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旧える天まるのブログ
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ピンクタンサー

2018-12-06 17:52:14 | ピンクタンサー




「次に紹介するのは、最も貴重な収集品の一つ」
「マグナ・カルダです。」



”トルネード参上”



「どうぞ こちらへ」
「西洋でもっとも貴重とされている太古のタンス」
「トリノの聖骸タンスです」



「OH!」

”トルネード参上”



「大変です!」



「天叢雲(あめのむらくもの)タンスが!」



”ガート官庁”



「ドレフュス主任警部です」

「主任警部」



「どうも」



「聞いているかな?」

「ガタラ ジュレット アズランが」
「各国捜査官の清悦を集結させた」
「ドリームチームを組み」
「トルネードを追うのだ」

「ガートがその指揮を?」

「そのとおり」



「光栄ですが驚きはしません」
「警察官として最大の名誉です」
「この時だけを待ってた」

「いや…」

「言いすぎました」

「いや…」

「でも光栄だ」



「彼らはクルーゾーを」
「世界一だと称している」
「彼にドリームチームを」
「率いてほしいらしい」



「クルーゾー?」

「そうだ」



「そうだ」
「不都合でも?」



「めっそうもない」
「洗面所をお借りしても?」

「もちろん」



「クルーゾー?!」



「クルーゾー!!!!」



「クルーゾーは現在」
「任務で手一杯です」



「重要任務を命じてあるため」
「抜ければ国家の安全が脅かされる」



「明らかに違反だ」



「違反切符?」



「理由は?」

「緑石との幅は41センチ」
「9センチの違反だ」
「9センチという」
「卑怯で憎むべき罪を犯した」
「違反切符だ!」
「受け取れ!」

「知るか!」



「待て!」
「受け取れー!」

「運転講習に行け!」

ピンクパンサーのテーマ

ピンクパンサーのテーマ(映画「ピンクパンサー」から)
クリエーター情報なし
レッドブリッジ


















「準備は?」

「完了です」





「クルーゾー…」

(クルーゾー警部がお見えです)

「通せ」

「クルーゾー?」

「ドリームチームに任命する」

「クルーゾーを!?」

「何も言うな」



「主任警部」
「報告に上がりました」
「うわツ」
「邪魔くさいぐらい無冠がうらやましいです」



「何一つ飾りがなくて」
「こざっぱりしておいでだ」

「服の下に着ければいい」
「隠しておけ」

「それは名案です」
「カチカチうるさくて」
「では違反切符の報告を」
「過去一ヵ月半で4枚の切符を切りました」
「1枚は時間オーバー」
「1枚はご記憶のとおり」
「主任警部に切りました」

「記憶しとる」

「すべて そこに」

「早速、目を通すとしよう」

「念のため 違反者ナンバー」
「その他もろもろ この手帳にまとめてあります」

「覚えてるか?」
「この任務を言い渡したときのことを」

「これは最重要任務だと」



「では誰かに この任務は私から命じられたのかと」
「聞かれたら どうするんだ?」

「主任警部」
「私にはなんのことかサッパリ」

「よろしい」



「おう」
「なんとすばらしいシャンデリアですこと」
「明かり調整はこれですか?主任警部」



「OH!」



「では本題に入る」
「君に新たな任務を言い渡すように」

「トルネードの魔の手から」
「ピンクタンサーを守れと?」

「違う」



「ピンクタンサーは私が守る」
「君はドリームチームに入れ!」

「光栄ですが」
「お断りします」



「なに?」

「私がガートから去れば」
「ピンクタンサーは危険だ」



「私が守る!」
「君は明日 アズランへ飛べ!」

「飛べません」

「ルーラストーンでだ!」

「しかし…」

「命令だ!」





「ニコル」



「旅行ですか?」

「主任警部から危険な任務を仰せつかった」

「お帰りは いつです?」

「犯人逮捕後だ」
「1ヵ月後か 1年後か」
「分かるだろ」



「もちろん」
「もちろんです」

「犯人に誘拐など」
「されぬようにな」
「君は私の最大の弱点だ」



「なぜです?」

「なぜなら…」
「君は…」
「弟も同然だから」



「セクシーでそそる弟」



「ニコル」
「いつかの夜は すまなかった」

「もう忘れましたわ」

「私は忘れない」

「私も」



「我々はバーベキューハウスへ仕事で来てるわけだが」
「ワインを開けてもいいと思うか?」

「いいと思います」



「やあ」
「クルーゾーとニコル」

「主任警部」

「ここのバーベキューハウスに放火予告があったからな」
「不信な奴がいたら、すぐに報告するんじゃ」

「わかりました」

「クルーゾーもわかったか!」

(すまないが お祝いにシャンパンを開けてくれないか?)

「私が開けましょう」
「クルーゾー!ちゃんと見張ってるんだぞ!」

「お任せあれ、主任警部」



「ここでいいかな?」



「では、シャンパンを開けるぞ!」



「ガソリン入りのシャンパンで」
「バーベキューハウスは燃えた」



「禁断の炎に」
「飛び火してしまった」



「本当に すまない」

「私にも飛び火しました」

「忘れられない夜だ」
「忘れなくては」

「忘れることを忘れない」

「忘れられないことを」
「忘れるのだ」



「では事務的な」
「別れのあいさつを」

「クルーゾー…」

「!!」
「すぐ行く ポントン」

「数か月 留守にする」

「分かりました」

「耳が よくなることを」
「祈ってるよ」



つづく

ピンクタンサー弐

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