脊髄小脳変性症と多系統萎縮症は、リハビリテーションの対象として効果が期待される病気の一つです。
しかし、具体的な方法をわかりやすく解説したリハビリテーションに特化した本は今までありませんでした。
2014年に刊行された「脊髄小脳変性症・多系統萎縮症のリハビリテーション〜神経難病患者のQOL向上をめざして〜」(下写真)は、数少ないリハビリテーションに特化した書籍として作成されています。
この本の対象とする読者は、患者さまや経験の浅いリハビリテーションスタッフとして構成されています。
特に、リハビリテーションが大事っていうけれど何から手をつけてよいかわからない方、自分に合ったリハビリテーションがわからない方などの入門編として参考になる内容になっています。
内容は、病気の概論に始まり、リハビリテーションを行ううえでの自己チェック、各種症状の解説と対応、リハビリテーションの実際、自主トレーニング、各問題へのリハビリテーションアプローチへと系統的に情報が整理されています。
巻末には、患者様からのリハビリテーションアンケート情報やリハビリテーション科と神経内科併設病院の情報などの資料も充実しています。
この本は、全国脊髄小脳変性症・多系統萎縮症(SCD・MSA)友の会の依頼のもと、慶應義塾大学病院リハビリテーション医学教室の里宇明元教授を中心として、多くの神経内科あるいはリハビリテーション関連職種の協力により刊行されました。
そして本の執筆に当たっては、東埼玉病院の職員(神経内科医やリハビリテーション医,セラピスト)も多く関わらせていただきました。
ただし、この本は書店での購入はできず、患者会による刊行のため(NPO)全国SCD・MSA友の会から直接購入必要があります→こちら
この本が世間的にあまり広まっていないことは、もったいないと考えています。
もしご存知でない方がいらっしゃれば、ぜひ紹介を!
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