立憲民主党の泉健太代表ら執行部が安倍晋三元首相の国葬を欠席することになった。
国会で「国葬は間違っている」と言いつつ、「我々は欠席する。」と言い切れなかったのは単に1週間、世の中の風向きを気にしていただけではないのか。
そんな印象である。
政府に提出していた質問書に対する回答が従来の政府方針の範囲の不十分な内容で出席する理由が見いだせないというのが欠席の理由だ。
しかし、霞が関の官僚がこねくり回して作った国会閉会中審査の答弁以上のものが出てくるはずがないのは分かり切ったことである。
答えが正しくても時機を逸すれば零点のこともあることを泉代表は肝に銘ずるべきである。
この自信の無さが岸田内閣の支持率が急落していても立憲民主党の支持率が5パーセント前後に張り付いたままの根本要因だろう。
先の参院選でも「組合貴族の連合」の顔色を伺い共産党との連携を解消してしまった。
巨大与党と闘うには弱小野党が塊にならなければならないのに世の中の空気を気にし過ぎて勝機を失った気がする。
この先、石橋叩いて渡らずの野党はいらない。
立憲民主党に不足しているのは政策に自信が持てないことからくる〝一瞬の勝負勘〟ではないか。
相手が疲れているとみた時にこちらが疲れを乗り越えて勝負をかける力が無い。
世の中の風向きを見るのではなく、風を巻き起こさなければ展望は拓けない。
国葬に関しても国会で「これでは欠席せざるを得ない。」と明言することでさっぱり伸びない政党支持率も少しは上がるきっかけにはなったはずである。
党内には老練な政治家も沢山いる。知恵を借りることも必要と思う。
次のチャンスは「消費税減税」だ。
「ネクストキャビネット」が内閣ごっこ、議論のための議論で終わっていては益々支持が離れる。
泉代表のれいわ、社民、共産、諸派を束ねる力量を注目したい。