先日、今年より開始された国立病院機構理学療法協議会関東信越部会で行っております実務交流研修として同じ国立病院機構の千葉東病院に行ってまいりました!!
実務交流研修については以前に紹介させていただきましたので、興味のある方は以下のURLをご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/e-saitama-reha/e/d3e20ed834605c2c50952681cad2b3ce
千葉市にあります千葉東病院は16の診療科、367床の病床からなる病院で、透析をはじめとした腎臓内科や糖尿病・内分泌内科、神経内科やアレルギー・リウマチ科、整形外科、小児科など主な診療内容としております。
病院の外観は多くの木々に囲まれており、また特別支援学校が併設されているなど、非常に当院に似ている印象を受けました。
先ほど書きました診療科の中で、リハ科は主に腎臓・糖尿病、神経内科、整形外科、リウマチ、重症心身障害児・者(以下、重心)の患者さんを対象に介入をされていました。神経内科では主に筋萎縮性側索硬化症や脊髄小脳変性症、パーキンソン病を対象としており、難病診療別拠点病院、難病医療協力病院として、千葉県難病相談支援センターを院内に設置しているなど、神経内科に関する環境は当院とかなり似ているものがありました。当院のようにリハ室にカフアシストを置いている施設はなかなか他にないので、その感染対策についても非常に勉強になりました。
透析センターが院内にあり、入院・外来患者問わず多くの患者さんがいらっしゃるようです。透析患者さんについても一部リハビリを実施しており、透析や食事の合間を縫って介入をしているそうです。
整形外科の患者さんはリハビリ目的で来られているケースが多いようです。THA・TKAの他、足関節の手術をされていた患者さんもいらっしゃり、当院ではなかなか見ることのできないケースや装具を見る機会にもなりました。
リウマチ科は現在1~2週間程度の教育入院というものを導入しており、多職種で協力してプロトコールを作成し、それに基づいた介入をしているとのことでした。当院にもリウマチ科はありますが、そういった試みはされていなかったので、非常に新鮮で興味深い内容でした。
重心は比較的新しい病棟で、病棟や各部屋の窓が大きく、かなり開放的なつくりでした。当院と病床数は変わらないはずなのですが、その広さには感激しました。患者さんは当院と比較して幼児から学齢期が多く、学童児もかなりいらっしゃいました。
そのため、病棟には支援学校の教員の顔写真が貼られており、車いす作成・修理についてもかなり熱心に関わっていらっしゃる様子を拝見できました。また呼吸器を使用した重心の患者さんがいらっしゃる点についても、当院とはまた異なる患者層であることを感じました。
千葉東病院と言えば摂食・嚥下の講習会を毎年行っていますが、歯科のDrが中心となってVFなどの検査をしながら重心患者さんを中心に摂食・嚥下について関わっているようでした。学校の先生方が食事介助をする際も口唇閉鎖を介助するなど工夫をして行っており、当院だと胃瘻などで栄養を取っていそうな患者さんも食事をとっているなど、驚きもあり興味深かったです。
リハ科では診療だけでなく、各種ラウンドやカンファレンスに参加したり、生活習慣病教室を行うなど地域に密着した活動などもされており、少ないスタッフの中でこれだけの病床を回りながら活動されている点はすごいなと感心しました。
また新人教育についても、新入職員や異動者が多い国立病院機構に属し、多くの疾患に対応することが求められる中で、各診療科別で新人向け資料を作成している点は見習わなくてはいけないなと感じました。対象としている疾患が近いところも多いので、ぜひ参考にしていきたいと思います。
加えて個人的に驚いたのはリハ室に併設された体育館や院内にある美容室、パン屋でした。
特に美容院に至ってはよくお店の前に回っているクルクルがあり、なんとなくユニークさを感じました(笑)。
当院に以前勤めていたスタッフに誘われたきっかけもあって、実際に実務研修に行ってまいりましたが、似ている点が多い中にも異なる点があり、参考になる点も多く発見でき、とても有意義な研修となりました!
異動のシステムがある中で、他の病院を見る機会があるというのもこれからのキャリアアップなどを考える上でもいいきっかけになると感じましたので、これからはもっと活発になっていくことを願い、終わりの言葉とさせていただきます。
C5(PT)
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