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旧える天まるのブログ
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うーまんどらいばー

2019-01-07 14:31:09 | うーまんどらいばー


 わたしはタクシードライバー。少女時代からレディースに入り、原チャリで何度も免停を経験し、現在は二種免許を取ってドライバーをしている。



 ドライバーは一日中、街中を駆け巡る。男であっても女であっても駆け巡る。



 わたしはレディースにいた頃から駆け巡っていたが、ドライバーはとにかく駆け巡るのだ。



 駅で待機していると客がくる。客がくればわたしは乗せる。



「お客さん、どちらまで?」

「あの、ソ、ソソソ、ソープランドまで」

「どちらのソープランドですか?」

「あああ、あの、この街、初めてなので」
「運転手さん、ソープの場所、教えてください」

「承知しました」

 ドライバーの仕事は楽しい。わたしにとって天職だ。わたしも客も楽しさを求め乗車し、観光地案内やグルメなお店探し。そしてソープランド巡り。わたしは客の要望に応えるためにおすすめの場所まで駆け巡るウーマンドライバー。

アンルイス 恋のブギ・ウギ・トレイン

恋のブギ・ウギ・トレイン
クリエーター情報なし
PASSION












「お客さん、こちらです」

「ありがとうございます」

 レディース時代のダチが働いているソープランドを紹介してやった。



 けど、わたしは男が嫌いだ。もの心ついた頃から男という人間が嫌いだった。レディースに入ってた頃は、無我夢中でレディースの仲間とで男たちとタイマンの日々。あの頃、わたしはレディースが楽園に思えた。



 「はあー今日の仕事は終わりだ」



 わたしは仕事を終えると急いで家に帰るのだ。



 家には旦那が待っている。旦那?どうして、わたしに旦那がいるかと?わたしにだって旦那ぐらいいるわよ。



 男嫌いだったわたしを唯一恋に落としたわたしの旦那。彼はサラリーマン。ある日、彼はわたしのタクシーに乗車し、ハプニングバーを訪ねた。わたしはハプニングバーがわからず、ラブホテルの前で止まった。その時、彼との恋が始まり、そのまま彼とゴールイン。男嫌いのわたしにハプニングが起きたのだ。


 
 わたしは旦那が待つ家に帰ることがなによりの幸せ。

「ただいま、あなた」

「おかえりー」

「今日は何して待ってたの?」

「いつものように暖炉の前で暖まってたよ」

「まるで子猫ちゃんねー」
「一日中、暖まってたの?」

「そうだよ、一日中」

「サラリーマン、お疲れ様」

 わたしの旦那はとてもやさしい。けっしてわたしに怒ったりしない。家ではいつもジャージを着ていて、暖炉の前で一日中ぬくぬくしているサラリーマンなのだ。



 そんなわたしの家にも天敵がいる。



 わたしの姉。旦那がわたしの家に来てからも、家から出ていかないでいる居候なのだ。



「ご飯先に食べたから」

「そう」



「あなたたちの分も作ってあるから、早く食べて」
「あと、お風呂沸いてるから」

「そう」



 姉はわたしと違って男好きで肉食系女子。わたしの居ない間に旦那を誘惑してるんじゃないか?と思うと、運転中もおちおちと眠れない。
 
「それがわたしの不安な種なのだ」



つづく

次回
うーまんどらいばーリンダ

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