楕円と円 By I.SATO

人生も自転車も下りが最高!
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忘れちゃいけない。

2019年09月28日 | 日記
9月25日に「日米貿易協定」が合意された。スタートは2018年9月26日のトランプ・安倍の「共同声明」だが、マスコミは共同声明のことは既に忘却の彼方だ。

声明には、日本政府が国会等であれだけ拘った“TAG”(Trade Agreement on goods日米物品貿易協定)なる文言は無く、直訳すると“物品貿易協定ならびにサービスを含む重要な分野”という表現だった。

「他の重要な分野(サービスを含む)で早期に結果を生じるものについても交渉を開始する。」と書かれ、「協定の議論の完了の後に、他の貿易・投資の事項についても交渉を行うこととする。」とあった。

今回、農産物と自動車を取引してその「議論が完了」した。トランプ大統領は勝利宣言とともに、早速、“包括”という言葉を次の交渉に向けて使い始めている。

声明は英文が正文。マスコミは日米で解釈が異なり、単に"日米の溝"とスルーし、事態の深刻化を先送りしてしまったが、今回の貿易協定の締結に関しても何のチェックも無い。
 
追求すべきは、アメリカの最終的な目的地は「医療」、「保険」、「知的財産」などの分野も含むFTA(地域限定の包括的な貿易協定)ではないのか。

事実、声明発表前にペンス副大統領が「日米両国が歴史的な“FTA”交渉に入ることになった。」とポロっと発言したのではなかったか。

アメリカはTPPから離脱し、日米2国間交渉の土俵に日本をまんまと引き込んでいる。国家主権を本当に奪われそうな危機の入り口に立っていることのマスコミの警鐘が今回も無い。