
入り江の写真を6X7で撮りたいと思っているが
RZ67に、残ってたインスタントフィルムの
ホルダーをつけて試しに出かける。
内水面でも、入り江は入り江。
これは、始めから頭にあったことで
実はちょっと重要。
標準の80ミリではやはり画角は狭いなあ。
そして、私にとっての最大懸案事項…。
露出を決め、ピントを合わせてシャッターを切る。
ガバシャッ!
プラスチックのバケツでも蹴飛ばしたような音に
一斉におじさん達が振り向く。
先に、違うカメラで撮っておいたけどね…。

素敵な消防倉庫を見つける。
東村第6分団という所までなんとか読めるが
そのたたずまいを撮らせてもらおうと
息をひそめてブレないように静かにシャッターを切る。
ガバシャ!
ワン!ワン!ワン! と100mぐらい離れた家から
鎖を引き千切らんばかりに吠える犬。3匹。
人こそ出て来なかったが、犬から見ても 怪しい男に。
レンズの画角、音の事、6X7についての
いくらかの収穫と6X6、
コリッとしたMXで撮った35ミリフィルムとを持ち帰る。


デジタルカメラは
一番若僧であるくせに、写真の何もかもを
知ったような顔をしている。
ダイヤル一つで、モノクロのコントラストの強い
荒い写真にしたり、ミニチュアのように風景を
撮ってみせたり、ちゃんと撮れるくせに
悪いレンズの真似をして、四隅を暗く見せたり
カメラの中で作ってしまう。
暗室技術、レンズ、カメラのしくみを駆使しての
制作法というのは知的財産と同様。
誰もが、その技術を簡単に使えていろいろな写真を
楽しめる。それは構わない。
ただ、その先人の研究の成果を はい、いただきー
ぐらいにコンパクトカメラに搭載して、ウリにして
出す、というのが鼻につくのである。
デジタル写真になって、良かった話だって
沢山書いたが
人が、アナログで肉体で培って来た
気持ち込めて作ったきたやり方を
あんた方 せっかくデジタルなんだから
真似する事はないだろうと思うのである。
とっとと、もっと先へ行け!と思うのである。


6X7のカメラを持って
港町に行きたい。
今、RZしかなくて
一度、それで頑張ってみたことがあるが
重いのはさることながら
目立って、音がでかくて
スナップ写真にならない。
さて、手に入れる候補として
筆頭はプラウベルマキナ。
FUJIのGF670。
両方とも、標準レンズつきと広角レンズつきと
選択肢があるが、これまた悩むところ。
蛇腹にこだわってはいない。たまたま蛇腹。
何かいいのはないかしら?
ペンタックス67、マミヤ7は
手に入れ易い価格ではあるが
もう使って手放したものなので、候補外か。
フジ、マキナ、どちらにせよ
軽く10万を超える買い物なので
まずはそれを手に入れるまで、何年かかって
それから港や入り江にたどり着くのはいつのことやら。
