DSCH!

2005年12月08日 23時58分49秒 | 巻八 ショスタコーヴィチが私に語ること
いつもより遅い帰宅。
なんか今日になっていろいろ舞い込む「やるべきこと」。
忙しいなんて死んでも言いたくない自分は、
というかこのくらいの負荷があった方がちょうどいいのかも。
何だかんだ言っても日付変わる前には帰ってるわけだし。

そしていま
軽く一杯やりながらある曲をエンドレスで聴いている。
今日は、「指切り」では、ない。

日中にやたら頭に浮かんでは鼻歌を歌ってた音楽。
ドミトリィ=ショスタコーヴィチ
交響曲第10番ホ短調作品93、の
第2楽章アレグロだけリピートりぴーと。
フランツ=コンヴィチュニー指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウスオーケストラ。

たかだか4分の疾風怒濤。
一説にはスターリンの肖像とさえ言われた凶暴なる音の洪水。
4拍子と3拍子とかなんとかが格闘しあう九十九折。

「クラシック名盤&裏名盤ガイド」(洋泉社刊)という本によれば
この指揮者は東ドイツで活動してて
政府官僚との戦いに疲れ
最後はアル中で廃人同然の死を遂げた、とか。
むむー。
録音は1954年。ムラヴィンスキーの初演の半年後!
むむー。

この交響曲はよく、
「スターリン死んでうれしーな♪」という文脈で語られるが、
(いや、ちょっと違うけど)
随所に現れる作曲者の署名(DSCH)音形とか、
なんとも思わせぶりなつくりになってる。
たぶんそんな深読みをすればする程、
ショスタコさんは、「フッ」とこんな俗人を軽くお笑いになることだろう。

自分の数少ない自慢、
生きている上での勲章は、
生まれてから僅か4年間ほどではあったけど、
ショスタコーヴィチと同時代を生きた、という事実。
これって意外と凄いことだよね。
あの世で自慢できそう。

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