-写真の部屋-

奥野和彦

記憶の蒐集

2007-03-16 15:19:50 | 写真
070316_1市内用事でうろうろしながら写真撮っていたら捨てられたホーロー看板を見つけ、持ち帰る。ワックスがけしたら後日ご覧に入れます。高校を卒業した頃に、そういう看板に非常に興味を持ち、カメラを持って撮って歩いたことがあった。でも手に入れようとは思わなかった。写真で撮っておけば、そういうのがある風景を忘れずに記録しておけばそれでよかった。それまでだってホーローの看板を好きな人もたくさんいただろうが、バブルで日本中が潤って開発がすすんで古い町並みも片づけられて、蒐集マニアがテレビやメディアに出始めたのもバブル頃からだったんじゃなかろうか。静かに大事にしてた物をショベルカーで根こそぎ持ってかれたような気がして急に興味がもてなくなった。今でもあるべくしてあるものは風景として撮るけれど。で、錆ははえてるし、汚いけれど今日のはなんか拾って欲しそうだったので拾って来た。子犬みたい。ワックスというのは本来似つかわしくないけれど、それ以上の傷みを止める意味と、きれいにしとけば部屋に置いてもおけるだろう。コメントをくれる山奥くんは幼稚園の頃からの友人で、俺のそんな趣味も覚えていてくれて昨年会った時に看板の話が出て驚いた。おととい、彼の仕事場のすぐそばを通った。すぐにメッセージをくれた。