子宮内膜症の患者さんの中には、ストレスを抱えている人が多い。
「ピルを飲み続けると乳ガンになる」と思いこみ低用量ピルが飲めない人(実際には若干リスクが高くなるだけなのに・・・)
「もう、妊娠できないのではないか」と悲観的になっている人(いやいや、腹腔鏡下手術のあとは妊娠しやすくなりますよ)
術後の再発の可能性を説明しただけだが「2-3年で再発してしまう」と思いこんでいる人(・・・)
骨盤痛や不妊に悩まされている人、見えない恐怖におののいている人も多い。インターネットで検索し、洪水のような情報に混乱してしまう。
たとえば癌だったとしたら5-10年再発しなければ治ったと考えていい。しかし、子宮内膜症は20-30代に好発し一生長い間付き合いつづけなければならない。たいへんストレスフルな病気だと思う。
しかし、子宮内膜症はまったく治療法のない疾患ではない。一生の内に数回の腹腔鏡下手術は必要かもしれないが、低用量ピルやGnRHaを上手く使いこなせれば生活の質(QOL=Quality of Life)をずっと高めることができる。
病気は人生最大のピンチの一つである。本田健氏によれば、こうした最悪の出来事が人生の転換点となることが多いそうだ。そこで立ち止まり、感じたり、考えたりすることで人生は様変わりし、のちの成功(幸福)のきっかけとなる。
本田氏はさらに言う。マイナスの出来事に目を向けるのではなく、力を抜いて、流れに身を任せましょう。長い目で見れば、どんな人の人生もよくなるように導かれています。
本田健
きっと、よくなる
身体と心が疲れたとき、癒されたいとき、本書を手にとってみてください。医療に100%はないのだけれど、確信できるでしょう。「きっと、よくなる」と。