東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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「神経難病ワーキンググループ」2016年度活動報告と症例報告

2017年07月21日 | 神経難病
作日は今年初めてそうめんを食べました。
暑さと湿度の高さに疲労もたまる今日この頃ですが、旺盛に咲く向日葵を見たり、仕事終わりにひぐらしの声を聴くと夏だなぁと少しわくわくしたりもします。

今日は神経難病ワーキンググループ(以下、神経難病WG)についてご報告します。
筋ジストロフィーや重度心身障がい児・者のワーキンググループと共に発足され、活動を始めてから早一年以上が経ちました。
開始当初、自己研鑽の場として各人どのようなテーマでWGに臨みたいかを有志メンバーと話し合いました。

持ち寄られたテーマはこちら


神経難病と呼ばれる疾患は多岐に及ぶため、当院で処方の多い「脊髄小脳変性症・多系統萎縮症」、「パーキンソン病・進行性核上性麻痺」、「筋萎縮性側索硬化症」を取り上げました。
各疾患の概要や疫学、病因や障害像、評価と介入について日本神経学会ガイドライン調査報告書や他文献、論文などを参考に資料を作成し、当院に新しく入ったスタッフの日々の診療の参考となるようにファイルにまとめました。

これらの学習のほかに、当院にある難病相談支援センターを訪ねて社会制度や患者会について勉強をしたり、
当事者の方の生活を知るために、現日本ALS協会会長 岡部宏生様の自宅を訪問するなどの課外授業(?)も設けました。


難病相談支援センターでの情報交換会

新年度(も早4か月ですが・・・)新たなメンバーを募るべく、神経難病WGの紹介と症例報告を昨月行いました。
新入職のスタッフからは、1〜2週間という短い入院のなかでセラピストがどのように評価し、問題点を捉え優先順位をつけて介入し、地域生活へとつなげるかについて知りたいとの意見があがりました。
それに応えるべく、セラピストの思考と関わりの実際がわかるように配慮して3例の症例報告を行いました。
質問を寄せてくれたスタッフからは「とても分かりやすかった」と感想をもらい、嬉しい限りです。

今までの活動を振り返ると、もっとそれぞれのメンバーが自ら『知りたい』と思うテーマを深める機会や場にしたかったな、とかセラピストとしての『足掻き』を共有し研鑽を深める場にしたかったな、と筆者個人は思います。
今年度はどんな神経難病WGになるのかまだ未知数ですが、参加メンバーがちょっと楽しみにしてくれるような活動になれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。暑さ厳しき折柄、皆様くれぐれもご自愛下さい。

C2(OT)

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