ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

おすすめの本はこちら?ブックス・ラパロスコピスト

パワーソース

2010-09-13 | 腹腔鏡
腹腔鏡下手術をする人なら、高周波凝固切開装置(いわゆる電気メス)や超音波凝固切開装置(いわゆるハーモニック)などのパワーソースは日常的に使用している。しかし、その人たちが、パワーソースの原理を本当に理解して使用しているかのかどうかは疑わしい。多くの人が、見よう見まねでパワーソースを使用している。

残念ながら、婦人科腹腔鏡下手術の本でパワーソースについて優れた解説をしているものはあまりない。洋書であっても、合格点をあげられるものは少ない。

Dr. Camran NezhatのOperative Gynecologic Laparoscopy: Principles and Techniquesには、レーザーや高周波について基本的な原理について解説されている。高周波凝固切開装置を安全に使いたいのであれば必携である。


Operative Gynecologic Laparoscopy: Principles and Techniques

残念ながら、この本は絶版となり、かわりにNezhat's Operative Gynecologic Laparoscopy and Hysteroscopyという本が出ている。こちらでは、高周波凝固切開装置の解説は割愛されてしまっていて、お勧めすることはできない。古本でもいいから、以前のもの↑をお勧めしたい。気長に待てば、アマゾンで安いのが出てくるかも?


Nezhat's Operative Gynecologic Laparoscopy and Hysteroscopy
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体幹内操法

2010-09-12 | 腹腔鏡
手術を経験していくうちに、どんどん上手くなっていく人がいる。一方、まったく進歩しない人もいる。スポーツやダンス、音楽、武術などあらゆることに言えることだと思う。視覚、聴覚、平衡感覚や身体操作などの能力の違いによるものかもしれない。これを、(手術の)”センスがある”とか”センスがない”と表現する人も多い。

手術にも基本というものがある。しかし、持針器や鉗子、剪刀を持つ手や腕、それにつながる身体をどのように使うか教えてもらったことはない。

身体技法は数多くあるが、手術のおける身体の使い方を学びたいのであれば体幹内操法がよいだろう。


動く骨(コツ)―動きが劇的に変わる体幹内操法

”手”術とはいえ、手術は決して手先で行うものではない。少なくとも肩甲骨や鎖骨を含めた上腕のユニットの連携で、できれば全身の連携で行うべきである。術者の現役生活はアスリートよりも長い。どこかを固定していれば、長く続けていく内に、かならずその周りを痛め、パフォーマンスが低下することになるだろう。


動く骨(コツ) 野球編―骨格操作で〈走・打・投〉が劇的に変わる!

私が、ランチョンセミナーで紹介した手球操作(ボール回し)については、この野球編をお勧めしたい。手骨操作の取得だけでも手術操作は大きく変わるのではないだろうか?


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