吉田尚記「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」

2015年04月22日 00時00分00秒 | 巻十六 読書感想
この書で言われるところの「コミュ障」っ気が十二分にある自分だが
実際問題、普段の生活で心が重くなる場面が二つある。
一つは、20人以上の飲み会。それが親しい仲であれどうあれ。
もう一つが、アイドル現場。

前者は、嫌でも誰かと喋らなければやっていけない。切実。

一方後者は黙っていても成立する。ぼっちに徹すればいい。
でも、せっかくだから同好の人たちと仲良くはならないまでも話はしてみたい。
いくらぼっち最高!とは言っても、正直ちょっと寂しいこともある。
これも、別の意味で切実。


…とまあ、自分の弱点をさらけ出す。
いじられても構わないほどに。むしろいじられたらこっちのもん、みたいな。
そんな、愚者戦略も本書の示す技術の一つだったりする。

そもそも、ここで語られているスキルは「愚者になる」以外にも
「自慢しない」「質問する」「相手の言葉に驚く」とか、
なんとなく経験則で「大事なこと」と認識してるものがほとんど。

だけど、人間わかっていてもそれが出来ない。

なぜ、この人と話をすると楽になるのか
クリエーター情報なし
太田出版


当たり前風なことだけど
それをあの有名アナウンサーたる吉田さんが
我々のような困った人たちに寄り添って、言語化してくれている。
それが、たぶん重要なのだ。

即効性なんて求めてはいない。
処方箋とも、たぶん違う。

人間、不惑を超えればさすがに
この厄介な性格が絶対に(そう、絶対に)変わるなんてことはないことをよくよく知っている。

だけど、1ミリずつでも昨日と違うことをやれる可能性は、意外と小さくないのではないか。
たぶん、おそらく、もしかしたら。

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