神社にて茅の輪くぐりし祈りして 辰
39 水田の白鷺飛びし艶やかに 須
○三村須美子
40 梅干しの種舌で丸めて過ごす午後 硯 ひ 真 加 巡
41 冷室を出膝を温める庭仕事
42 曇天のまとわる汗や首タオル
43 赤でなくはんなり色のダリヤかな ひ 真 加
44 山百合や弥勒菩薩の結ぶ印 (特 ひ)硯
45 縄張り争い勝った猫の顔に傷 真
46 老い同士犬に体調尋ねけり 硯 真
47 鬼百合の元気くださいコロナ超え
48 高速から見下ろす青田父母の影 加
49 明け急ぐ誰よりも早く花に水 辰 加
50 同窓会訃報に黙祷して乾杯 真
51 慎ましき格言を前にます料理
52 醒井や瀬音と霧と梅花藻と (特 硯)辰 巡
53 高山植物無心に喜ぶ夫かな 硯 辰 加
54 伊吹山拒むや行くて霧の層 硯 辰
○中野硯池
55 ミサイルの飛ぶ津軽海峡梅雨景色 ひ 須
56 青森に空襲警報梅雨の空
57 遅々として舟屋の造作梅雨じめり 加
58 お辞儀する鹿の頭の梅雨じめり ひ 真 須
59 紫陽花の昼はと金の将棋かな (特 ひ)真 巡
60 石蕗の葉に飛び忍者めく青蛙 加
61 本堂の裏手に群れし著莪の花 辰 巡 須
62 宇宙波を受けて泰山木の花
63 海鳥に臓物与へ沖膾 ひ 巡
64 舟板に七輪並ぶ沖膾 加
神と仏の水
金澤ひろあき
今年も祇園祭。早いものです。
今年は神泉苑の近くにご縁ができ、ほぼ毎日通っているので、神泉苑と八坂神社は関係が深いことがわかりました。祇園祭の起源は神泉苑にあるのだそうですが、八坂神社と神泉苑は地下水が繋がっているという伝説もあるのです。
今年も七月十四日に、八坂神社の神主さんが水を持参し、神泉苑の井戸に注ぐ行事を行いました。
祇園祭和を為す神と仏の水 ひろあき
神泉苑は空海が雨乞いのために呼んだヒマラヤ地方の竜を祀ります。八坂神社はスサノオノミコト、もしくはインドの牛頭天王。大きなスケールで仲良く結びついている訳ですね。
人間もそうあれと教えているかのようです。
皆さんの選です。
選者 真・・野谷真治 白・・白松いちろう 康・・暉峻康瑞
修・・遠藤修司 辰・・蔭山辰子 ひ・・金澤ひろあき
硯・・中野硯池 巡・・青島巡紅 須・・三村須美子
さ・・岡畠さな子 加・・野原加代子 真理・・岡畠真理子
○金澤ひろあき
1 地に光る顎あじさいの星の形 辰 須
2 和平交渉ぱくぱくぱくと鯉の口 (特 真)(特 巡)須
3 こわいもの知らず片道切符自由席
4 頑張れと言っちゃいけない保健室 硯
5 幸せを絵に描いたら乳母車 硯 真 巡
6 胸の中通過列車ばかりが行く 真 加 巡 須
7 同じ駅なのに同じ景色がない
8 一緒に暮らさなかった年月が二倍になった 巡
9 亡くなった人の追憶 蛍の明滅 (特 加)(特 須)硯 真 巡
10 とれないカルタがばんざい
11 しっぽ捨て敗者復活戦に出る 巡
12 シャワーの後の昼寝 老いたもんだ 硯 辰
○野谷真治
13 蝸牛のゆくストロベリームーン 巡
14 週刊誌休刊首筋痛梅雨入
15 あまつぶつやつやつるんとつぼみ 巡 須
16 一日語ることなく桜桃忌 硯 ひ 加 巡 須
17 無音水面白い少女
○青島巡紅
18 タイヤ跡残る枇杷の実鳥を待つ
19 雨季終わる朽ちた戦車の笑い声 (特 ひ)
20 傘畳む立ち飲み屋の灯手招きす 真
21 雨上がり駆け出す子供虹かかる (特 辰)硯 加 須
22 廃校や更地になって桜舞う 硯 真
23 人の顔ちゃんと見ている池の鯉 硯 ひ 須
24 石垣の隙間を陣地にワルナスビ ひ 辰 加
25 大きな葉傘にうたた寝蓮蕾 須
26 朝焼けの雲の波頭に胸躍る 加
27 島民の祈り裏腹モアイ像
28 雀の嘴交わし飛び去るシジミチョウ 加
29 何もかもメイドインアメリカだった 硯
○野原加代子
30 夏が来て蟻の親子や道渡り 真
31 道求め手の上の蟻愛しきかな
32 初夏迎え生きていると深呼吸 ひ 巡 須
33 ほととぎすさえずり聞きて耳澄まし 辰
34 紫陽花や診察室の一輪や 真 須
35 女医の顔芙蓉花似し微笑みて ひ
36 夏が来る花水やりし待ちわびる 真
37 入道雲遠く空まで澄み渡り 硯 巡 須
38 神社にて茅の輪くぐりし祈りして 辰
39 水田の白鷺飛びし艶やかに 須
○三村須美子
40 梅干しの種舌で丸めて過ごす午後 硯 ひ 真 加 巡
41 冷室を出膝を温める庭仕事
42 曇天のまとわる汗や首タオル
43 赤でなくはんなり色のダリヤかな ひ 真 加
44 山百合や弥勒菩薩の結ぶ印 (特 ひ)硯
45 縄張り争い勝った猫の顔に傷 真
46 老い同士犬に体調尋ねけり 硯 真
47 鬼百合の元気くださいコロナ超え
48 高速から見下ろす青田父母の影 加
49 明け急ぐ誰よりも早く花に水 辰 加
50 同窓会訃報に黙祷して乾杯 真
51 慎ましき格言を前にます料理
52 醒井や瀬音と霧と梅花藻と (特 硯)辰 巡
53 高山植物無心に喜ぶ夫かな 硯 辰 加
54 伊吹山拒むや行くて霧の層 硯 辰
○中野硯池
55 ミサイルの飛ぶ津軽海峡梅雨景色 ひ 須
56 青森に空襲警報梅雨の空
57 遅々として舟屋の造作梅雨じめり 加
58 お辞儀する鹿の頭の梅雨じめり ひ 真 須
59 紫陽花の昼はと金の将棋かな (特 ひ)真 巡
60 石蕗の葉に飛び忍者めく青蛙 加
61 本堂の裏手に群れし著莪の花 辰 巡 須
62 宇宙波を受けて泰山木の花
63 海鳥に臓物与へ沖膾 ひ 巡
64 舟板に七輪並ぶ沖膾 加
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