前回
うーまんどらいばーリンダ
わたしは旦那の浮気にモヤモヤしながらも、今日も駆け巡った。
モヤモヤした気持ちを乗せたまま、わたしは駆け巡り一日が終わろうとしていた。
その時、誰かがわたしを見て手をふっている。振袖姿でわたしに手をふっていたのだ。
停車すると、こないだの親友だった。
「あら、ひさしぶりー」
「ひさしぶりー、どうしたの今日は?」
「成人式よ」
「成人式?これから?」
「うん」
「あなたも行きましょうよ、成人式」
「そんな格好してないでさ」
「さあ、着替えて着替えて、晴れの日よ」
わたしは親友に言われるままに成人式の振袖に着替えた。
「成人式は卒業式と一緒」
「あばれまくって日教組に目に物言わせてやる!」
「それが伝統儀式よ」
「先輩もやってたんだから、あたしたちもやらないと」
「伝統が途絶えちゃう」
「さあ、左翼たちに向かって特攻よ」
わたしと親友とで成人式の中を特攻し、駆け巡った。親友は荒れ狂い成人式会場はめちゃくちゃになった。
わたしたちは友情が深まり、その後、ラブホテルへ行き汗を拭い合った。
「あたしたちは同期の桜ね」
「この後、どこに行くの?」
「あたしは軍隊に入る」
「わたしもあなたについていくわ」
「エマニエル」
「エマニエル?」
「キミのことは好きだ」
「なんでかわかる?」
「あなたを傷つけたくないからそう言ってるの」
「つまり、愛してはいない」
「どうして…」
「エマニエル」
「キミはエロティシズムを極めるのだ」
「え!」
「誰?」
「や、やめて!」
「キミはレイプにより」
「快楽を捧げ」
「エロティシズムを堪能し」
「時には、戦う者に賭け」
「勝者に快楽を捧げるの」
「エロティシズムを邁進し続けるのよ」
「エマニエル」
「わたしはエマニエルじゃない!」
「何を言ってるの、キミはエマニエルよ」
「いいえ、わたしはブリ子」
「エマニエルなんかじゃない!」
「フェイクだエマニエル」
「フェイクはあなたよ」
「この軍人マニア!」
「フェ、フェイクだ!エマニエル」
「フェイクしか言えないのね」
「そんなの、すべて許されるわけないわ」
「キミのことは好きだ」
「なんでかわかる?」
「あなたを傷つけたくないからそう言ってるの」
「つまり、愛してないからなのね」
「エ、エマニエル…」
「悪いM女が亡くなったわ」
「これでこの国は再び穏やかな世界になった」
「え?」
「ここはどこ?あなたたちは誰?」
「ここはレズの国」
「そしてこの場所はN」
「Nの極みよ」
「Nの極み?」
「そう、ここはN極」
「て、ことは局アナ?」
「私たちはN女よ」
「たしかに私たちお局(つぼね)だけど」
「局アナではないわ」
「あなたは悪いM女を殺した勢いで」
「レズの国に送られてきたの」
「おかげでレズに平和が戻った」
「ちょっとまって」
「悪いM女ってなに?」
「悪いM女は、ちんこう衛星の発達により」
「ちんこう衛星?」
「ちんこう衛星によって、この国のナビはヘディングアップに変更され」
「本来、Wの女だったのが逆さまになり、WARUIM女になっていったの」
「S向きのM女になって、レズを荒しまわるようになった」
「S向きのM女?」
「これまでノースアップ、つまりNが上の位置にあることにより、東西南北が判別できたのだけれど」
「ちんこう衛星によって、Gスポットができ」
「Gスポット?」
「ちょっと、GPSでしょ」
「あ、そそ、そのGPSが人々を誘導するようになってから」
「ヘディングアップで動くようになった」
「ヘディングアップにより、人々は方向感覚が無知になり」
「右と左、上と下としか物事を決められなくなり」
「横浜は右にあるとか、わけのわかんないことを言い出したり」
「暴言をくりかえるようになって、東西南北が無視されるようになったの」
「そこにあなたが悪いM女と衝突し」
「S向きのM女は死んだ」
「悪いM女ね」
「で、あなたはEいM女まではいかないまでも」
「EよりのM女」
「犬よりのM女があなたのことよ」
「犬よりのM女?」
「ほら、もう犬がなついてる」
「わたしが犬よりのM女!」
「でもさっきからM女、M女って何よ」
「あーここでは魔女のことをM女って呼ぶの」
「ここではすべてイニシャル」
「ところで、わたし早く神楽坂に帰りたい」
「タクシーはどこ?」
「タクシーは悪いM女にぶつかってペッちゃんこよ」
「じゃ、どうすれば帰れるの?」
「悪いM女が履いてたぞうりをあなたが履いて」
「それでSの極みまで行けば帰れるわ」
「Sの極み?」
「Sの極み、S極には女王様がいて、その人に会えばきっと帰してくれる」
「まずは、悪いM女が履いていたぞうりを履いてみるといいわ」
「履いたわ」
「あーら、お似合いね」
「あんまり、良い気がしない…」
「そこの花びらの上を辿っていけばS極まで行けるわ」
「わからなくなったら、このコンパスでNがどの位置あるか確かめるの」
「オリエンテーリングしたことある?もしくわウォークラリー?」
「したことないわ」
「この地図とNの位置が行き場所を教えてくれる」
「おへそにコンパスをかざせば行先がわかるわ」
「くれぐれも方角を軽視しないでね」
アンルイス WOMAN
つづく
次回
うーまんどらいばー美人薄命
うーまんどらいばーリンダ
わたしは旦那の浮気にモヤモヤしながらも、今日も駆け巡った。
モヤモヤした気持ちを乗せたまま、わたしは駆け巡り一日が終わろうとしていた。
その時、誰かがわたしを見て手をふっている。振袖姿でわたしに手をふっていたのだ。
停車すると、こないだの親友だった。
「あら、ひさしぶりー」
「ひさしぶりー、どうしたの今日は?」
「成人式よ」
「成人式?これから?」
「うん」
「あなたも行きましょうよ、成人式」
「そんな格好してないでさ」
「さあ、着替えて着替えて、晴れの日よ」
わたしは親友に言われるままに成人式の振袖に着替えた。
「成人式は卒業式と一緒」
「あばれまくって日教組に目に物言わせてやる!」
「それが伝統儀式よ」
「先輩もやってたんだから、あたしたちもやらないと」
「伝統が途絶えちゃう」
「さあ、左翼たちに向かって特攻よ」
わたしと親友とで成人式の中を特攻し、駆け巡った。親友は荒れ狂い成人式会場はめちゃくちゃになった。
わたしたちは友情が深まり、その後、ラブホテルへ行き汗を拭い合った。
「あたしたちは同期の桜ね」
「この後、どこに行くの?」
「あたしは軍隊に入る」
「わたしもあなたについていくわ」
「エマニエル」
「エマニエル?」
「キミのことは好きだ」
「なんでかわかる?」
「あなたを傷つけたくないからそう言ってるの」
「つまり、愛してはいない」
「どうして…」
「エマニエル」
「キミはエロティシズムを極めるのだ」
「え!」
「誰?」
「や、やめて!」
「キミはレイプにより」
「快楽を捧げ」
「エロティシズムを堪能し」
「時には、戦う者に賭け」
「勝者に快楽を捧げるの」
「エロティシズムを邁進し続けるのよ」
「エマニエル」
「わたしはエマニエルじゃない!」
「何を言ってるの、キミはエマニエルよ」
「いいえ、わたしはブリ子」
「エマニエルなんかじゃない!」
「フェイクだエマニエル」
「フェイクはあなたよ」
「この軍人マニア!」
「フェ、フェイクだ!エマニエル」
「フェイクしか言えないのね」
「そんなの、すべて許されるわけないわ」
「キミのことは好きだ」
「なんでかわかる?」
「あなたを傷つけたくないからそう言ってるの」
「つまり、愛してないからなのね」
「エ、エマニエル…」
「悪いM女が亡くなったわ」
「これでこの国は再び穏やかな世界になった」
「え?」
「ここはどこ?あなたたちは誰?」
「ここはレズの国」
「そしてこの場所はN」
「Nの極みよ」
「Nの極み?」
「そう、ここはN極」
「て、ことは局アナ?」
「私たちはN女よ」
「たしかに私たちお局(つぼね)だけど」
「局アナではないわ」
「あなたは悪いM女を殺した勢いで」
「レズの国に送られてきたの」
「おかげでレズに平和が戻った」
「ちょっとまって」
「悪いM女ってなに?」
「悪いM女は、ちんこう衛星の発達により」
「ちんこう衛星?」
「ちんこう衛星によって、この国のナビはヘディングアップに変更され」
「本来、Wの女だったのが逆さまになり、WARUIM女になっていったの」
「S向きのM女になって、レズを荒しまわるようになった」
「S向きのM女?」
「これまでノースアップ、つまりNが上の位置にあることにより、東西南北が判別できたのだけれど」
「ちんこう衛星によって、Gスポットができ」
「Gスポット?」
「ちょっと、GPSでしょ」
「あ、そそ、そのGPSが人々を誘導するようになってから」
「ヘディングアップで動くようになった」
「ヘディングアップにより、人々は方向感覚が無知になり」
「右と左、上と下としか物事を決められなくなり」
「横浜は右にあるとか、わけのわかんないことを言い出したり」
「暴言をくりかえるようになって、東西南北が無視されるようになったの」
「そこにあなたが悪いM女と衝突し」
「S向きのM女は死んだ」
「悪いM女ね」
「で、あなたはEいM女まではいかないまでも」
「EよりのM女」
「犬よりのM女があなたのことよ」
「犬よりのM女?」
「ほら、もう犬がなついてる」
「わたしが犬よりのM女!」
「でもさっきからM女、M女って何よ」
「あーここでは魔女のことをM女って呼ぶの」
「ここではすべてイニシャル」
「ところで、わたし早く神楽坂に帰りたい」
「タクシーはどこ?」
「タクシーは悪いM女にぶつかってペッちゃんこよ」
「じゃ、どうすれば帰れるの?」
「悪いM女が履いてたぞうりをあなたが履いて」
「それでSの極みまで行けば帰れるわ」
「Sの極み?」
「Sの極み、S極には女王様がいて、その人に会えばきっと帰してくれる」
「まずは、悪いM女が履いていたぞうりを履いてみるといいわ」
「履いたわ」
「あーら、お似合いね」
「あんまり、良い気がしない…」
「そこの花びらの上を辿っていけばS極まで行けるわ」
「わからなくなったら、このコンパスでNがどの位置あるか確かめるの」
「オリエンテーリングしたことある?もしくわウォークラリー?」
「したことないわ」
「この地図とNの位置が行き場所を教えてくれる」
「おへそにコンパスをかざせば行先がわかるわ」
「くれぐれも方角を軽視しないでね」
アンルイス WOMAN
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PASSION |
つづく
次回
うーまんどらいばー美人薄命