2年前の選挙で自民党は全有権者の約16%しか支持を得ていないのに、国会議員の61%の議席を持っている。今回も全有権者からの指示はもっと少ないだろうけれども、衆議院の290議席占め衆議員の過半数を超えています。テレビでは「国民の支持を得た」とか自慢しているけれど、庶民の感覚とは大きくずれています。
このズレの大きさは、小選挙区制に問題があるようです。
もし、全国を完全に1区にして比例代表制にすると、今回の選挙結果は全く違ったものになっていました。その結果は下記の通りです。
民158、民主87、維新75、公明65、共産54、社民12、次世代12、生活9、幸福2、なし1。
これならば、納得のいく数字でしょう。今回の選挙で自民党が290席も獲得したのは、小選挙区制という仕組みがおかしいからにほかなりません。比例代表にすると、問題となっている1票の格差も解決されます。小選挙区では死に票が多くあり、民意が必ずしも反映されているとは言い難いですね。例えば、ある小選挙区で100票が投票されたとして、A、B,C,Dの4人が立候補し、Aが35票、Bが30票、Cが25票、D10票だとすると、BCD合計の65票は死に票になってしまいます。現状の自民党がこれによって議席数を増やしました。これを解決するためにも比例が良さそうです。単純にこれだけではないでしょうが、小選挙区制は民意が反映しませんね。
小選挙区制は2大政党制が前提のようです。自民党が一つだとすれば、その次となる第2政党がまともに議論できるレベルであれば良いですが、民主党じゃ話にならない・・・・・もっとも自民党も政治が出来るレベルでは無いけれど・・・・
第2政党が投票してみたいレベルには程遠いので、多くの有権者は投票には行かないでしょう。今回の投票率も、前回の悪い投票率を6%もダウンさせるほどひどい結果で、過去最低の投票率・・・・・・
投票率が悪いと組織票を持っている自民党が有利になります。1票の格差が無くなる比例代表制にすれば、死に票が無くなるので投票率も上がるでしょうし、自民党みたいなキチガイ集団に政治を任せなくても済みますね。もっとも、問題は選挙よりも官僚が好き放題に国を操縦していることでしょう。そちらの方が大問題ではあるものの、陰に隠れて出てこないでしょうね。
この辺りは矢部宏治さんの「日本は、なぜ『基地』と『原発』を止められないか」を読むとよく分かりますね。日本の全ての基準は憲法では無いことがよく分かります。