オートバイで、しかもオフロードバイクで、それなりに真剣に走るような状況を走るとなると、どうしても怪我をする人が発生する事があります。それを海外で行い、なおかつ自分も同行して運営に携わるとなると、選択肢は2つ。1つは絶対に転倒する人が出ないような容易なコースにする事、もう1つは、怪我人が出ても対応できるだけの体制を取る事。そして、自分自身もライダーである私の経験では、いかに容易なコースにしても、どういうわけか怪我人は出ます。いや、容易なコースほど怪我人は逆に出やすい面もあります。となると選択肢は後者のみ。同行添乗員としては、怪我人が出た場合に備えてそれなりの知識を身につけている必要があるわけです。
幸い、オフロードファンライドの運営を始めた頃、ちょうど別のイベントに関連して、自分の周囲のバイク仲間が自主的にファーストエイド講座を運営しはじめたのでした。私は基本的にデスクワークで連絡が取り易い人間なので、その窓口を任せられていた時期がありました。
当時、私たちが取り組んでいたファーストエイド講座はモーターサイクルクラブ連盟に協力していただいていたもので、サーキットでのレスキューの経験がある方から実践的な方法論を中心に教えていただいていたものでした。私は自分が窓口としての存在であったので、かなりの回数の講習に参加させていただく事ができ、CPR(心肺蘇生)を含めて、自分なりにかなり自信を持つ事ができたのです。
その後、ツアーや仲間内のツーリングに於いて、幸か不幸かこの講習の成果を試す機会がやってくる事がありました。そういえば数年前には自分自身が通勤途上で怪我をして自分を実験台にする必要が発生した事もありますね。
その度に最初に思った事は"この場合はどうするんだろう?こういう事例は習っていないなぁ"という事ばかり。習った通りの事例はなかなか発生しませんし、未だ習った通りの事は発生していません。結局、自分が頼りにするのはファーストエイドの基本の呪文、"RICE"。Rest,Icing,Compression,Elevationです。怪我を負った部位を休ませ、冷却し、圧迫し、高く上げる。これを現場にある機材でどう実現するかを考えて、自分なりに対処して、同時に重症の場合は病院への搬送手段を確保するという事です。そんな事をやっている時、どうも自分にはあまりたいした知識が身についていなかったなと感じる事も多々ありました。
そんな事を何年も過ごしてきて今感じるのは、自分は医師ではないのですから、いかに病院に運ぶまでの間を楽にしてあげられるかという事だけであって、そのために必要なのは体の各部位をどうやって固定するかという各論よりも、RICEという基本なのだという事。これが頭に入っているからこそ応用の効いた対応もできるし、習っていない事例にも対応できるのだなという事です。
この事は旅の情報収集にもあてはまります。特定の国の特定の町の情報をいくら詳細に調べてみても、予定外の出来事は発生しますし、その事態に対する情報がなければ対応できなくなって不安になるでしょう。それよりも、全体像として自分がどういう旅をしたいのかという事を決めておく事で応用力のある知識を持って旅する事ができるようになるのではないでしょうか。
あなたも各部位の包帯の巻き方を夢中で調べるような情報収集は止めて、旅のRICEを決めてみてはいかがでしょうか。
幸い、オフロードファンライドの運営を始めた頃、ちょうど別のイベントに関連して、自分の周囲のバイク仲間が自主的にファーストエイド講座を運営しはじめたのでした。私は基本的にデスクワークで連絡が取り易い人間なので、その窓口を任せられていた時期がありました。
当時、私たちが取り組んでいたファーストエイド講座はモーターサイクルクラブ連盟に協力していただいていたもので、サーキットでのレスキューの経験がある方から実践的な方法論を中心に教えていただいていたものでした。私は自分が窓口としての存在であったので、かなりの回数の講習に参加させていただく事ができ、CPR(心肺蘇生)を含めて、自分なりにかなり自信を持つ事ができたのです。
その後、ツアーや仲間内のツーリングに於いて、幸か不幸かこの講習の成果を試す機会がやってくる事がありました。そういえば数年前には自分自身が通勤途上で怪我をして自分を実験台にする必要が発生した事もありますね。
その度に最初に思った事は"この場合はどうするんだろう?こういう事例は習っていないなぁ"という事ばかり。習った通りの事例はなかなか発生しませんし、未だ習った通りの事は発生していません。結局、自分が頼りにするのはファーストエイドの基本の呪文、"RICE"。Rest,Icing,Compression,Elevationです。怪我を負った部位を休ませ、冷却し、圧迫し、高く上げる。これを現場にある機材でどう実現するかを考えて、自分なりに対処して、同時に重症の場合は病院への搬送手段を確保するという事です。そんな事をやっている時、どうも自分にはあまりたいした知識が身についていなかったなと感じる事も多々ありました。
そんな事を何年も過ごしてきて今感じるのは、自分は医師ではないのですから、いかに病院に運ぶまでの間を楽にしてあげられるかという事だけであって、そのために必要なのは体の各部位をどうやって固定するかという各論よりも、RICEという基本なのだという事。これが頭に入っているからこそ応用の効いた対応もできるし、習っていない事例にも対応できるのだなという事です。
この事は旅の情報収集にもあてはまります。特定の国の特定の町の情報をいくら詳細に調べてみても、予定外の出来事は発生しますし、その事態に対する情報がなければ対応できなくなって不安になるでしょう。それよりも、全体像として自分がどういう旅をしたいのかという事を決めておく事で応用力のある知識を持って旅する事ができるようになるのではないでしょうか。
あなたも各部位の包帯の巻き方を夢中で調べるような情報収集は止めて、旅のRICEを決めてみてはいかがでしょうか。
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