祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 福島の甲状腺がんは原発事故原因が決定的に

2014-12-26 02:51:09 | 原発事故
Yahooニュースに甲状腺がんについて記事があります。
日本政府は、チェルノブイリで甲状腺がんが増加したのは4年目からと言っています。しかし、当時のソビエトも事故を隠すため初めの3年は調査そのものをしていなく、調査を始めた4年目からのデーターが残っているために発生は4年目と言われています。どこの政府も、自分たちに都合の良いように情報の操作をしますね。以下転載します。

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団藤 保晴 | ネットジャーナリスト、元新聞記者
2014年12月24日 15時57分

福島の子どもたちに発見されている甲状腺がんが原発事故による発症である疑いが決定的になってきました。原発サイトからの放射能流出が長期に渡った点も新たに判明、原因でないと否定していた行政側見解が崩壊です。事故直後の甲状腺検査で異常なしだった子ども4人に、今年になって2巡目の検査で「がんの疑い」が報じられました

日経新聞の《子供4人、甲状腺がん疑い 原発事故直後「異常なし」》がこう伝えました。《今回判明したがんの疑いの4人は震災当時6~17歳の男女。1巡目の検査で「異常なし」とされていた。4人は今年4月からの2巡目検査を受診し、1次検査で「B」と判定され、2次検査で細胞などを調べた結果「がんの疑い」と診断された。また、1巡目で、がんの診断が「確定」した子どもは8月公表時の57人から27人増え84人に、がんの「疑い」は24人(8月時点で46人)になったことも新たに判明した》

データー


《幻の放射性ヨウ素汚染地図を復活させる【福島県版まとめ】》から引用させていただいた汚染分布地図です。米国の航空機モニタリングが原データで福島県の東半分しか描かれていませんが、セシウム134に比べてヨウ素131の分布が南部にも西部にも厚く広がっている点が見て取れます。

どうしてこのような差があるのか不思議でした。21日放映のNHKスペシャル「メルトダウン File.5 知られざる大量放出」が謎を解いてくれました。これまで政府事故調などが調べてこなかった2011年3月15日以降に大量放出が続いていたのです。1号機や3号機の水素爆発、2号機の格納容器破損による放射能流出は全体の25%ほどに過ぎず、15日以降こそが流出本流だったと言えます。その中にヨウ素131が特異に多い流出もあり、南に西に福島県内に広く流れたようです。地図は土壌に沈着した分だけであり、揮発性であるヨウ素は空気中に大量に拡散したでしょう。甲状腺に蓋をするべきヨウ素剤は配布されませんでしたから子どもたちは無防備のまま置かれていました。

報告されている甲状腺がん患者の分布は福島県全域に広がっており、原発サイトから北西方向に汚染の主流がある状況と差がありましたが、この疑問も解消です。福島県はチェルノブイリ事故での甲状腺がん増加が4、5年経ってから起きたことを論拠に、福島での甲状腺がんは多数の検査をしたため普段は見つからない例が掘り起こされたもので事故とは無関係との見解でした。最初の爆発が圧倒的だったチェルノブイリに比べて、福島では放射性ヨウ素への被ばく状況は大きく違ってきました。チェルノブイリ後の再現でないから原発事故の影響でないと否定するのは非科学的です

【12/25追補】3月15日以降の放射能放出が事故当初よりも大きいとすれば、『SPEEDIデータ隠しで乳児を犠牲にした政府』で取り上げた首都圏への汚染ルート地図を改めて見直したくなります。粉ミルク製造での混入(埼玉)や東葛地域など各地にホットスポットを作った放射能の雲はこれまで思われていたよりずっと強力だったのです。雨が少なかったので沈着しないで首都圏の巨大人口を通り抜けていった「見えない恐怖」に思いを致さざるを得ません。

・ 日本から「赤とんぼ」がいなくなる。

2014-12-26 02:14:58 | 健康
日刊SPAに「日本から 赤とんぼ がいなくなる」という記事があります。トンボと云えば、小さい頃は電線に連なって止まっていたり、夏の青空に無数に飛んでいる光景を思い浮かべます。その中に「赤とんぼ」や「車トンボ」を見つけては、トンボ網で捕まえていました。だんだんと姿を見ることが無くなってきたと思っていたら、農薬が影響しているようです。TPPによって遺伝子組換えが平気で入ってくると、もっといろいろな影響があるんのでしょうね・・・・・以下転載します。

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20年ほど前までは、日本中の至るところで見られた赤とんぼ(アキアカネ)。これが’00年前後を境にして、半数以上の府県で1000分の1以下に激減しているのだという。アキアカネの個体数調査を行った、石川県立大学の上田哲行教授はこう語る。

「アキアカネの個体数については、過去のデータがほとんど残っていません。そこで、残されている数少ないデータをもとに減少パターンを推計したところ、’00年前後に全国的な激減が起きていたことが判明したのです」

赤とんぼ

 それにしても1000分の1以下の激減とはただ事ではない。その原因は何なのだろうか?

「減反政策で田んぼが減ったこと、温暖化による環境の変化、湿田の乾田化などの影響も考えられます。しかし’00年前後の激減は、それでは説明がつかない。徐々に減るならわかりますが、なぜこれほどまでに激減したのか」(上田教授)

旧農薬と新農薬で明らかな差が
赤とんぼ そこで上田教授らが注目したのが、新農薬の使用だった。

「’90年代に認可されたイミダクロプリド、フィプロニルといった成分を使った、新しいタイプの農薬が急増していることに着目しました」

 これらの農薬は「浸透性殺虫剤」と呼ばれ、イネの育苗箱用殺虫剤として広く使われている。イネが地中から農薬を吸収、イネの葉などを食べた害虫を殺すというものだ。田植え後の農薬散布の手間が省け、成分が環境中に撒かれないことから“エコ”な農薬ともいわれている。

 上田教授と共同研究を行った宮城大学の神宮字寛准教授は、これらの農薬がアキアカネの幼虫に与える影響を検証した。

「『ライシメータ』という水田に模した装置を使い、育苗箱用殺虫剤の影響でどれだけアキアカネの数が減少するかを調べました。すると、フィプロニルを用いた場合はまったく羽化せず、ジノテフラン、イミダクロプリドといった殺虫剤でも、30%ほどしか羽化しませんでした。一方、従来の農薬を使った場合は、農薬を使用しなかった場合と同程度の羽化が見られました」

 旧農薬と新農薬の、アキアカネ羽化率の明らかな違い。上田教授はこの結果をもとに、新農薬の増加とアキアカネ減少の因果関係を突き止めた

「各殺虫剤の都道府県別流通量をもとに計算したところ、各地で’00年前後から急激に減少が始まり、’09年時点では半数以上の府県で’90年の1000分の1以下に減少しているという結果になりました。そして、新農薬出荷量増加の地域差と、アキアカネ減少の地域差もよく一致しました。このことから、アキアカネ激減の要因は、フィプロニルなど新農薬の増加だということがほぼ明らかになったのです」

 例えば、福井県のA市は今もアキアカネの大群が見られ、全国でも希少な生息地の一つである。

「A市で多く使われているのは『カルタップ』という成分の旧農薬。一方、隣接する地域でも『フィプロニル』を成分とする新農薬を使っていたところでは、アキアカネの数が激減しています」(上田教授)

取材・文/北村土龍 写真/上田哲行 日本自然保護協会 むさしの里山研究会