ラグビーから〝ノッコン〟が消える。
パスをキャッチしそこねて前におとしてしまう反則の「ノックオンknock-on」が「ノックフォワード knock forward」に変更される。
ボールを前にパスする反則の「スローファードThrow forward」と〝 forward〟という言葉で統一された。
日本ラグビー協会が統括団体ワールドラグビー(WR)に合わせて、4月から8項目の用語を変更する。
高校時代の冬の体育は、晴れの日はラグビー、雪の日はバスケットボールで、ラグビーでまず教えられたルールは〝ノッコン〟と〝スローファード〟だった。
大学でラグビー部に入り、奇妙な形のボールとともに〝ノッコン〟という言葉の響きにノスタルジーを感じているので、消えるのはちっと寂しい。
他に、日本が史上初めて8強に進んだ2019年W杯日本大会で、No8姫野(トヨタ)の代名詞的なプレーとなった「ジャッカル」(密集の接点で相手からボールを奪い返す)は「スティール(盗む)」に変わる。
オーストラリアのジョージ・スミスが得意としていて、あだ名が〝ジャッカル〟だったことから名付けられたという。
タックルで倒された相手を跨ぐようにしてボールを奪い取るプレーで、練習で叩き込まれた。昔はピックアップという反則と紙一重で名前は無かった。
ラグビーは起源とするフットボールの名残でトライするエリアを「インゴール」、その境界線を「ゴールライン」と呼んできたが、今回の変更で「トライ・エリア又はゾーン」、「トライライン」などに変るのは〝トライ〟という用語を前面に出して良いかもしれない。
トライした後のコンバージョンキックの制限時間も大リーグの投球ピッチに倣ったのか、90秒以内から60秒以内に短くなる。
クロスバーを越えて入るかどうか、観客もジッと見守る緊張感が薄れなければよいが。。。
ラグビーは冬の競技。
新聞のスポーツ欄を賑わせているが、オールドプレーヤーにはルールも用語も遥か遠くのことになってしまった。
1966年