朝、目を覚ますとバンガローの屋根を激しく叩く雨音が聞こえています。恐々ドアを開けて空を見上げ、激しい雨を実際に確認して心が怯みました。どうやらお客さま達も同じ。皆それぞれに部屋から顔を出して空を見上げて一様に浮かぬ表情です。
私の記憶では、雨期にタイ北部で降る激しい雨はそれほど長く降り続く事は無かったと思うので、皆さんにその旨説明して、雨が止んだら食事に出かける事にします。
雨が止むのを皆、思い思いに待っています。ゲストハウスのロビー(?)にあたるエリアで猫をからかいながら過ごしていた私に、珍しく女将さんが話しかけてきました。この人、英語は堪能なようですが、あまり宿泊客に話しかけたりしない人なのです。彼女の話では、今朝方、宿泊者2名が宿代を払わずに逃亡したとのことでかなりご立腹です。ここの宿代は踏み倒しても”得した”と感じるほど高額ではありません。そんな所でもこういう事件が起こるのだと少し驚かされました。
しばらくすると、読み通り雨は上がり、薄日が差してきました。皆さんと食事に出かけます。気ままに町を歩いて、目に留まったレストランで朝食をとっていると、再び空が暗くなって、バケツをひっくり返したような雨。もう、このレストランからゲストハウスへ戻る事も出来ない状況です。地元の人たちも流石に皆雨宿り。雨の中を傘をさして急ぐ人がいないという事は、彼らもすぐ止むと読んでいるのだと信じてレストランで雨が止むのを待ちます。
再び雨が止んだのでゲストハウスへ戻ります。ゲストハウスへ到着する直前、再び雨。とりあえず皆部屋に入って荷造りを進めますが、いつしか雨は本降りになっています。お客様達は皆、観念してレインウェアを着始めます。レインウェアを着ていても走りたくないほどの激しい雨。出発準備を整えて、もうしばらく出発を遅らせる事にしました。このままズルズルと遅くなるのも後半が心配なので、09時30分をタイムリミットにする事にしました。
09時30分。雨はかなり小降りになりましたがまだ降っています。私は暫く考えた結果、レインウェアを着ないで行く事にしました。
小雨に叩かれながらゲストハウスを出発。チェンライの町を西から東へ横断するように走り抜け、町はずれで信号待ちをしているといつしか雨は止んで雲の切れ間から強烈な日差しが差してきました。信号を待ちながらお客様たちに声をかけると皆苦笑い。バイクを停められる場所を探してレインウェアを脱ぐ時間を作ることになりました。
時々、小雨に出会う事があっても、何とか本降りの雨に合わずに走りつつ、パヤメンライへ向かっている途中、突然空気が少し冷たくなったと思った次の瞬間、空の底が抜けたかのような雨が突然落ちてきました。慌てて雨宿りできる場所を探して走ると工事用車両置き場のような施設を発見。我々がバイクを屋根の下へ運び込んでも警備員は知らん顔でした。
暫くすると雨はまた嘘のように上がり、濡れた道路に痕跡を残すだけになりました。再びバイクに乗って走り出してみると、数キロ走ったらもう路面は乾いていて、どうやら局地的な雨であった模様です。
いつも立ち寄るパヤメンライのバザールで一休み。アイスクリームを食べたり、鶏のから揚げを食べたり思い思いに過ごしていると、またまた雨。かなり激しい雨でバザールのテントが一部崩壊。ただ、雨が降り始めた時点で多くの露店が撤収を開始していて、商品の被害もほとんどありません。このあたりはさすが地元の人々であります。我々もバザールのテントに身を寄せてまたまた雨宿り。この雨はなかなか止もうとせず、すでに時刻は昼を回ってしまいました。いつもはもう少し先で食事にすることが多いのですが、このペースだとここで食事を済ませた方がよさそうです。
以前の記憶を頼りにバザールの目と鼻の先にあるレストランを確認に出かけます。店開きしている事を確認して皆を誘導。屋根をたたく雨音を聞きながらの昼食。昼食を終えるころには再び日が射してきて、先ほどまでの雨がウソのようです。
今回のこのツアーには、今までで一番若い参加者がいます。今年21歳のT君。お父さんと親子で参加。せっかくなので、いろいろ体験してもらおうと、少し策を講じます。
「このあたりまで来ると、今までのツアーでも、お客さまの中で先頭を走りたい人に地図を見ながら先頭を走ってもらっているんですが、誰か先頭走りますか?」
とウソをつくと、お父さんも「T、お前やれ。」
責任の重大さに恐れをなして難色を示していたT君。どうやら断れるムードでない事を察して、なおかつ、「大丈夫。道は知ってますから間違ったら言いますよ」という私を信用したのか、観念して地図をチェックし始めます。
「ここの場所は何というところですか?」
との問いかけに
「さあねぇ。この店の人に聞いてみればぁ?」
と、意地悪な添乗員。ちなみにこの店の人たちは一言も英語を話しません。
「そんなの無理。」
と絶望的な表情のT君に
「何言ってんだ。聞けばいいんだ。俺が聞いてやろうか。」
とお父さんが業を煮やして地図を取り上げて店の人に聞きに行きます。さすが、父親の威厳。懸命の身振り手振りで現在位置を確認。親子でルートを確認。いよいよ出発です。
走り出してしまえば、あれほど心配していた割にまったく問題なくルートをトレース。途中、少し居眠り運転をしていた様子もありましたが、それだけリラックスしていたという事でしょうか。
チェンコンの町はずれで先頭を交代。街中は私が皆さんを案内していつもの宿、Baan Faiへ無事到着したのですが、驚いたことに”留守”のようです。仕方がないので宿探し。以前から気になっていたTree Houseへ行ってみると部屋は空いています。あまりきれいな宿とは言えませんが、まあ良しとして今日の宿に決定。部屋に落ち着いたらシャワーを浴びますが、ここのシャワーはお湯が出るのは1つだけ。今日は気温が高いので、私は水シャワー。日課の洗濯も済ませて少し落ち着いたあとはメコン河畔を対岸のラオスを眺めながら散歩して、河畔の店で夕日を眺めながら、今日の出来事を酒の肴にビールを飲みます。少し酔いが回ったところで街中へ戻って夕食を摂り、私を含めたオジサンたちはタイ式マッサージで今日までの疲れを癒して一日が暮れていったのでありました。
私の記憶では、雨期にタイ北部で降る激しい雨はそれほど長く降り続く事は無かったと思うので、皆さんにその旨説明して、雨が止んだら食事に出かける事にします。
雨が止むのを皆、思い思いに待っています。ゲストハウスのロビー(?)にあたるエリアで猫をからかいながら過ごしていた私に、珍しく女将さんが話しかけてきました。この人、英語は堪能なようですが、あまり宿泊客に話しかけたりしない人なのです。彼女の話では、今朝方、宿泊者2名が宿代を払わずに逃亡したとのことでかなりご立腹です。ここの宿代は踏み倒しても”得した”と感じるほど高額ではありません。そんな所でもこういう事件が起こるのだと少し驚かされました。
しばらくすると、読み通り雨は上がり、薄日が差してきました。皆さんと食事に出かけます。気ままに町を歩いて、目に留まったレストランで朝食をとっていると、再び空が暗くなって、バケツをひっくり返したような雨。もう、このレストランからゲストハウスへ戻る事も出来ない状況です。地元の人たちも流石に皆雨宿り。雨の中を傘をさして急ぐ人がいないという事は、彼らもすぐ止むと読んでいるのだと信じてレストランで雨が止むのを待ちます。
再び雨が止んだのでゲストハウスへ戻ります。ゲストハウスへ到着する直前、再び雨。とりあえず皆部屋に入って荷造りを進めますが、いつしか雨は本降りになっています。お客様達は皆、観念してレインウェアを着始めます。レインウェアを着ていても走りたくないほどの激しい雨。出発準備を整えて、もうしばらく出発を遅らせる事にしました。このままズルズルと遅くなるのも後半が心配なので、09時30分をタイムリミットにする事にしました。
09時30分。雨はかなり小降りになりましたがまだ降っています。私は暫く考えた結果、レインウェアを着ないで行く事にしました。
小雨に叩かれながらゲストハウスを出発。チェンライの町を西から東へ横断するように走り抜け、町はずれで信号待ちをしているといつしか雨は止んで雲の切れ間から強烈な日差しが差してきました。信号を待ちながらお客様たちに声をかけると皆苦笑い。バイクを停められる場所を探してレインウェアを脱ぐ時間を作ることになりました。
時々、小雨に出会う事があっても、何とか本降りの雨に合わずに走りつつ、パヤメンライへ向かっている途中、突然空気が少し冷たくなったと思った次の瞬間、空の底が抜けたかのような雨が突然落ちてきました。慌てて雨宿りできる場所を探して走ると工事用車両置き場のような施設を発見。我々がバイクを屋根の下へ運び込んでも警備員は知らん顔でした。
暫くすると雨はまた嘘のように上がり、濡れた道路に痕跡を残すだけになりました。再びバイクに乗って走り出してみると、数キロ走ったらもう路面は乾いていて、どうやら局地的な雨であった模様です。
いつも立ち寄るパヤメンライのバザールで一休み。アイスクリームを食べたり、鶏のから揚げを食べたり思い思いに過ごしていると、またまた雨。かなり激しい雨でバザールのテントが一部崩壊。ただ、雨が降り始めた時点で多くの露店が撤収を開始していて、商品の被害もほとんどありません。このあたりはさすが地元の人々であります。我々もバザールのテントに身を寄せてまたまた雨宿り。この雨はなかなか止もうとせず、すでに時刻は昼を回ってしまいました。いつもはもう少し先で食事にすることが多いのですが、このペースだとここで食事を済ませた方がよさそうです。
以前の記憶を頼りにバザールの目と鼻の先にあるレストランを確認に出かけます。店開きしている事を確認して皆を誘導。屋根をたたく雨音を聞きながらの昼食。昼食を終えるころには再び日が射してきて、先ほどまでの雨がウソのようです。
今回のこのツアーには、今までで一番若い参加者がいます。今年21歳のT君。お父さんと親子で参加。せっかくなので、いろいろ体験してもらおうと、少し策を講じます。
「このあたりまで来ると、今までのツアーでも、お客さまの中で先頭を走りたい人に地図を見ながら先頭を走ってもらっているんですが、誰か先頭走りますか?」
とウソをつくと、お父さんも「T、お前やれ。」
責任の重大さに恐れをなして難色を示していたT君。どうやら断れるムードでない事を察して、なおかつ、「大丈夫。道は知ってますから間違ったら言いますよ」という私を信用したのか、観念して地図をチェックし始めます。
「ここの場所は何というところですか?」
との問いかけに
「さあねぇ。この店の人に聞いてみればぁ?」
と、意地悪な添乗員。ちなみにこの店の人たちは一言も英語を話しません。
「そんなの無理。」
と絶望的な表情のT君に
「何言ってんだ。聞けばいいんだ。俺が聞いてやろうか。」
とお父さんが業を煮やして地図を取り上げて店の人に聞きに行きます。さすが、父親の威厳。懸命の身振り手振りで現在位置を確認。親子でルートを確認。いよいよ出発です。
走り出してしまえば、あれほど心配していた割にまったく問題なくルートをトレース。途中、少し居眠り運転をしていた様子もありましたが、それだけリラックスしていたという事でしょうか。
チェンコンの町はずれで先頭を交代。街中は私が皆さんを案内していつもの宿、Baan Faiへ無事到着したのですが、驚いたことに”留守”のようです。仕方がないので宿探し。以前から気になっていたTree Houseへ行ってみると部屋は空いています。あまりきれいな宿とは言えませんが、まあ良しとして今日の宿に決定。部屋に落ち着いたらシャワーを浴びますが、ここのシャワーはお湯が出るのは1つだけ。今日は気温が高いので、私は水シャワー。日課の洗濯も済ませて少し落ち着いたあとはメコン河畔を対岸のラオスを眺めながら散歩して、河畔の店で夕日を眺めながら、今日の出来事を酒の肴にビールを飲みます。少し酔いが回ったところで街中へ戻って夕食を摂り、私を含めたオジサンたちはタイ式マッサージで今日までの疲れを癒して一日が暮れていったのでありました。
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