1日1枚画像を作成して投稿するつもりのブログ、改め、一日一つの雑学を報告するつもりのブログ。
昨日12/28は奈良県春日大社の「最古の日本刀の世界 安綱・古伯耆展」を見に行ってきました。
この展示の最大の目玉はずばり、天下五剣が一振り「童子切」です!
そして個人的には刀剣乱舞に出てくる「髭切」「膝丸」「石切丸」!! あとおっきいこんのすけ!!
何日か前に新聞でこの展覧会を知ったのですが、ちょうど奈良近くに住む祖父母の家に帰省するので正月どっかで行こうかとその時は親と言ってたんです。
そしたら木曜日に! 母親が! おっきいこんのすけがくるというじゃないですか! マジかせっかくだし見たい!!!
ということで、思い立ったが吉日とばかりに開催初日の昨日行ってきました。そこそこ人出ありましたね...。
もちろん、お目当ての(?)こんのすけもバッチリ撮れました。初めて生で見たんですけど、なんか「かわいいぃぃ!」ってなりました。いや、ほんと、かわいかった!!!!
ちゃんと展示の方も見てきましたよ。これでとうらぶに童子切が登場しても、あの刀かーって言えます(笑)。
ただ何が一番印象に残ったって、石切丸ほっそ!!?? ってことです。その横に別の太刀が展示されてたんですけど、その半分くらいしか幅がない! 大太刀ってもっとゴツいもんちゃうねんな!?
本文詳細↓
(白い皮手袋をはめた燕尾服の仮面の店員が一礼する)
「いらっしゃいませ。当店にご来店いただき、誠にありがとうございます。人間の男性一名様ご案内です」
(無貌の店員、濃紺地に金字で何本かの線が引かれたカードを渡す)
「こちらのお席へどうぞ。只今から相席開始とさせていただきます」
(入口から一番近い席で全身に包帯を巻いた黒スーツの人物が座っていた)
「やあ、こんばんは。
……そうか、君は人間か。どおりで、新鮮で活きのいい肉の匂いがするはずだ。
……ああ、すまない。怖がらせたかな。私はミイラという種族でね。砂から産まれ、腐る肉も爛れる血も持たず、何百年でも生きることができる。その反面、炎や湿気には極端に弱いんだ。だから、人間でなくとも、君のように血肉を持つモノには敏感なんだよ。
……そう謝る必要はない。ミイラは基本的に暗く、冷たく、乾いた場所を好む。人間とは住む領域が異なるから、知らないのも当然だ」
(ミイラ、淡いピンク色の液体を注ぎに行く)
「ときに君は、人間がメトロポリスと呼んでいる大地を知っているかな。あそこはいい場所だぞ。光も熱も弱く、私たちを食い荒らすような野蛮な種もいない。全てが予定調和の通りに進む、まさに理想の住処だ。なによりあそこには人間が多く、喰うものには困らない。だがよかったのは最初だけだ。忌々しいイルミナの子らの口車に乗せられて、今やあの地で人肉を喰うのは禁止だとさ! そう、それ以来まともな食事にありつけていないんだ。腹が減った腹が減った腹が減った腹が減った腹が減った腹が減った喰わせろその肉ぅぅうううううううう‼」
(ミイラ、無数の牙が並んだ口を開けて迫る)
「当店ではいかなる場合も『お持ち帰り』は禁止でございます。このような行為はご遠慮頂けますか」
(無貌の店員、片手でミイラの顔を掴んでいる)
「う、うるせえ! ここはオレの夢ん中だろうが! 好きにさせろよ! オレは客だぞ、分かってんのか!」
「当店は種族を越えた見知らぬ者同士の相席により、より良き出会いを提供するために存在しております。申し訳ございませんが、お客様はそれに相応しい方ではないようですので、ご退店頂きます」
「は、何を言」
(ミイラ、音を立てて消える)
「お怪我はございませんか、人間のお客様。
……それならば幸いです。続けての相席を希望されますか?
……かしこまりました。本日はこのようなことになってしまい、誠に申し訳ございませんでした。次は、ぜひとも楽しい時間をお過ごし頂きたいと思います」
(無明の黒の中に続く白い螺旋階段を下りる)
―――――「おはようございます。どうかよい夢を」
追記:いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
実は職業訓練学校の卒業制作(ポートフォリオブック)が大詰めを迎えておりまして、ちょうどキリもいいので、そちらに集中するためブログの毎日更新を一時的にストップしたいと思います。また何か作ったらこちらにポッと出すかもしれませんが(๑╹ω╹๑ )
来年の3月無事に就職できていたら、また毎日更新を再開したいと思います。小説の続きはそれまで少々お待ちいただけたらと思います。
本文詳細↓
「天使たちが住まうのはこの空の星よりも遥か遠く。それは異端と称される彼女も例外ではないわ。だけど、あなたが彼女を求めるかぎり、いずれこの大地と海のどこかで必ず会えるはずよ。
――――もっとも、あなたが死ぬのが先かもしれないけれど」
本文詳細↓
「それにしても、『薔薇姫の呪い』だなんて、知らなかったにしてはあの町の人たちもなかなか面白くてよい名前をつけたものよね」
最後にエルゼノーラさんはそう言って笑った。
「あの魔法は、『薔薇のまじない』というのよ」
それがどうして面白くてよい名前なのか、と首を傾げて、すぐに思い当たった。
『呪(のろ)い』という字は、『呪(まじな)い』とも読めるんだった。
町に戻ってきたときには既に日も暮れて、夜の黒に変わる前のくすんだ空色の上に、ぽつんと白い月のキャンデーが置かれていた。
食事をしながらあの廃墟について訊いてみたけど、「そんなのあったんだ」という答えがほとんどだった。ただたまに、六回目の命の猫などは
「ワタシが生まれるずっとずっと前はこの町ももっと大きかったと言うし、その名残じゃなァい? 町の図書館で文献でも調べてみたらいかが?」
という答えもあった。いや、そこまでする気はなかったけど。
翌日は朝日が昇ると同時に町を出た。昨日エルゼノーラさんからプレゼントされた小さな花束は、旅の邪魔になるので宿の花瓶に置いてきた。一晩経っても萎びることなく、五本の薔薇は咲き誇っていた。
けど僕の心は重かった。ナイトウォーカーの居場所を訊いたときの答えが、まだしこりのように残っていた。
本文詳細(12/24 21:55修正)
↓
「臆病な種族たる人間は、言葉よりも物、物よりも行動を欲する。彼はどこまで自分を愛してくれているのかしら? そんな我侭だけど可愛らしい願いを叶えるためのおまじないよ」
実は魔法をかけた本人以外にも、薔薇姫の呪いを解く方法はあるらしい。それは、『全身に浮かんだ紋様を、消えてなくなるまで男性が吸い取ること』だった。けれどそのためには、女性は秘(かく)しておきたいところまで相手に全身を曝け出さなければならず、男は得体も知れず気味が悪い花の紋様を吸わねばならない。
そこまで聞くとたしかに、恋しい相手の愛の深さを測るにはもってこいだろうと思った。
「この魔法にかかるには、同じ相手に百回愛していると言わなければならないの。そこまでしていれば、普通は問題なく愛を確かめあえるものなんだけど……」
そうじゃない人が多かった。エルゼノーラさんが残念そうだったのは、そういうわけだった。
「この廃墟に居着いた頃、近くに町があると知って戯れにかけてみたのよね。何か深い考えがあったわけでもないし、すぐに忘れてしまっていたわ。意味も理由もないですし、明日の天満つ時を待って解いておきます」
町を寂れさせるほどの呪いも、戯れに過ぎないと言われると、人間として思うところはあった。けど、当然と言い聞かせるしかできなかった。共に同じ世界で生きていても、何を愛し、何に涙し、何を罪とするかなんてものは、個体間ですら違うのだ。