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旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

近頃の若い者

2008年02月02日 | ライフスタイル
「近頃の若者は」という言葉はおそらくどの時代にも若者達が言われてきた言葉であって、「近頃の若者は」と言われてきた人間が歳をとるとまた、「近頃の若者は」と言っているのだと思います。

 自分自身の事を思い出してみても、社会に出るか出ないかの頃というのは、それまで抱いてきた理想論と現実社会のギャップがどうもインチキ臭く感じられたり、そのギャップに上手く適応できない事を社会の側の問題と感じて反社会的な考えを抱いたりした覚えがありますし、そういう事で若者が悩むのは普通だと思うのです。

若いという事はそういう純粋さと脆さの同居した中でもがき苦しむ事であるという一面を持っています。

 多くの人は、しばらく社会で暮らすうちに、だんだんとそのギャップを自分なりに適当にいなすことを覚えたり、見て見ぬフリをしたりする術を覚えて多くの人は社会を上手く渡っていくことができるようになっていくのでしょう。しかし、人によってはその納得いかない社会を変える事にエネルギーを注いだ人もまた存在します。

 最近、私の周囲でも「近頃の若者は」という言葉が語られるようになったので、どうやら私もこの言葉を吐いてよい年齢に到達した模様です。そして、今、この言葉が吐かれる時に出てくる話しは上にあげた様子とは少し違った様相を呈しているようです。
 
 「近頃の若者は」自分の理想論を何とか社会の現実と一致させる方向に自分を調整しようと懸命であるように見受けられます。現実社会に疑問を感じるのではなく、現実社会とギャップのある自分自身の方に疑問を感じているように見えるのです。
 
 私は現実社会は常に問題を抱えているものだと思うし、それを変革していく一番のパワーは若者達の純粋さであってほしいと思うのです。自分たちを社会に合わせるのは、もっと歳をとって、「近頃の若者は」などという言葉を吐く頃になってからでよいのだと思うのです。


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