残業続きでいつもよりくたびれてしまった金曜の夜、会社を出てゴッドハンド先生の鍼灸院へ寄って帰る途中、安い赤ワインを買いました。
ワインと書きましたが、自分の中では赤ワインは何故か葡萄酒という言い方がしっくりきます。
それは幼稚園の時に聞いた「黄金のがちょう」の童話の印象が強すぎたせいだと思っているのですが、当時まだお酒も飲めないチビッ子のくせに一番上の兄が持って行った上等のパンよりも葡萄酒の方ががぜん気になってしまい、何かとてつもなく美味しい飲み物だと思い込んで憧れていたのです。
めでたく葡萄酒が飲める大人になったかつての幼稚園児は今夜、安物の葡萄酒で一週間の疲れを癒そうとするのでありました。
これこそがきっと「黄金のがちょう」に出てきた葡萄酒だ！ と思った美味しい葡萄酒には今までに二度出会いました。
しかし悲しい哉、渋味の少ないフルボディの濃い赤としか覚えておらず、銘柄も名前もわかりません。
これからも「黄金のがちょう」にでてくる葡萄酒を探す旅は続くのでしょう。
