1992年頃の事だと思います。私はグァテマラに1週間程度の予定で滞在していました。実際には当時所属していた会社の”研修”でロサンゼルスへ渡航中だったのですが、脱走してグァテマラへ足を伸ばしていたのです。ちなみにこの脱走は会社の研修の理念上は許されている行為であって、悪さをしていたわけではありません。
特に深く考えてグァテマラへ行ったわけではなく、どちらかというとロサンゼルスからの避難先、つまりロサンゼルスより物価が安く、治安が良ければそれでよかったのであって、現地で是非とも訪れたいと思っている場所もなく、研修期間の一部を消化できればよかったので、現地での行動にも計画はありませんでした。そして、現地の情報も何も調べておらず、ガイドブックも持っていなかったのです。
空港から苦労しながらもグァテマラシティの町に入り、宿を決め、荷物を置いたらとりあえず町を歩いてみます。特に目的もありませんからメルカド(市場)などをブラブラしているだけ。そんな事をしているうちに1つ不思議な事に気がつきました。
『スクールバス、多い!』
町の中を市バスが数多く走っているのですが、それよりも多くのスクールバスが走っているのです、アメリカやカナダで目にするボンネット付きの黄色いスクールバスで、車体にもしっかり"School Bus"とペイントされています。
私はグァテマラシティでバスを利用する事はなかったのですが、とにかくスクールバスの多さは強く印象に残っていました。
その後、グァテマラシティから中距離バスでアンティグアへ出て、そこで滞在を楽しんだ後、帰国日が近くなったのでグァテマラシティへ戻ってきました。私は空港から適当なバスに勘で乗り込んで市内へ来たので、今度は逆ルートを辿るバスを探しに出かけます。
町を走っているバスのフロントウィンドウには、行き先らしき地名を書いたボードが置いてあります。グァテマラの空港は”Aurora(アウローラ=オーロラ)”という地域にあります。アウローラと書かれたバスを直ぐに発見。市内のどの道を走っているかも判ったので帰ろうとすると、”Aeropuerto(空港)”と書かれたバスを発見。こちらの方が手堅いだろうと考えながら、よくそのバスを見ると......スクールバス?
しばらくすると、スクールバスではないAeropueruto行きのバスも発見。ただ、その間にもどんどんAeropuerto行きのスクールバスがやってきて、明らかにスクールバスの方が多いのです。
”空港周辺から学校へ通う子供が多いんだなぁ”
そんな勝手な推理をしながら、バスの乗客を見ると、明らかに子供ではない人々も乗っています。
”スクールバスでも親が送り迎えする家もあるんだなぁ。”
更に思考は暴走します。
さて、帰国日当日。私は昨日チェックしたバスルートの道路へ出て空港行きのバスを待ちます。その間、何台ものスクールバスを当然のごとく見送って、スクールバスではないバスに乗り込んで空港へ。
空港へ向かう道すがら、やはり何台ものスクールバスとすれ違います。私はそこでようやく気が付きました。
車体はスクールバスでも、機能は市バス。
アメリカかカナダで使い古されたスクールバスが大量にグァテマラへ送られ、グァテマラで市バスとして活躍していたというわけです。
特に深く考えてグァテマラへ行ったわけではなく、どちらかというとロサンゼルスからの避難先、つまりロサンゼルスより物価が安く、治安が良ければそれでよかったのであって、現地で是非とも訪れたいと思っている場所もなく、研修期間の一部を消化できればよかったので、現地での行動にも計画はありませんでした。そして、現地の情報も何も調べておらず、ガイドブックも持っていなかったのです。
空港から苦労しながらもグァテマラシティの町に入り、宿を決め、荷物を置いたらとりあえず町を歩いてみます。特に目的もありませんからメルカド(市場)などをブラブラしているだけ。そんな事をしているうちに1つ不思議な事に気がつきました。
『スクールバス、多い!』
町の中を市バスが数多く走っているのですが、それよりも多くのスクールバスが走っているのです、アメリカやカナダで目にするボンネット付きの黄色いスクールバスで、車体にもしっかり"School Bus"とペイントされています。
私はグァテマラシティでバスを利用する事はなかったのですが、とにかくスクールバスの多さは強く印象に残っていました。
その後、グァテマラシティから中距離バスでアンティグアへ出て、そこで滞在を楽しんだ後、帰国日が近くなったのでグァテマラシティへ戻ってきました。私は空港から適当なバスに勘で乗り込んで市内へ来たので、今度は逆ルートを辿るバスを探しに出かけます。
町を走っているバスのフロントウィンドウには、行き先らしき地名を書いたボードが置いてあります。グァテマラの空港は”Aurora(アウローラ=オーロラ)”という地域にあります。アウローラと書かれたバスを直ぐに発見。市内のどの道を走っているかも判ったので帰ろうとすると、”Aeropuerto(空港)”と書かれたバスを発見。こちらの方が手堅いだろうと考えながら、よくそのバスを見ると......スクールバス?
しばらくすると、スクールバスではないAeropueruto行きのバスも発見。ただ、その間にもどんどんAeropuerto行きのスクールバスがやってきて、明らかにスクールバスの方が多いのです。
”空港周辺から学校へ通う子供が多いんだなぁ”
そんな勝手な推理をしながら、バスの乗客を見ると、明らかに子供ではない人々も乗っています。
”スクールバスでも親が送り迎えする家もあるんだなぁ。”
更に思考は暴走します。
さて、帰国日当日。私は昨日チェックしたバスルートの道路へ出て空港行きのバスを待ちます。その間、何台ものスクールバスを当然のごとく見送って、スクールバスではないバスに乗り込んで空港へ。
空港へ向かう道すがら、やはり何台ものスクールバスとすれ違います。私はそこでようやく気が付きました。
車体はスクールバスでも、機能は市バス。
アメリカかカナダで使い古されたスクールバスが大量にグァテマラへ送られ、グァテマラで市バスとして活躍していたというわけです。
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