旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

ガイドデビュー

2007年11月30日 | 旅行一般
チェンライのゲストハウスで出発準備と地図のチェックをしながらお客様と雑談していた時の事。ゲストハウスのオーナーが話しかけてきました。

"日本のどこから来たの?"

今回のメンバーは3人3様。それぞれの出身地を告げて、どうせわからないだろうなと思っていたら意外な質問を受けました。

"皆、違う都市に住んでいて、どういう知り合いなの?"

おそらく彼にとっては、私を含めてゲストハウスに泊まるような年齢ではないこのグループを不思議に思っていたのでしょう。適当にゴマ化そうかとも思ったのですが、面白い答えも思いつかなかったので、

"実は私は日本で旅行会社をやっていて"
とまで答えた時、その後を聞かずに彼は

"アア、わかった、あんたはガイドで他のお二人はお客さんだったんだ!!!、なるほど、それでわかった"

どうやら、彼にとっては昨日からかなり不思議だったようです。

おそらく、彼の単語の中でお客さんを案内して同行する人間として単純に"ガイド"と言ったのだとは思いますが、私にとってはガイドという呼び方にはそれなりに意味があるのです。そして私は思いました。

"そういえば、今回の自分は添乗員じゃなくてガイドなんだなぁ"

一般的なツアーであれば、添乗員は何でも聞いてくれる親切で気がつく人、ガイドは何でも知ってて教えてくれる人で良いのかもしれませんが、私の企画しているオフロードファンライドは体験型の旅行ですので、添乗員は基本的にグウタラです。

"添乗員さんが気がつく人で、とても楽しい旅行でした"

なんて評価は要りません。そんな事を言われるよりも、

"添乗員が何もやってくれなくて、自分でいろいろやったんだよ"

という体験と思い出を持って帰ってほしいと考えています。

グウタラ添乗員に見えるかもしれませんが、本当は自分でやった方が早い事を皆さんにやってもらうよう、"小さな親切、大きなお世話"にならないように非常に気をつかっているのです(ホントか?)。

そして、ガイドには、自分一人では躊躇してしまうような所へも踏み込む勇気を与えてくれる存在である事を要求しています。そういう意味ではオフロードファンライドの各ガイドは皆よくやってくれていると思います。

考えてみてください。ただ単に誰でも走れるようなダートを皆を引きつれて走るだけのガイドだったら、ガイドなど居なくてもレンタルバイクを借りて自分で地図を見ながら走れば良いです。自分では走れない所も走れるからガイドが居る価値があるはずです。

今回の企画"スーパーカブで行くタイ北部山岳地帯"では私はガイドデビューです。

バイクライディングについては私は皆さんが踏み込めないような所へ踏み込む勇気を与えるほどの技量はありません。私が皆さんに与えてあげられる勇気は、一人では踏み込めないようなマーケットに入り込んだり、妙な物を食べたり、言葉が分からない中で何とかコミュニケーションを取ったり、とにかく今まで"旅行"していた時は躊躇していた事に踏み込んで"旅"に入り込む勇気です。

さて初ガイドの私。今回参加していただいた方々は少しはそういう体験をしていただく事ができたでしょうか。


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1 コメント

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腑に落ちた (betty)
2007-11-30 13:13:51
この添乗員(ガイド)の定義いいですね!今までうまく自分で説明できませんでしたが、これこそが私の目指すところです。手帳に張っておこう。
ウンチク、楽しく拝見しています。
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